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パフォーマンスはもちろんのこと、ファッションも世界中から注目を集めるNCTのユウタとショウタロウ。これまでたどってきたファッション遍歴からはじまり、それぞれに譲れないポイントや今大切にしたいこだわり、そして最近のベスト・バイを、メンズノンノにあますところなく語ってくれた! 2人が通ってきた道や好きなテイストは違えど、ファッションには自分の生き方やスタイルも表れるということをあらためて感じられるような、彼らのポリシーと個性に満ちたファッション談議をここに!
☆タイドアップのトラッドな装いでキメた、本誌未掲載のアザーカットも最高にカッコいい!
実は僕、こういうスタイリング大好きです! 昔からルーズなシルエットだったり、ヒップホップなテイストはやってきましたが、最近は洗練された“きれいめ”に興味があって。その2つを融合させたら面白そう!
僕にとって、ファッションは楽しみでもあり、自分を高められるもの。もっと勉強して理想のスタイルを追求したいです。
自分のルーツとめざすテイスト、
いいとこ取りでオリジナリティを
生みたい
ショウタロウの、隠された
ファッション遍歴!
——ショウタロウさんこんにちは! 前回までのインタビューで、“僕ってこういう人ですよ〜!”というお話はたくさんしていただいたので、今回はファッションの話をたくさんしたいと思います! このトピックは、ショウタロウさんの得意分野だと思います。
「楽しみにしてきました〜! よろしくお願いします」
——もうインタビューは緊張していないですか?
「おかげさまで大丈夫です!(笑) 頑張ります!」
——さて、ショウタロウさんがファッションに目覚めたのは、東京に出てきたときにダンス仲間から影響を受けたことがきっかけでしたよね。
「そうなんです。周りのダンサーがみんなヒップホップな感じだったので、僕もルーズシルエットのものをよく着るようになりました。最初に自分のお金で買い物をしたのは、町田にあるがっつりストリートなお店。よくわからないながらインスタで一生懸命調べて行きましたが、ショップスタッフに外国人の方がいたり、西海岸みたいな雰囲気だなと思ったのを覚えています。それまでは母に連れられて服を買っていたのですが、そういうお店では見たことのないものがたくさんあって、“なんか本場っぽい!”と感動したんですよね」
——お母さまに連れられて服を買っていたのは、“「これ着ろ!」時代”ですね(笑)。
「あっはっは! そうです、それそれ!(笑) 若い人向けのリーズナブルな服がそろっているところに、一緒に行って買ってもらっていました」
——そういうお店に行っていたところから、初めてひとりで買い物をする場所として選ぶには、けっこうハードルの高そうなお店を攻めましたね。
「よくわからず行っていたんですよ(笑)。でも、勇気を出して知らないお店に行くのは新しい体験で楽しかったのを覚えています。一歩大人になれたみたいな」
——そのときに何を買ったか覚えていますか?
「たしかグラフィティのTシャツを買いましたね。好きな服が見つかるのはもちろん、お店の人と話していろいろ教えてもらえたのがうれしくて。やっぱり、服が好きな人や詳しい人に実際聞いてから買うと、愛着も湧きます」
——古着屋ラバーで日本にいるときは下北沢によく行っていたそうですが、古着屋もまさにスタッフとお客さんの会話が楽しい場所ですよね。
「そうですね。韓国に来た当初は言葉がわからず苦労もしたけど、ファッションのお店では好きなことだからかたくさんお店の人と話すことができて、すごく元気をもらえたし息抜きにもなりました。“最近の流行りはどんなのですか?”とか“この店で今人気なのはどれですか?”とか、そういう会話からけっこう情報を仕入れたりしていました。そんな時間がすごく楽しくて、よりファッションが好きになりましたね。
最近やっと韓国でもいい感じの古着屋を見つけたんですよ。カロスキルにある、一点ものにこだわってブランドのヴィンテージを扱う店でした。古着屋では割と直感で服を選びますが、特にそういう店では掘り出し物に出会えたときに“自分を待ってた”感があって好きです。あと、韓国の古着屋って意外に日本のブランドのものも多いんですよ。この間も『UNDERCOVER(アンダーカバー)』や『NEEDLES(ニードルズ)』を見かけて、“おっ!”ってうれしくなりました。まぁ、新品なら日本で買ったほうが安いんですけど…(笑)」
ショウタロウの、ベスト・バイ3つ!
——最近のベスト・バイを教えてください!
「3つあって、ひとつ目は『GENTLE MONSTER(ジェントルモンスター)』(韓国のアイウエアブランド)で買ったサングラスです。GENTLE MONSTERって店舗もすごくアーティスティックで、置かれているオブジェが行くたびに変わるし、ギャラリーみたいなんです。アイテムも珍しいデザインのものが多いので、ここに出会ってから個性的なサングラスが好きになりました。特に両端がキュッと上がったキャットフレームのものがお気に入り。Tシャツ1枚で今の金髪に合わせると、それだけでサマになるので便利です。かけたときに横幅が出ないのも、自分に合っています」
——買い物では、個性的かつ、自分にしっかり似合うという点を重視しますか?
「そうですね。人とかぶらないものは欲しいけど、僕の場合お気に入りは日常でたくさん使いたいほうなので。特別な日に1、2回だけ活躍するようなものもたまにはいいですが、じっくり着られたり使えたりするものが好きです」
——それで言うと、2つ目に挙げているのが“ベーシックなローファー”ですが、こちらも使い勝手がよさそうなアイテムですよね。
「GENTLE MONSTERのサングラスと同じく、インスタにも載せているので、ファンの皆さんは“きっとあれかな?”ってわかるかもしれないですね。シンプルで上品な感じなんですけど、けっこうと何にでも合わせやすいです。僕はあえてラフなコーディネートのときにも履いたりするんですが、全体が締まる感じがするし、ちょっときれいめになります。でもこれ、すごくお気に入りな割に、たまたま買ったんですよ(笑)。韓国でロッテ百貨店に行ったとき、何げなくふらーっとその中にあるショップで靴を見ていて、ブランドも気にせず手に取ったものだったんです。それで履いてみたら、“おっ”となって。本当、偶然見つけました」
——買い物はけっこう直感派ですか?
「あー、そうかもしれないです! 買い物に行く前に、欲しいものを想像していたりはするんですけど、いざ行くと“あ、これかわいいな”でけっこう買っちゃうことがある(笑)」
——でもそこでやっぱり最終的な決め手になるのは、さっき話してくださったみたいな、日常的に使えるかっていうことですかね。
「買う前にそれは絶対考えますね。あとは人に相談とかもけっこうするタイプです! そのとき一緒にいる友達とか、あとはスタイリストさんとか。そこでいいって言われたら、すぐ買っちゃいますね(笑)」
——そして3つ目のアイテムは…。
「『Y/PROJECT(ワイ プロジェクト)』のデニムパンツです! 韓国の狎鴎亭(アックジョン)にある『10 Corso Como(ディエチ コルソコモ)』で買いました! 芸能人がみんな行ってるところ…(笑)」
——芸能人がみんな行ってるところ(笑)。
「あはは、そうそう! ちょっと行ってみたかった、みたいな(笑)。そこで見つけたパンツです。特殊なデザインなんですけど、試着したときに、ひざ下が長くてちょっとフレアっぽくなっているシルエットがしっくりきました。Y/PROJECT独特のデザインがきいているのが、面白くて好きだなって思って」
——ショウタロウさん、パンツのシルエットも結構こだわりがありそうですよね。
「そうですね! パンツに関しては、絶対脚が長く見えるやつがいいです~!(笑) パンツって人によってこだわりがすごくあるから、面白いです」
——それ故に、自分の定番からなかなか冒険できないアイテムだったりもしますよね。
「わかる! でも僕は、お気に入りとは別に新しいものもどんどん着ていきたいタイプです。やっぱり、着やすくて面白いものを探しているんですよね」
あえて自分とは違うスタイルから、
おしゃれのヒントを探す
——この人のファッション、イケてるなとよくチェックしている人は?
「やっぱり音楽カルチャーがベースにある人は好きです。自分がやりたいファッションとは少し違うんですが、Tyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)や、A$AP Rocky(エイサップ・ロッキー)、日本人だとHIYADAM(ヒヤダム)のインスタをチェックしています。めちゃくちゃおしゃれ! 自分自身もまだスタイルを探している途中なので、いろんな人のファッションを見て“こういう合わせ方もあるな〜”と参考にしています」
——たしかに、3名それぞれに違ったカラーがありますが、見ているだけで刺激を受けるスタイルです。自分の好みと完全に一致したテイストじゃなくても、ちょっとしたポイントが刺さることってありますよね。
「そうなんです。むしろ自分とは違うスタイルの人を見たほうが、知らず知らずのうちに新しいアイデアにつながったりするなって思っていて。だから誰かの着こなしをまんま取り入れるっていうことって、むしろあんまりないですね」
自分のルーツとめざすテイスト、
いいとこ取りでオリジナリティを生みたい
——今現在、めざす理想のスタイルは?
「実はきれいめなほうにいきたいと思っています。それこそ今回の衣装は大好き。こういうスーツで踊るのも楽しそうです。韓国語で『세련된(セリョンデン)』=洗練されている、という言葉があって、その感じを最近めざしています。最初にお話しした、ストリート系からのギャップがありますよね(笑)。でもかっちりしすぎず、そのルーツも感じる、いいとこ取りの僕だけの“きれいめ”がないかと考えているんですよ」
——ショウタロウさんはダンスでも、いろんな要素を組み合わせて自分だけのスタイルをつくりたい、と話されていたので、ファッションにも通じるものがあるなと感じました。
「おー! そうですね。なんでも既にあるものをそのまんまやるっていうよりは、自分にとっていいものを組み合わせていくのが好きなのかも。いいとこ取りしていく感じ!」
ファッションともっと向き合い、
いつか理想の服が作れたら最高!
——ファッションって、今のショウタロウさんにとってどんな存在ですか?
「ファッションは娯楽としても好きですが、もっとちゃんと勉強したら自分を高めてくれる存在にもなると思うんです。“これだ!”ってスタイルが見えたら、ゆくゆくは自分で服を作りたい…なんて夢もあったりします」
——それはすてきですね! “こんなものを作りたい!”という希望はあるんですか?
「それこそY/PROJECTじゃないですけど、特殊なデザインなのにみんなが使えそう、みたいな、そういうアイテムが作りたいですね。パッと見てあのブランドだってわかる個性と、普通に着られる感じ…」
——みんなが一番欲しいやつ! ファーストラインの目玉アイテムは何にしましょう?
「絶対パンツ! シルエットもディテールも、めちゃくちゃこだわりの詰まった理想の1本を作りたいですね!(両手でサムズアップ)」
——それを着てダンスをするところもぜひ見たいです。
「いいですね。セットアップとかも作ってみたい! スーパーボウルのハーフタイムショーに出ていた、Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)がめちゃくちゃカッコよかった! セットアップでパフォーマンスしていたんですが、そのスタイルが最高でした。けっこうきっちりしたモノトーンのスーツでしたが、衿もとにアクセサリーとか、アクセントになる要素がきいていて、僕もスーツのセットアップとかで踊ったらいい感じになる気がするな…とちょうど思っていたんです」
——それは絶対カッコいい!
「そういうのでちょっとやってみたいですね。あとは、チームでパフォーマンスするなら、みんなでがっちりカラーをそろえるのも面白そうです! Beyoncé(ビヨンセ)のコーチェラのステージで、ダンサーたちが黄色の衣装でバッ!とそろっているのを見たとき、鳥肌が立ちましたし、一気にステージが締まる感じがしました。今後何かみんなでパフォーマンスをするときは、色合いを合わせて会場全体を彩るような演出もいいなぁって」
——夢が広がりますね。以前、最初にガチガチに緊張していたところから、ちょっとずつ、演出のことも意見を言えるようになってきたとお話してくださいましたが、衣装のことを考えているショウタロウさん、すごくいきいきしていますね。
「そうですね。考えるだけで、すごく楽しいです。ファッションを絡めた僕の活躍を皆さんにお見せできるように、もっと頑張りますね!」
——期待しています! お気に入りのアイテムも、いろいろ教えていただきありがとうございました。
「いえいえ! ちなみに今着ているのは、『GALLERY DEPT. (ギャラリーデプト)』のTシャツです!」
——かわいいなと思っていました。
「見てください〜、プリントがいい感じなんです! このキャップもです!!」
——それもしっかり書いておきます!(笑)
「ありがとうございます〜! 楽しいお話でした! また来月お会いしましょう(ふたたび両手でサムズアップ)」
「せっかく連載だから、毎月ガラッと絵作りを変えたいという編集部からの今回のお題は“トラッド”。まずは今の2人それぞれに似合うセットアップを探すところから始めました。ショウタロウさんはまだ若いので、あまり年齢と乖離(かいり)したテイストにならないよう、カレッジっぽさも感じるかわいげのあるタータンチェックのセットアップに。もう少し大人のユウタさんは、品のあるノーカラージャケットでジェンツな雰囲気に仕上げました。タイは僕の個人的なラグジュアリーブランドのコレクションだったり、靴はクロケット&ジョーンズというクラシカルなものだったりしますが、今のモダンなセットアップにもマッチします。細部にこだわるとトラッドにも個性が出ますよね。2人がリンクするよう、足もとをそろえたり首もともタイで合わせたりと、並んだときの面白さも考えました」
「RESONANCE」
NCT
NCT 127、NCT DREAM、WayV、そしてNCT Uと、さまざまなユニットが大集結している多国籍ボーイズグループNCT。圧倒的なパフォーマンススキルや最先端のファッション、彼らが個々に持つ魅力的なキャラクターで、世界中に多くのファンを持っているボーイズグループだ。歌、ダンス、ラップなど、どれをとってもハイレベルで、一度観たら忘れられない!
Models:YUTA SHOTARO[Both are NCT] Photos:Heehyun Oh Hair:Songhee Han Make-up:Seongeun An Stylist:Youngjin Kim Coordination:Shinhae Song Asaki Kan Sachiko Tanno[TANO International] Logos:ZUMA
※この特集中の衣装は韓国で用意されたものであり、日本国内の問い合わせ受け付けはありません。
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