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メディアやSNSで話題の「お金持ち」。うらやましいけど、自分は住む世界が違うし……と諦めるのは、もったいない! ある変化を機に、人生が180度変わった! という実業家・黄皓(コウコウ)さんにインタビュー。若くしてトップに上り詰めた彼の、成功の秘けつに迫る。
収入よりも楽しさを求めて
大手商社を退職し独立
最高年商:
40億円
実業家 黄皓さん
PROFILE
1986年9月23日生まれ、中国出身。早稲田大学を卒業後、大手商社に就職。2016年3月に退社し、同年9月にパーソナルジム、カラダ ビスタを起業。2020年10月に配信された婚活サバイバル番組『バチェロレッテ・ジャパン』に出演し、2021年に配信された『バチェラー・ジャパン シーズン4』では4代目バチェラーに(ともにAmazonプライム・ビデオで配信中)。現在は自宅で受けられるフィットネスサービス、ミラーフィットを含める4企業を経営。
お金、名誉、地位、愛……
全部欲しい。僕、欲張りなんです
「僕は欲張りな性格なんで、欲しいものは手に入れないと気が済まないんです。モテたいし、お金も名誉も地位も愛も欲しい。すべて取りにいきたいんですよ。こういうことを言うと痛いヤツだと思われるし、リスクでしかない。でも僕はあえて、そうやって自分に圧をかけているんです。宣言しちゃったら、実行しないとカッコ悪いんで(笑)」
成功へのモチベーション源についてこう語る黄皓さんが有名になったきっかけは、Amazonプライム・ビデオの婚活サバイバル番組『バチェロレッテ・ジャパン』&『バチェラー・ジャパン』。甘いマスクに加えて、自信に満ちたオーラ、理路整然とした発言で世間を魅了し、番組終了後は恋愛企画に限らず、ビジネスや経済系メディアでも引っ張りだこ。現在、日本で最も有名な若手実業家のひとりといえるだろう。
大手商社の出世街道をあっさり手放し、29歳で独立。「世界的なカリスマ経営者になる」野望を掲げる黄皓さんだが、学生時代は野心のかけらもなかったとか。
「小中学生の頃の成績は中の下。テストで60点を取って母親に叱られると、“もっと悪いヤツたくさんいるし”と言い返していました。そんな、下と比べて満足する性格が変わったのは高校生のとき。猛勉強して推薦枠を勝ち取った高校受験で進学校に入学できたのですが、それまでの勉強量では到底ついていけなくなって。その中で努力していい成績をとれるようになると、“俺って頑張ればできるんだ”と自信がついた。人から褒められるなど、小さな成功体験の積み重ねで、徐々に自己肯定感が上がっていきました」
汎用(はんよう)性の高さを重視し大手商社に就職
高校で成績トップを貫き、早稲田大学に合格。サークル活動や飲み会に熱心に参加し、自身の強みのひとつである自己分析力を身につける。
「自分はある程度のことを要領よくこなせる代わりに、絶対的な実力はない。やりたいこともなかったので、最もつぶしのきく汎用性の高い業種に定めて、その中の上位をめざしました。商社を選んだ理由は、カッコいい、モテそう、給料が高いというイメージから(笑)。父親が貿易の会社を経営していたことも影響していましたね。ちなみに僕の読みは当たり、入社後は“要領がいいだけで中身が浅い”とボロカスに怒られる日々が2年ほど続きました。上司を見返したくて、3年目に世界的な大企業の案件を受注することに成功。それが評価され、会社の最重要地域であるメキシコ駐在が決まりました」
しかし、やる気に満ちあふれる黄皓さんを待ち受けていたのは、期待とかけ離れた労働環境だった。
メキシコ駐在で
激太り!
辞表を出したきっかけはアヴィーチーの曲
「最前線のビジネスを学べるかと思いきや、実際は日本と変わらぬ業務をメキシコでやるだけ。移動は自動車で、運転に毎日4〜5時間を費やしており、20代の貴重な時間をムダにしている感覚がありました。ただし他にやりたいこともなく、悶々(もんもん)としながら過ごしていた僕の意識を変えたのがアヴィーチーの『The Nights』という曲。“記憶に残る人生を生きろ”という歌詞にハッとして、翌朝、辞表を提出しました」
思いつきで会社を辞めたため、その後の人生はノープラン。つなぎ感覚で、家業を手伝うことに。
「睡魔と闘いながら仕事を終えた深夜、趣味の旅行のプランニングや車探しを始めると、眠気が吹っ飛んだんですよ。つまり疲れを感じるのは楽しめていない証拠で、自分が好きなことなら際限なくできる。ならば次はワクワクすることを仕事にしよう、と心に決めて、模索していました。そんな中、メキシコで激太りした体型を戻すべくパーソナルジムを見学した際、これだ! と直感。その場でトレーナーをスカウトし、引き抜きました。とはいえ急には起業できないから、まずは僕の個人トレーナーとして。アホですよね(笑)。でも準備期間に痩せたおかげで、痩せたら服も髪も変えたくなることに気づき、体型づくりからファッションまでフルサポートする唯一無二のサービスが誕生しました」
人が通ったことのない道の
先にある、新しい景色が見たい
リスク回避は大事だけどそれだけで成功はしない
そうして、カラダ ビスタをオープン。順調な状況に満足せず、業界では規格外の約3万円で通い放題という価格改定を行い会員数が急増。現在は全国に15店舗を展開する。
「ジム経営を決めた当初、両親や元同僚に猛反対されたんですけど、僕はそれで勝ちを確信しました。人は異質なものほど印象に残るし気になる性(さが)だから、新しいことをすれば勝手に話題になるんです。客商売で最もコストがかかるのは広告ですが、カラダ ビスタは口コミで拡散されたおかげで一度も広告を出していません。リスク回避はもちろん大事だけど、それだけで成功はしない。それを自ら立証してからは、できる限り、人が通ったことがない道を選んでいます。未開の藪(やぶ)道を通れば当然、傷もできるし痛いこともあるけど、その先には僕にしか見られない景色がある。『バチェラー・ジャパン』に出演したのも同じ理由で、結果ただの一般人だった僕が、憧れだったメンズノンノの取材を受けていますから」
最後に、黄皓さんが考える“成功”の定義を聞いた。
「自分にとっての幸せを実現させること。いわゆる自己実現ですね。僕にとっての幸せは、楽しく仕事をしながら欲しいものを手に入れることでした。それに気づけたのも、会社員を経験したおかげ。ビジネスの基礎やマナーも身につき、会社員時代なくして今の自分はありません。ちなみに、幸せの形は人それぞれ。安定した生活は悪ではないし、お金を稼ぐことだけが正義ではありません。将来に迷ったときはまず、自分の幸せを見極めてみてください!」
成功するための3か条
1. 目標を公言する
2. できるまで続ける
3. 刺激をくれる人とつき合う
「僕が最も苦手とするのが2の継続。外からの圧がないと頑張れない性格だから、あえて公言して気軽にやめられない状況をつくっています。3は男女問わず、ライバル的な存在が身近にいると◎!」
Photos:Yuki Kato Composition & Text:Ayano Nakanishi
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