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「みんな、僕が都会の真ん中でこんなに堂々と写真を撮っていたと知ったら、驚くと思うな」と笑顔を見せる中島裕翔。こだわりの“夜シリーズ”のしめくくりは、“カメラ好きとしての中島裕翔”の大切な場所であるという、新宿での撮影! ネオンの輝く繁華街やビル群、人の間をすり抜けるように、「こんなの初めてだな~!」と実際に往来を歩き回りながらシャッターを切るという、最高に自由でクリエイティブな時間を過ごした。夢中で夜の風景にレンズを向ける姿は新宿という街に完全に街に溶け込み、純粋に写真を撮ることが大好きな一人の青年として生き生きとした輝きを放っていた。
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メニュー名みたい(笑)。 テールランプが新宿の夜に映える。 三脚を持って行かなかったわりにはいい感じ。
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新宿は、適当に撮ってカッコよく見せられる街じゃないな
僕の中では、カメラといえば新宿。中古カメラ屋さんも多くて、写真を始めた学生の頃によく通っていたので土地勘があるし、実は馴染みの街なんだよね。写真の連載をやる上では絶対にどこかで撮りたいと思っていた場所だったから、数ヶ月続いた“夜”シリーズの締めくくりに、夜の雑踏に飛び出してきました。
とにかく人通りも多いし、最初はこんなことが実現できると思っていなかった。いつもこの連載を撮ってくださっているカメラマンのほっしー(干田哲平氏)と、まるでカメラ友達みたいに2人でそれぞれの愛機をぶら下げながら、たくさん写真の話しをして、撮って、散歩して、また撮って。スタッフさんやマネージャーさんもみんな距離を取って見守ってくれていたし、あまりに僕が自然体で堂々としていたからか(笑)、誰にも気づかれませんでした。
自由にただ歩きながら自分が撮りたいところでシャッターを切って、そんな様子を撮ってもらって…西新宿から歌舞伎町の手前くらいまでを、ぐるぐる2時間くらいかな? こういう時間を過ごせることはなかなかないので、本当に楽しくて、幸せな時間でした。
写真やカメラが好きな僕の『GAROU』という連載で、自分に所縁のある場所・新宿で撮りたいという思いがひとつ叶って嬉しかったです。
(from YUTO 1/4)
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こんなに狭くビルが建ち並んでいるのも東京の魅力の一つ。海外の写真家が新宿を撮りたがるのもわかる。 そういえばこの前、人間ドックでMRI検査を受けたら狭くてちょっと怖かった…。
新宿って、夜がすごくいい。たとえば#1の写真は“GHOST IN THE SHELL(攻殻機動隊)のような世界観”になったなと思うんだけど、やっぱりネオンを感じたい街だよねっていうのはあるなぁ、と。「夜の街で撮影がしたいです」っていうアイデアを出した時に、スタッフさんが事前にいくつかの場所へロケハンに行ったリファレンスを見せてくださったんですが、他と見比べても、やっぱり新宿は“うわ、いいなこの強さ”って直観的に惹かれるものがあった。そこから、こんな撮影がしてみたいという想像が膨らんだり、実際に行ってみて“あ、こういうことをやってみよう”ってその場で浮かぶものがあったりと、クリエイティビティを刺激される街だと改めて感じましたね。今回は、“まさに新宿と言えるもの”という感じの、アイコニックな風景を正面からしっかり捉えられたなと思っています。
(from YUTO 2/4)
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左右で世界が違く見えるものに惹かれがち。タイルのコントラストがいい。
新宿の思い出話をもう少しすると、当時僕がよく通っていたのは『新宿中古カメラ市場』っていうお店。マニアックな雰囲気がすごく好きで、カメラにハマり出した頃に自分で調べて見つけたんじゃなかったかな…。よくフィルムカメラを見に行っていたんだけど、店員さんとお話しもして、そこでかなり勉強させてもらいました。特に中古のカメラってなると、「美品」と書いてあったとしても、実際に手に取って作動感を見てみないとわからないし、傷とかも気になるし、けっこう通ったなぁ。大切にオーバーホールしてあったり、ちょっと時計と似た部分もあって、そういうところにロマンも感じていましたね。新宿は他にも『マップカメラ』や、『ヨドバシカメラ』の“カメラ館”はあまりにも有名だよね。そういう大きなところにもよく行っていて、お仕事をご一緒したことのあるカメラマンさんとすれ違ったこともあるよ(笑)。“やっぱりカメラマンが集まる場所なんだ~!”と思ってなんだかうれしくなった。最近は、実物を見て買うっていうことが少なくなっているからあまり行けていないんだけど、それはある程度自分の知識が蓄えられたからかもしれないですね。
(from YUTO 3/4)
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やっぱりここですよね。新宿と言えば
今回、シャッター数よりもほっしーとの会話が多かった(笑)。2人で歩きながら、カメラの話、写真の話をめちゃくちゃしましたね。ほっしーもだけど、カメラ好きの人たちって本当に変態(笑)。聞けば聞くほどいろんな知識が出てきて面白かった。あとやっぱり、人の使っているカメラが気になるのよ! 『LEICA Q3 43』という、僕が買ってすぐにこの連載でおろしたカメラがあって、別の夜回ではそれを使ったんだけど、ここでは違うカメラを持ってきたの。それをほっしーが見て、「あ、そっち選んだんですね」ってすぐ言ってきたからね(笑)。僕はソニーのカメラはある程度詳しいと思っているんだけど、ライカは最近使い始めたから、いわゆるフラッグシップになるレンズとかってまだあんまりわからなくて。ほっしーが「いいレンズが乗っかってるんですよ~」とか、いろいろ教えてくれたんだけど、あまりにも嬉しそうにばーってしゃべるから、オタクって本当にいいなって(笑)。心から楽しい、カメラ談義の時間でもありました。
自分の写った写真を見て、“本当にすっごい楽しそうじゃん!(笑)”って思ったくらい。自分ではてっきり真剣な顔して撮ってたかなと思っていたから、あまりに無邪気でスタッフさんから「赤ちゃんみたいな顔してるね」って言われて笑っちゃった(編集部補足:#5の写真)。僕のファンの皆さんにも、こういう面をお見せできて嬉しいですね。喧噪に紛れることで逆に不思議と集中もできて、だからこそ撮れた長時間露光の写真とかもあったと思う。
ただ、新宿は適当に撮ってカッコよくなる街じゃないなっていう、いい意味での難しさも感じました。パッと見、映えそうなものは多いんだけど、ちゃんと計算したほうがいいなという気づきがあったというか。いっぱい要素があるからこそ、どう料理したらいいのかを考えさせられた! 新宿はラフな気持ちで向き合ってもカッコよく撮れない、だけどきちんと向き合って切り取ると、すごくシネマティックになる、そんな発見があった夜でした。
さて、そろそろ春なので、次からはちょっと、太陽の光がきれいなところに行こうかな!
(from YUTO 4/4)
ブルゾン(08サーカス)¥121,000/08book パーカ¥39,600/オーラリー パンツ(ファウンド)¥30,800/コンクリート 帽子(キジマタカユキ)¥41,800/サカス ピーアール
Photos: Yuto Nakajima(#1,#4.#6,#7)Teppei Hoshida(#2,#3,#5) Hair & Make-up: NOBUKIYO Stylist: Yoshiaki Komatsu
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中島裕翔(なかじま ゆうと)
1993年8月10日生まれ。東京都出身。2017年6月号よりメンズノンノのレギュラーモデルを務め、以降1号も欠かすことなく出演中。Hey! Say! JUMPのメンバーとして活躍し、俳優としても数々の話題作に出演。
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ドラマ『秘密~THE TOP SECRET~』
毎週月曜 22時~
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原作は、第15回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞し、熱烈なファンを持つ清水玲子氏の同名漫画。死者の脳から生前記憶を映像で再現できる特殊なMRI技術を用いて、難事件の真相を解き明かすことが可能になった世界を描いたヒューマンサスペンス。科学警察研究所の法医第九研究室、通称“第九”を舞台に、W主演となる板垣李光人さんが演じる室長の薪剛(まきつよし)と、裕翔さん演じる新米捜査員の青木一行(あおきいっこう)のバディがさまざまな事件に挑む。先進的な技術を用いて事件を解決するなかで、正義感と人の脳を覗くことに対する倫理的な葛藤との間で揺れ動く心理描写に注目したい。
毎週月曜夜10時~10時54分 (カンテレ・フジテレビ系全国ネット)
詳しくはこちら
連続ドラマW
『ゴールドサンセット 』
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それぞれに生きづらさや苦悩を抱えながら生きる人々が、劇団「トーラスシアター」との出会いを通して、一つの物語に結び付けられていくヒューマンドラマ。裕翔さんが演じるのは、ある秘密を抱えながら、幼いころから優しくしてくれた老人に対し、“とある役割”を演じ続けている青年・竹之内駿介。実力派の俳優陣に並び、たしかな存在感で丁寧に役と向き合った。
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