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20歳になったらお酒は飲めるようになるけれど、誰かが飲み方を教えてくれるわけじゃない。お酒初心者の僕たちが、まず知っておきたいこととは?飲み会シーズンに知っておきたい「ビール」と「日本酒」にまつわる9つのコトを、プロに伝授してもらった。
【ビール編】
教えてくれたのは…
知っておきたい「ビール」のコト①
まずはビールと料理の組み合わせを楽しんでみて
「ビヤホールの四代目ということもあり、幼い頃からビールは身近な存在でした。とはいえ、初めて飲んだ時は正直苦かった(笑)。料理と一緒に楽しんでいくうちに、ビールのおいしさがわかるようになりました。和食、中華、フレンチ、イタリアン…どんな料理ともビールは相性抜群なんです。ビールのおいしさに気づいてからは、どんなときもビールで乾杯しています」。
知っておきたい「ビール」のコト②
ラガー?エール?その違いと味の特徴を知ろう
「ビールを知るにつれ、『ラガー』や『エール』という言葉を聞くようになります。これは、ビールを製造する際の発酵方法の違いのこと。『ラガー』は下面発酵といって、発酵が進むにつれてタンクの底の方に沈んでいく酵母を使って醸造されたビール。『エール』は上面発酵といって、発酵が進むにつれて麦汁の上部に浮き上がる性質の酵母を使って醸造されたビールです。
古くから日本で親しまれているのはラガー。その中でも「ピルスナー」という種類が、日本の流通の大半を占めています。爽やかで喉越しがよくゴクゴク飲めるのが特徴であり、愛され続ける理由ではないでしょうか。ここ、ランチョンで提供しているのもピルスナータイプのラガービールです。一方、エールビールは、フルーティーな味わいで香りも濃厚なため飲みごたえがあります。まずは身近にあるラガービールからスタートし、エールビールに挑戦してみると、それぞれの個性を感じられて楽しいはず!」。
知っておきたい「ビール」のコト③
キンキンに冷えすぎたビールに注意!
「”キンキンに冷えた”ビールがおいしい!というイメージはありませんか?たしかに冷えたビールは喉越しがいいかもしれません。が、ビールそのもののおいしさを味わえないと思います。ビールはその苦みや香りも含めて、本当においしい飲み物。だからこそ、初心者のみなさんには”程よく冷えた”ビールを楽しんでほしいです。例えば、お風呂上がりの一杯を楽しみたいときは、お風呂に入る前に冷蔵庫から出しておくと、ちょうどいい冷たさになります。普段は冷蔵庫の扉内側にある上段のポケットで保管すると冷えすぎないのでGOOD。キンキンではないビールのおいしさを知ったら、あなたもビール上級者ですよ!」。
知っておきたい「ビール」のコト④
家でビールを飲むときは「グラス」に注ごう。
「缶ビールなどを飲む際には、グラスに注ぐことをオススメします。そうすることで泡が立ってガスが抜けるので、まろやかな口当たりになるからです。泡はビールが空気に触れて酸化するのを防ぐ、蓋の役割もしてくれるので大切です。また、グラスに油などの汚れが付着していると、ビールの泡立ちを邪魔してしまいます。グラスを洗うスポンジを、食器用とは別にするだけで泡立ちが格段に良くなります!ぜひ、試してみてくださいね」。
【日本酒編】
教えてくれたのは…
知っておきたい「日本酒」のコト①
料理とのペアリングが楽しい!
「私が日本酒を好きになったきっかけは、初めてアルバイトをした和食屋さんで『この料理に合う日本酒は?』とお客さまに聞かれたこと。日本酒は、合わせる食材によって楽しみ方が無限にあることに気付かされました。旬の食材とのペアリングを考えられるのも、四季がある日本ならでは。日本酒初心者のみなさんはまず難しく考えずに、『自分の好きな食べ物に合う日本酒はどれなんだろう』という好奇心を持ってペアリングをしてみたら、きっと楽しいですよ」。
知っておきたい「日本酒」のコト②
初心者にオススメの飲み方は「冷酒」
「初心者にオススメの飲み方は、冷蔵保存した『冷酒』。冷たい状態の日本酒の方が、香りが華やかでフレッシュな味わいになるので、初めての方も飲みやすいと思います。おうち飲みなら、冷酒をソーダで割って、レモンを絞るアレンジもオススメです。仕事終わりの一杯に、沁みますよ。(ちなみに少しややこしいのですが、日本酒を冷酒ではなく『冷や』と呼ぶときは、常温の状態を指します)」。
知っておきたい「日本酒」のコト③
ラベルを見れば、自分好みの日本酒が分かる!
「日本酒には様々な用語が存在しますが、まずは『精米歩合』と『アルコール度数』について知っていれば、自分好みかをラベルから判断しやすくなります。『精米歩合』とは、お米の削り歩合のこと。玄米を100%とすると、普段私たちが食べている白米は約92%。そして日本酒造りに使われるお米は60〜70%が一般的。50%ほどになると、米の表層部にある雑味が取れてより甘くリッチな味わいになります。反対に精米歩合が低いと、お米の風味が強く朗らかな印象の味わいになります。次に『アルコール度数』について。日本酒は大体15度を基準に考えると良いでしょう。(22度を越えると規定により日本酒とは呼べません)。度数に関しては他のお酒と同じく、高くなるほど強い味わいになります。以上、二つの項目を掛け合わせれば、ラベルを見るだけで『甘いけど強めだな』とか、『お米感はあるけど軽めだな』といった大体の味わいを予想することができるようになります」。
知っておきたい「日本酒」のコト④
強い「香り」に気をつけて
「日本酒は『香り』も楽しむもの。そのため、それ以外の強い香りを纏って日本酒を飲むのはノットエレガント。香水はもちろんですが、意外と自分では気付けないのが整髪剤の匂い。あまりにも強い香りがする場合は、他のお客様への配慮のためにも入店をお断りする、というお店もありますのでご注意を。(優しく注意してくださるお店がほとんどなのでご安心ください!)」。
知っておきたい「日本酒」のコト⑤
分からないことがあったら、気軽にご相談を!
「日本酒について質問していただいたとき私は、大喜利のお題を出されたような気持ちで、とてもワクワクします。楽しく面白く、日本酒の魅力を伝えたいという気持ちが強いからでしょうか。(自分がお笑い好きというのも関係していると思いますが…笑)。全国の酒蔵さん、日本酒専門店の方も同じく、日本酒を楽しんでもらいたい!という気持ちでみなさんをお待ちしていると思います。分からないことや、気になることがあったら、いつでも気軽に声をかけてみてくださいね。すてきな日本酒ライフを!」。
Illustrations:Oto Hayakawa Composition&Text:Risa Kawamoto
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