▼ WPの本文 ▼
これぞキャンプの醍醐味。
炎のゆらぎを楽しもう。
CHILL
解放されたアウトドアでしかできないこと。それが焚き火だ。まさにキャンプの醍醐味ともいえるイベントをスマートにこなすにはどうすればいいのか? 焚き火マイスターの猪野さんに心構えを教えてもらった!
焚き火マイスター
猪野正哉さん
テレビ番組やYouTubeなどで焚き火の監修も手がけ、アウトドアプランナーとしても活躍する猪野さんは、実は元メンズノンノモデル! 著書『焚き火の本』(山と溪谷社)も必読。
失敗しない焚き火の手順
1 薪を割る
キャンプ場や付近のスーパーで売っている薪は比較的太いものが多いのでそのままだと火がつきにくい。なので、まずはナタなどで細く割るのが肝心。理想は、細、中細、割らない薪の3種を作ること。火おこしがしやすくなります。
Ino’s MEMO
オノもいいけど実はナタが便利
2 フェザースティックを作る
フェザースティックとは細く割った薪を、鉛筆を削る要領でそいで、先を羽根のようにしたもののこと(手順3の写真左参照)。こうすることで薪に火を移りやすくします。コツは、力を入れすぎず、薪の表面に刃を滑らせること。細かなフェザーをめざしましょう。
Ino’s MEMO
力まかせにせず刃を滑らせるように
3 材料をそろえる
クラシックな火おこしを楽しみたい人は金属片とマグネシウム棒を擦り合わせることで火花が散るファイアスターターで。着火するための麻ひも、十分な量のフェザースティック、細い薪、太い薪をそれぞれスタンバイ。料理と同じで、事前の準備が肝心です。
4 グランドシートを敷く
焚き火台の下はかなり高温になり、地面を傷めてしまいます。環境を壊さずに楽しむためにも、グランドシートは必ず敷くようにしましょう。これがあると、焚き火が終わった後の片づけも楽です。
Ino’s MEMO
自然を壊さないようシートはマスト!
5 火をつける
ほどいて綿状にした麻ひもを一番下に置いて、その上にフェザースティック、さらにその上に細く割った薪を置きます。僕はその横に太い薪を添えています。初心者はこれでも難しいので、中に着火剤を仕込んでもいいと思う。
Ino’s MEMO
中に着火剤を仕込んでもいいんです
気の置けない仲間と
火を囲むこと自体が貴重な時間
「これを言ってしまったら元も子もないんだけど、焚き火を楽しむのにそんなに形式張ったルールなんてないんですよね。薪(まき)に火をつけて、それをゆっくり楽しめばいいだけ。火のつけ方に困ったらカンニングしていいし、無理しないで着火剤を使ってもいい。大事なのは火を囲むその時間だと思うんです。キャンプってそもそも、そういう気の置けない仲間と行くところですから。
そうは言ってもスマートに火をおこせると楽しいのも確か。なので今回は初心者のために焚き火の手順を解説してみました。これは火をおこす過程も楽しむ前提のもの。参考にしてもらえればと思います。
これ以外にも、長く火を楽しむなら広葉樹の薪を、早く燃やすなら針葉樹の薪をという話もありますが、それは薪の太さや乾燥度にもよるので、僕はそんなにこだわらなくてもいいと思います。あと、薪以外のものを燃やしてしまう人がいますが、僕はおすすめしません。不完全燃焼で大量に煙が出てしまったり、余った食料を燃やすと焚き火台がすぐに傷んでダメになってしまうので。
眺めるだけでα(アルファ)波が発生する焚き火は、リラックス効果が高いことは科学的にも証明されています。話をするときに相手の目を見る必要がないのも焚き火のいいところ。ただ、注意してほしいのは、リラックスしすぎて正直にいろいろ話しすぎないようにすることかな(笑)」(猪野さん)
Photos:Arata Suzuki[go relax E more] Hair & Make-up:Yousuke Toyoda[Rooster] Stylist:Naoki Ikeda Models:Keisuke Nakata Koji Moriya Ouji Suzuka[They are MEN’S NON-NO models] Composition & Text:Jun Namekata[The VOICE]
▲ WPの本文 ▲