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台湾の映画祭を訪れた際に、街を彩る昔ながらのレトロな色彩と優しい味の料理に感動したという萌音さん。あのときのワクワクを追体験するため、人気の台湾料理店に向かった。
vol.12 TAIWAN
ほっとする甘味も心が躍る酸味も、ぜんぶの“おいしい”がここにある。
カウンター席とランタンが並ぶ店内は、まるで台湾の露店のよう。
ワクワクしながら萌音さんは「ルーロー飯セット」を注文。「メインの豚肉はすごく柔らかいし、しっかり染みてるこの甘辛い味を嫌いな人はいないと思う! 選べるおかずには、私が好きなナスとキノコと青菜のメニューがあって大満足! うま味やコクなど味に変化がついて飽きがこないから一気にペロリ」。
続いて、定番の「豆乳スープ&揚げパン」もガブリ。
「甘味と酸味のあるさらっとした豆乳を飲み、かき混ぜていくと酢醤油(すじょうゆ)と混ざってとろみが出るんです。一緒に食べる薬味で味わいも刻々と変わる。サクッとした揚げパンを浸して食べるのが、最高においしいし楽しい!」
最後に「押競饅頭 カレー味」(¥500)もチェック! 「お店で手づくりしているもちもちでふかふかの生地が絶品。中はルーロー飯と同じお肉とほんのりカレーが入っていて、大好きな味です!」と、なんだか色も服にマッチしてキュート。「明るいイエローは春の気分を上げてくれるし、台湾料理の色に合う気がして。あたたかい台湾を旅行するときの気持ちになって、華やかな花のモチーフで心も陽気に」
TODAY’S MENU
料理は、台湾出身の料理家・りてこさんが手がけ、自身が昔家で食べていた家庭料理の味を再現している。
豆乳スープ&揚げパン
台湾で定番の朝ごはんの「豆乳スープ&揚げパン」(¥850)。酢醤油をベースにした温かい豆乳スープに、干しエビやねぎ、ザーサイ、パクチーといった鮮やかな薬味が、深い味わいと彩りを添える。つけ合わせの揚げパンを浸して食べると二度おいしい。
ルーロー飯セット
ルーロー飯に台湾粥(がゆ)と日替わりのおかず3品がつく「ルーロー飯セット」(¥1,300)。甘辛く煮た豚肉は、日本では珍しいゴロッとした角煮タイプ。きゅうりの漬物や味つけたまご、高菜と一緒に食べる。今回、選んだおかずは“小松菜の腐乳炒め”と“細切り台湾メンマ”、“ナス・パプリカ・キノコのオイスター炒め”。
GOODS
お店では「押競満寿」のロゴを使ったオリジナルグッズも販売。
白いボディに赤い刺繍(ししゅう)やプリントが映えるポップなデザインに、萌音さんも心を奪われた様子。シャツ¥6,600。
「お相撲さんが押しくらまんじゅうしている背面のプリントがかわいすぎる! 撮影中にこっそり1枚、購入しちゃいました(笑)。今年3月から再演する舞台『千と千尋の神隠し』が、台湾の色鮮やかな雰囲気に似ているので、お稽古に着ていきます」。Tシャツ¥4,950、キャップ¥3,300。
※グッズは完売している場合があります。
押競満寿(おしくらまんじゅ)
渋谷区元代々木町25の5 RAJIKUMAR BLD 1F
TEL:03(6804)7256
営業時間:月〜金9時〜L.O.16時、土日祝9時〜L.O.15時30分、夜営業:金18時〜23時
不定休
郷愁………文・上白石萌音
個人的に、台湾には深いノスタルジーを感じる。景色も味も匂いも活気も、台湾のユニークさに満ちているのに、なぜか郷愁の念に近いものさえ覚えるのだ。今回それを助長させたのが、お盆だった。
食事の載った銀のトレイをカウンターから席に運びながら、「いいなあ」と思う。身体の感覚は給食の時間を思い出している。この盆上は私のテリトリーだ。魯肉(ルーロー)飯とスープ、お好みの副菜三皿。相手を萎縮させない、親しみやすい佇まいに馴染(なじ)み深い味付け、でもたしかに香るエキゾチックなスパイスのパンチ。ご飯がどんどん食べ進む。懐かしさと珍しさのこのバランスは、例えるなら、おばあちゃん家のごはんのよう。
食べながら思い出す景色がある。10年前に訪れた九份(きゅうふん)の夕暮れだ。観光客がごった返す中、不意に誰かが吹くオカリナの音色が響いた。それを聴いて私は生まれ故郷のことを思い出していた。異国の地から故郷を思うときの、特別なあたたかさがあった。
PROFILE
1998年1月27日生まれ、鹿児島県出身。2011年デビュー。女優、歌手としても活動中。3月から日本とイギリスで舞台『千と千尋の神隠し』を再演する。公開中の映画『夜明けのすべて』で主演を務める。全国7都市を巡った「『yattokosa』Tour 2023」の東京公演を収めたLive Blu-ray&DVDと、ツアーを振り返るアフターパンフレットを4月17日に発売。
フラワートップス¥46,200・パンツ¥35,200/ミュベール その他/スタイリスト私物
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Photos:Sodai Yokoyama Hair & Make-up:Tomoko Tominaga Stylist:Lisa Sato[BE NATURAL] Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y] Director:Taro Usuda Movie Camera:Satoki Nakazono
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