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メンズノンノモデルの服バカ・守屋光治と井上翔太が、ファッションを愛するモデル志望のみんなに向け、メンズノンノモデルの魅力について語りまくる!
──メンズノンノモデルに向いてる人ってどんな人?
守屋 僕個人の意見になりますが、まずファッションが好きな人。次に、いろいろなことに興味を持っている人、持てる人、だと思います。もちろん、衣装がきれいに見えるように身長など体格の条件はあるけど、それより大事かなって。
井上 そうですね。服が似合う人って、どんなものが自分に似合うかずっと考えていたり、自分が好きなものや憧れをはっきり思い描けていたりしますよね。
守屋 うんうん。そういう考えのもとで、服をたくさん着てきている人の方が、圧倒的に服が似合うと思う。撮影でお世話になるファッションのプロのみなさんは、その人が本当にファッションが好きで、いろいろな服を着てきたかどうかすぐ見抜くし。例えば、普段ジャケットを着ていない人より、着慣れている人の方が、はたから見てもしっくりくるってあるよね。マフィア映画から私服のインスパイアを受けている翔太なら、そんな経験あるんじゃない?
井上 そうですね。僕はマフィア映画に出てくる、品があってちょっとセクシーな格好がカッコいいと思います。70’sや80’sのファッションが好み。
守屋 軸がブレてない翔太の格好、好きだよ。僕は50’sでバイカー寄りの格好が今は気分。翔太も僕もずっとこのスタイルだけが好きだったわけじゃなくて、いろいろな服を着てきた結果だし、これからも変わるかもしれない。
井上 ですね。
守屋 そもそも自分が着るべき服や似合う服を決めるのに、20代は早すぎる(笑)。探求するのは大事だけど、固めなくていいと僕は思う。その中で、いろいろなジャンルの服を着ていって、服が似合うようになっていく。
井上 だから、服が好きで、いろいろなことに興味を持てる人が向いてるって言ったんですよね。僕もそう思います。
守屋 自分が似合わないと思っている服も着たことがないような服も着こなすことがモデルの仕事だからね。経験と興味は大事かなって。だから、自分のスタイルじゃない服を否定しないでほしいな。広い目で見て、「好みではないけど、ここいいよね!」というポイントを受け入れて、ファッションを楽しんでほしい。
井上 まったく自分が通ってきてないジャンルも着ますからね。またそれが楽しくもある。守屋さん、勉強になります!
──モデルになって、ファッションに対して考えが変わったことは?
井上 さっき守屋さんが「翔太は服装に軸がある」っていってくれたけど、その中でも選ぶ服は微妙に変化していて、メンズノンノモデルに入った頃は、明るい色の服を着ていなかった。黒やネイビーばかり。
守屋 たしかにね。
井上 ファッション企画でいろいろな服を着させてもらって「意外に似合うやん」って教えてもらったから、青や紫も着るようになった。
守屋 自分は着ないと思っていたものも、袖を通したら意外に心が動いたりすることもあるよね。
井上 色ものは増えた! パステルカラーも気になって着るようになったし。シンプルなシャツも食わず嫌いだったけど、クラシックな感じもいいなって手に取るように。そういう経験がけっこうあるな。
守屋 そうだよね。自分が着る着ないは別としても、かなりの種類と量の服を見られるからね。撮影で用意してくださった衣装は、普通のお店じゃ並ばないようなバリエーションになる。
井上 そうですね。スタイリストさんのセンスと個性というフィルターがかかっている服たちを見るのも本当に面白いですよね。メンズノンノのスタッフさんは、僕たちの私服もちゃんと見てくれていて、「これ好きでしょ」って似合う服を用意してくれる。好みの服というより一人の人として、僕をわかってくれてる感じがして、すごくうれしい。
守屋 そういうスタッフさんとのコミュニケーションは専属モデルならでは!
井上 多くのテイストやジャンルに目を慣らしていきつつ、気になる服も着られる。モデルとしても成長できる。
守屋 今でも覚えてるんだけど、最初の頃によっちゃん(元メンズノンノモデルの髙橋義明)と撮影が一緒になって、すごいと思ったんだよね。自分が着たことがない服をめちゃくちゃ見る。「どうなっているんだろう」「へー」って眺める。で、撮影でさりげなく気になったデザインやディテールを詳しく見せる。それがうまい人が、やっぱり多くの撮影に呼ばれるんだって。
井上 それ、すごいよね。
守屋 服が好きで、興味持つって話に繋がるんだけど、モデルは服のデザインや生地の質感、重さを見た方がいい。この服は重いから、シルエットは動かないなとか、この素材はポケットに入れて動かすとふわっとなるなとか。それを考えると、いろいろな動きができる。翔太が着ているようなさらっとしたコットンポプリンと、なめらかなレーヨンじゃ動き方が違うしね。
井上 ありがたいお話!
守屋 そこまで見られたら服がもっと楽しくなると思うんだ。
井上 守屋さんからこんないい話聞けるとは(笑)。
守屋 いつだってファッションに対して真面目だよ!(笑)。
守屋 あと、メンズノンノモデルはモデルだけどモデルだけじゃない活動もある。それが大きな魅力でもあって。
──そうですね。メンズノンノでは、読み物ページで取材に行ったり個人の連載を持ったり、ファッション企画以外の出演もありますね。
守屋 ファッションが好きになるということのほかに、いろいろな人に会えることも、メンズノンノモデルのいいところ! モデルがやりたいとか、コレクションモデルを目指したいならモデル事務所に入っても叶います。メンズノンノでモデルのキャリアを始めるメリットって、まさにさまざまなクリエイターに会えることだと思う。
井上 本当にそう思います。ファッションにかかわらず、さまざまな活動や趣味を持っている人と知り合うことができますよね。
守屋 映画やバイクや車やアートやアニメとか、情報に詳しい人が多いから、興味や知識も広がって面白い。
井上 結果、それがファッションに帰ってくることもある。守屋さんは海外に行くことも多かったですよね。
守屋 若い時に海外を体験できたことは大きかったな。19歳の時にロンドンでの撮影に連れて行ってもらって。1泊3日だったけど(笑)。あと、「ディオール オム」の当時のクリエイティブ ディレクターだったクリス(・ヴァン・アッシュ)に、香港のショーでインタビューして、気に入られるという奇跡も起きて。
井上 それはすごい経験ですよね。海外に行けるようになったら、僕も連れて行ってほしいです!(笑)。新しい人に知り合うこともうれしいけど、すでに知っている人、憧れの人と仕事ができるということもうれしいですよね。
守屋 お、7月号のモデルブックの話だね。
井上 はい。モデルをメインに立てた企画で、自分が好きなスタッフで撮影できて。スタイリストは、昔から憧れている猪塚(慶太)さん。ヘアメイクは、いつも髪を切ってもらってる漆原(健)さん。そして、フォトグラファーは、僕が上京して文化服装学院で一緒だった仲良い石井亮太。彼とは「やっと仕事一緒できるね」って。感慨深かったです。
守屋 それ面白いよね。普通のモデルだったらできない撮影も経験できるよね。また、それが自分に巡ってくるかどうかは、趣味や努力など本人次第だけど。
井上 そうですね。個人的には、人前で立った時の立ち振る舞いとかを学べたことがよかった。人前に出ることが多いから自信もつく。
守屋 それってモデルだけじゃなくて、どんな人も大人になってから大事だって気づくこと。メンズノンノモデルでは、仲間や先輩と一緒に経験できることがいいんだよね!
募集の締め切りまであとわずか! メンズノンノモデルに興味がある人は、ぜひ応募してほしい!
Photos:TOWA Text:Hisamoto Chikaraishi
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