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シリーズ累計観客動員556万人、興行収入78億円を突破した人気バトルアクションムービー『HiGH&LOW』シリーズ待望の最新作『HiGH&LOW THE WORST X(クロス)』が、本日9月9日ついに公開! 本作をより楽しむため、公開を迎えるまでの9日間、メンズノンノウェブで毎日お送りしてきたスペシャルコンテンツもこれにて最終回を迎える! トリを飾るのはこの人!
Vol.5中本悠太
本企画の最終回を飾るのは、メンズノンノ本誌でもおなじみ、我らがNCT 127のユウタこと、中本悠太! 本日、公開初日を迎えた映画『HiGH&LOW THE WORST X』で、みごとスクリーンデビューを果たした。演じるのは、瀬ノ門工業高校最強の男・須嵜亮。初めての俳優業ながら、そのポテンシャルの高さが評価され、公開前から話題沸騰。川村壱馬演じる花岡楓士雄(ふじお)をはじめ、さまざまなキャラクターたちとの激突、友情などがクロスする群像劇において、抜群の存在感を見せている。作品への思いや出演者たちとのエピソード、自身も楽曲に参加した劇中曲「Wings」への思いを、韓国からリモートでメンズノンノに語ってくれた。
Special Interview
出演者インタビュー
“役づくりをする”ということと
向き合った時間
——映画の初出演、あらためておめでとうございます! メンズノンノ本誌やウェブでも、これまで少しずつお話をしていただいていましたが、ついに公開ですね。
ユウタ いやー、本当にうれしいですね!
——最初に特報で須嵜亮を見たときには、とにかく強そうで、鋭さもあり、貫禄がすごい…と思ったのですが、実際に作品を観るとそれだけではなく、悲しみを背負っていたり、いろんな葛藤を抱えているという存在でしたね。
ユウタ そうなんですよ。やっぱりこう、ただ強いというだけじゃなくて、心の中に何かを抱えたうえでの「最強の男」なので、そのあたりの表現が大事になるなと思いました。
——役づくりに対して、どんなふうに向き合ったのですか?
ユウタ 台本には、須嵜がどんな生い立ちだったかとか、どうやって天下井(公平)と出会ったのかがしっかりとは書かれていなかったんです。セリフの前後にも、事細かに設定やシチュエーションが補足されているわけじゃないので、僕自身の想像力が必要になってくるんだな、と思いましたね。そういうのはきっと役者の基本的なところであって、他の出演者の皆さんは当然やっているであろうことなんですけど、僕は初めてだったので最初の一歩から学んでいった、という感じです。台本を読みながら、リモートで日本にいる映画のスタッフの方と「このセリフのときの須嵜はこうじゃないか、ああじゃないか」と話しながら、人物像を固めていくということもしましたね。それから、自分のセリフの前後に書かれている他の人のセリフも、何回も読み返しました。須嵜亮という人間を僕なりに考えはしつつも、やっぱりひとりでは人物像をつくり切れないので、自分が演じる役を理解しておくという基本を忠実に守りながら、他の役者さんや監督に助けてもらってつくりあげた部分が大きいです。
——文字に起こされていないところを、自分なりに解釈してアウトプットすることは、演技をするうえでの醍醐味という感じもします。
ユウタ そう、めちゃくちゃ興味深かったのが、怒りの感情がわくようなシーンの台本で、セリフのあとに「・・・」とだけ書かれているところがあって。これは、須嵜は怒っているんだなと思って、怒った顔をしたんですよ。でも監督に、「そんなことしなくてもいい、それは思っているだけで自然と出てくるものだから」って言われて。難しいんですけど、すごく面白いなと思いました。でも、ダンスとかでもたまにそういうことがあるんですよ。自分の感覚なんですけど、あえてわかりやすくパフォーマンスしなくても、自分の思いや伝えたいことが「あ、これ今伝わったんじゃないのかな、できてたんじゃないのかな」って思うことが。その感覚とリンクしていそうな気がして、“あぁ、やっぱり表現することってつながっているんだな”と思いましたね。こうしたらいい、っていう明確なものがあるわけじゃないので、つかめそうでつかめないんですけど。
——それはやっぱり、いろんな表現方法を経験してきたからこそ、わかる感覚ですね。
ユウタ 間違いないですね。どれも難しいけど、だからこそ自分なりに経験として培っていくと表現にも重みが出るんだろうなと思いました。やっぱりセリフひとつ、パフォーマンスひとつにも隠された本音が感じられたり、真実味が出てくるっていうことがあると思うので、これまでやってきたことが結ばれていくんだなって感じることができましたね。
誰の視点で見るかで
正義が変わるストーリー
——この映画は激しいバトルシーンも多いですが、他の出演者の皆さんは口々に「それだけではなく、キャラクターたちの人間の成長や友情を伝えたかった」と話されています。ユウタさんが作品を通して、こういうことが伝わればいいな、と思うことはありますか?
ユウタ この作品ってすごく、“青春映画”じゃないですか。でもその中に、今の社会で生きるうえで大切なことにつながるテーマがある気がするんです。須嵜みたいに、自分の信念を曲げない強さがあることって、この時代にめちゃくちゃ必要だと僕は思っていて。今って右も左もわからないくらいに情報があふれていて、自分に必要なものを選別するのさえ能力がいるような時代ですよね。そんな中で、信じたことを貫いて、実行に移していくのはけっこう難しい。でも僕自身も須嵜と同じように、そういうことを大事にしていきたいタイプなんですよ。“なんだコイツ”って思われても、意志を貫き通していく強さはずっと持っていたいというか。この映画では、須嵜はもちろん、それぞれの登場人物にそういう強い意志を感じられるシーンがあるという点がいいなと思うんです。結局どちらかだけが悪、ということはなくて、こっちも正義だし、こっちだって正義だし…みたいなことが描かれている。それが、今の時代とすごくマッチしているんじゃないかと思います。
——天下井も一見悪役のようではあるけれど、彼なりの信念はありますもんね。
ユウタ そのとおりです。結局、主人公側の視点から見ちゃうと悪者になるかもしれないけれど、こっちもこっちでそうなんだよな…いろんなことを考えているんだよな、っていう、まさにリアルな世界とつながる部分があるなって思います。
——でも須嵜ってまさにそういうグレーな部分を体現するような役でしたよね。楓士雄と天下井、どちらの気持ちもわかるような。
ユウタ そう! なおかつ、いいやつだから、最終的には何を選択しなきゃいけないかっていうこともわかっているんですよ。そういうもどかしさって、実際考えちゃうことないですか? “これってどっちが正しいんだろう、でもこっちが絶対悪いってことはないよな”っていうことって、普通に生きていてもありますよね。
“ガチ”で臨んだバトルシーン
——そういう意味では、須嵜はユウタさん自身も共感できる点がある役だったんですね。
ユウタ そうですね。僕はケンカは強くないけど(笑)。そこだけはちょっと違いますけどね(笑)。
——でもアクションが本当にすごかったですよ。以前のインタビューでも“本当にガチの力とガチのスピードで思い切りやった”と話していましたが、それが伝わりました。
ユウタ 撮影で日本に来たとき、隔離期間があったんですけど、そのときに泊まったホテルにもダンベルを用意していただいて、トレーニングをしたりしていました。でも実際撮影が始まると、そういうことよりも、現場でみんなとしっかりコミュニケーションがとれたことに、本当に助けられましたね。楓士雄と須嵜がケンカする最後の場面では、楓士雄役の壱馬くんに「もう、お互い当たってもいいからやろう」って言いましたし、たくさんのキャストの方々に囲まれてのシーンだったんですが、その光景がよりアドレナリンの出る感じがして、自分的にはすごくよかったです。
——オーディエンスが見えないリングを囲んでいるみたいでしたよね。
ユウタ うん、うん! ケンカのシーンって、みんなと信頼関係が生まれないとうまくできないと思うんですよ。当たってもいいからやろうなんて、なかなか言えないです。
自分が映画の世界で生きるとしたら?
——本日発売のメンズノンノ10月号掲載の連載「SHOW YOUR VIBE!!!!!」では、“この映画でユウタさんが他に演じてみたい役”について話しています。そちらは皆さんに本誌をチェックしていただくとして、もしもこの映画の世界に紛れ込んだら、どんなことがしたいですか?
ユウタ 鈴蘭(男子高校)に入学したい!
——即答ですね!
ユウタ やっぱり、“クローズ世代”なんで! めちゃくちゃ憧れがあるんですよ。
——他の方々は、今回のインタビューで“ボウズから始めないといけないから、鳳仙(学園)は嫌だ”と話されていたみたいですが…。
ユウタ あっはっは! たしかに、たしかに! 以下同文って感じです(笑)。
——入ってすぐ幹部になれたらいいんでしょうか(笑)。
ユウタ いやぁ、でもきっとそんな生ぬるい気持ちじゃダメですよね。それだったらもう鳳仙入るなって話ですもんね。たたき上げないと!
うれしかった、監督渾身の
「ハーイ、OK!」
——共演者の方々ともたくさんの思い出ができたようですが、監督とのエピソードで心に残っていることはありますか?
ユウタ 監督の「ハーイ、OK!」が今も心に残っていますね。監督が普通にOKするときと、本当に最高だと思ってOKするときって、違うんですよ。違うというか、普通とマジのOKの差がありすぎる(笑)。だから僕たちみんなで「今のOKってあれだね。今日のところはそろそろ時間的にもう無理だからだよね」って言ってましたもん。その代わり、もう最高な画が撮れたっていうときの監督の「ハーイ、OK!」には、最高潮の“よっしゃー!”っていうテンションがこもっていて、それが聞けたときは本当にうれしかったですね。
——監督の会心のOKが出たシーンは、どこでしたか?
ユウタ 何回か出たんですけどね、やっぱり一番うれしかったのは、楓士雄との最後のタイマンシーンです!
須嵜の気持ちで歌った、
劇中曲「Wings」
——“ハイロー”シリーズといえば、主題歌や劇中曲も毎回話題になります。今回、主要キャストが歌う「Wings」という曲にユウタさんも参加されていますが、どんなところにこだわったか、教えてください。
ユウタ 自分のパートでは、2番の歌詞が全部好きなんです。凌輝(BE:FIRST/RYOKI)と掛け合いをするところがあるんですよ。「僕のため君が、君のため僕が」っていうフレーズなんですが、まさに須嵜と天下井の関係性を表しているなって。ストーリーとリンクしていて、特にここが一番好きです。凌輝がけっこう優しく歌ったんで、僕はあえて強く歌いました。劇中で流れるものだから、感情が伝わったらいいなと思って、普段より強めに歌っているのでそこに注目してほしいですね。
——ユウタというより、須嵜亮の気持ちで歌ったという感じ?
ユウタ あぁ、そうかもしれないですね! パート割りもしっかり考えられているし、キャラクターの感情をそれぞれが持ったまま歌えるような曲なので、いつも歌っている感じとは少し違うんじゃないかなって思います。
映画を観て、アツいものを
呼び覚ましてもらえたら
——作品のベースとなる世界は、多くの人にとっては非日常を描いています。ですがその中に、先ほどユウタさんが言ったような、信念を持つことの大切さや、誰かを思う気持ちなども描かれていて、観た人が自分事に置き換えられる共感ポイントがありますよね。
ユウタ 欲しい! 欲しいなーその共感!(笑) この映画って、ちょっとした“クサさ”があると思うんですよ。少し恥ずかしくなるような、まっすぐな熱さとか。でも、なんて言うんだろうな、そういうのってめっちゃ大事だと思うんです。カッコよく作ろうとは思っているけど、小手先でできるような、クールなカッコよさにだけ走らないっていう。あえてそういうクサい要素を入れるのを選ぶことは、すごく意味があると思うんですよね。今って誰でもある程度カッコいいものが作れちゃう、便利な時代じゃないですか。でも、表面的ではない真のカッコよさって、やっぱり別にあると思うんです。『HiGH&LOW THE WORST X』 はそこを大事にしてる作品なんじゃないかって。だからこそ、自分の中に眠る熱いものとか、日常ではなかなか生まれない気持ちを、グッと引き上げてほしいですよ! うん!!
——メンズノンノの読者にも、たくさん観てほしいですね。
ユウタ 僕、初演技もアクションも頑張りました〜!!(笑)
——編集部はスタッフ数名で試写に伺いましたが、見終わった後に喫茶店に入って、おのおの“ここがよかった”とか、“誰がカッコよかった”と話して盛り上がりました。映画って、鑑賞後にもそういう楽しさがあるのもいいですよね。
ユウタ うわぁ、いいっすね~!! みんなにもそうやっていっぱい楽しんでもらいたいな。映画の中に出てくる、須嵜たちがアジトみたいに使っている古びた喫茶店とかで、僕もやってみたい! みんなの感想も聞きたいですね。
——劇場の大スクリーンと大音響だと、より迫力が伝わりそうです。
ユウタ いいですよね〜、映画館で観るの! 僕も早く観たいな。
——映画はもちろん、この秋以降もユウタさんはNCT 127のカムバックなど、いろいろなニュースがあるとのことですので、また本誌でもお話を聞かせてください。
ユウタ メンズノンノ、いつもありがとうございます! ファイティン!
Profile
中本悠太/YUTA
1995年10月26日生まれ、大阪府出身。NCT 127のメンバーとして2016年にデビュー。メンズノンノで、NCTのメンバーであるショウタロウとの連載「SHOW YOUR VIBE!!!!!」を掲載中。日本でのラジオ冠番組である「NCT 127 ユウタのYUTA at Home」(interfm[89.7MHz TOKYO]/毎週木曜21:00〜ほか)ではラジオパーソナリティとしての才能も開花。
作品紹介
『HiGH&LOW THE WORST X』
SWORD地区の「O」、鬼邪高校の全日制で頭を張る花岡楓士雄(川村壱馬)は、数々の伝説を持つ最強の男・ラオウをたずねて、戸亜留市にある鈴蘭男子高校を訪れる。その頃、鬼邪高の首を狙うSWORD内の不良たちは、虎視眈々とその機会をうかがっていた。エンジ色の学ラン、通称“血の門”と呼ばれる瀬ノ門工業高校の頭・天下井公平(三山凌輝)は、須嵜亮(中本悠太)という最強の男の力を手に入れ、さらに、同じく鬼邪高の首を狙う鎌坂高校と江罵羅商業高校を傘下に加え、「三校連合」を築き、その勢力を拡大していく。鬼邪高の高城司(吉野北人)と轟洋介(前田公輝)は、そんな三校連合の怪しい動きをいち早く察知するが、すでに三校連合による鬼邪高狩りが始まっていた。
総監督:二宮“NINO”大輔 監督:平沼紀久
原案・キャラクター設定:髙橋ヒロシ
出演:【鬼邪高校】川村壱馬、吉野北人、佐藤流司、神尾楓珠、福山康平、龍、鈴木昂秀、うえきやサトシ、中島健/森崎ウィン/前田公輝
【瀬ノ門工業高校】中本悠太(NCT 127)、三山凌輝(RYOKI)、永沼伊久也、比嘉涼樹
【鎌坂高校】藤原樹、岡宏明
【江罵羅商業高校】長谷川慎、陣、今村謙斗
【鳳仙学園】志尊淳(特別出演)、塩野瑛久、葵揚、小柳心、荒井敦史、堀夏喜、坂口涼太郎
【鈴蘭男子高校】三上ヘンリー大智、板垣瑞生、時任勇気、八木勇征、木村慧人、高橋祐理
■9月9日より、全国公開
■公式HP:https://www.high-low.jp/movies/theworst-x/
©2022「HiGH&LOW THE WORST X」製作委員会
©髙橋ヒロシ(秋田書店) HI-AX
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