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20歳になったらお酒は飲めるようになるけれど、誰かが飲み方を教えてくれるわけじゃない。お酒初心者の僕たちが、まず知っておきたいこととは?お酒と仲良くなるための、お酒ビギナーに向けた本連載。今回のテーマは「日本酒」。
日本酒と仲良くなってみ隊!
今回訪れたのは…
日本酒と仲良くなりたいならば、「日本酒」がどのようにして作られているのかを学んでみよう。お酒ビギナーのメンズノンノモデル 稲井孝太朗が、新潟県長岡市にある朝日酒造の酒蔵見学へ行ってきた!前編はこちらから。
今回見学したのは…
酒蔵見学後半がスタート!
まずは前半同様、白衣と帽子を着用。休憩中に付いたホコリなども丁寧に取っていく。
要注意!? 仕込みの現場へ
精米→洗米→浸米→製麹まで見学したら、次は仕込みの段階へ。タンクに蒸米と麹と水を入れ、酵母を増やしていく重要な作業だ。仕込みをするタンク内は酸素濃度がかなり低いため、顔を入れたら酸欠になってしまう。十分に気をつけるよう朝日酒造 松籟蔵 杜氏(とうじ)の大橋良策さんからも注意を受ける。
香りをが嗅ぐときは理科の実験で教わったように手繰り寄せる。酵母が増えている状態とはどのようなものか?「わ!ほんのりお酒の香りがします!」と稲井。
仕込んだ後は、約1ヶ月かけてじっくり発酵させていく。足元にある丸い蓋は、すべて発酵中のタンクの入り口。タンクはかなり深いので転落防止網が張られている。
品質管理上、室温は低く調整されている。酒造りのプロたちは分析値や泡の状態など総合的に判断して、搾るタイミングを見極めている。すごい!
基準の味になるまでじっくり貯蔵
発酵が無事完了したら、原酒と酒粕に分けるため搾っていく(上槽)。火入れをすることで、熱殺菌し、品質を安定させるのだ。また、火入れをしていない日本酒は「生酒」として出荷している。こちらもフレッシュな味わいでファンが多い。
貯蔵の期間は数ヶ月から一年程度と、商品によって様々。また、杜氏の大橋さんを含め、10名程のパネラーによる味のチェックで基準に達さなければ世には出されない。最後に香味を整え、瓶詰めをしたら完成だ!
改めて、日本酒造りをおさらい。
出荷まで最低10ヶ月かかる!?
精米から約一ヶ月後に洗米をして、仕込みをして搾って火入れをするまでに約3ヶ月。その後、貯蔵は約半年から数年…。つまり最低でも10ヶ月程の時間を経て、ようやく出荷されることが分かった稲井。「見学をしたことで、日本酒造りの解像度がぐっと上がりました」。
全国へ出荷される瞬間を見に行こう
松籟蔵(しょうらいぐら)を後にし、瓶詰め工場の見学へ。
日本酒が瓶に詰められている様子は圧巻!瓶詰めの後は、機器と目視で一本一本検査していくのだとか。普段はガラス越しの見学だが、今回は特別な場所で見せてもらった。
製品工場内にはこれから出荷される朝日酒造の日本酒が整然と並ぶ。「ここから全国・世界の販売先に届けられ、巡り巡って自分たちも飲むことが出来るんですね。なんだか感無量です」。
実際に飲んでみよう!
酒蔵見学を楽しんだあとは、ここで造られた日本酒を味わうことも忘れてはならない。朝日酒造の酒蔵の目の前には、日本酒を実際に飲んで楽しめる場所もあるのだ!
「酒楽の里 あさひ山」で試飲体験
ここは朝日酒造の日本酒はもちろん、「米・酒・粕・麹」をテーマにしたここだけでしか味わえない酒肴や甘味などが揃う、おみやげ探しにもピッタリの場所だ!
何より嬉しいのは、この試飲スタンド。気になる朝日酒造の日本酒を気軽に楽しむことが出来る。
日本酒初心者へのおすすめは?
実はこの日が日本酒初挑戦の稲井。1杯目は酒蔵見学で杜氏の大橋さんから解説してもらった、「久保田 千寿」(右)と生酒の「久保田 翠寿(4〜9月限定出荷)」(左)を飲み比べ!
まずは熱殺菌を一切していない生酒の「久保田 翠寿」を一口。「後味がキリッとしていてフレッシュな印象です!甘みは程よく、喉越しが爽やかでとても飲みやすいですね」。
次に熱殺菌をして、ビン詰めをしている「久保田 千寿」を試飲。「!!。さっきと全然印象が違います!香りと味わいがしっかりあるのに、さらにシャープな印象です。日常のごはんに合わせるなら僕はこちらの方が合う気がします」。
「そうなんです。千寿は食事に合う吟醸酒として、長く愛されているんですよ」と小嶋さん。日本酒は、ストレートで飲まなければならないわけではなく、飲むシーンに合わせて、ロックアイスやソーダ割りでアレンジして飲んでも楽しいというミニ知識を伝授してもらった。
さらに気になる日本酒を見つけてみる
続いて、稲井が気になる日本酒を見つけてみることに。テーブルには、現在試飲が出来る日本酒のリストが用意されている。
「僕みたいな初心者でもスルッと飲めるような、甘めで軽い日本酒はありますか?」と聞いたところ、おすすめされたのは「香里音 プレミアム(2〜8月限定出荷)」。
アルコール度数も12度と日本酒の中では低く、白桃のような甘みが感じられるという。いざ、試飲!
「おいしい!甘みはあるんですけど、しっかり酸味とキレがあってスルスル飲めますね。デザート感覚で楽しめそうです」。好みの日本酒と巡り会えた稲井、この笑顔。ここで気に入った日本酒はお土産に購入することも出来る。是非、足を運んでみて。
「あさひ山 蛍庵」でランチ×日本酒を
料理との食べ合わせも楽しみたい日本酒体験ならば、お隣の「あさひ山 蛍庵」がぴったり。越路地域にある指定契約農園のそば粉を100%使用した自慢の「そば」や、新潟の旬の味覚をふんだんに取り入れた料理が数々用意されている。豊富な種類の日本酒を常にフレッシュな状態で取り揃えているので料理とのペアリングも楽しんでみて。
小嶋さんおすすめのメニューを注文!打ち立てそばと季節の天ぷらや小鉢が揃った「里山そば御膳」(右)、越後の代表的な郷土料理である「のっぺ」(中央)、日本酒との相性抜群の「酒粕クリームチーズ 酒盗がけ」(左上)、「自家製鴨ロース煮」(左下)の4品。
合わせた日本酒は「久保田 萬寿」。まろやかでふくよかな味わいで、食材の繊細な味・香りを引き立てる。「食事と合わせるとまた楽しさがちがいますね。あと、茶碗蒸しまで全部美味しいです」。
緑に囲まれた静かな空間と美味しい料理が人気を呼び、地元のリピーターも多い。お腹も心も満たされたら、記念撮影も忘れずに。
初の日本酒体験、どうだった?
メンズノンノモデル 稲井に聞いてみた
「初めての酒蔵見学。到着してすぐは朝日酒造さんの広さ、ハイテクさに驚かされました。見学中には古き良きものを大切にしながら新しい価値観も取り入れていくという温故知新なスタイルも要所要所で感じ、とても感銘を受けました!」。
「杜氏の大橋さん、広報の小嶋さんをはじめ、日本酒造りに携わる方々の日本酒愛を直に感じられたのも貴重な体験でした。初心者の僕にもわかりやすく、すみからすみまで解説してくださるなど、みなさんとても親切で、緊張が一気に和らぎました」。
「商品として売り出されるまでの期間の長さや、工程の違いで味が全く変わるなど、日本酒って本当奥深いんですね…。日本酒造りの工程を知ることは、すべてのお酒の道に通ずる気がします!」
「色々な日本酒を飲み比べることもできて、敷居が高いというこれまでのイメージも変わりました!これからは居酒屋などで日本酒を見かけたら楽しんでみたいです。」
「東京から新幹線で約一時間半。週末にも足を運びやすい場所にある朝日酒造。豊かな自然に囲まれて酒蔵見学をしたあとは、おいしいお酒とごはんを楽しんで…。都会の喧騒から離れ、シティデトックスができること間違なし。僕もまた訪れたいです。朝日酒造のみなさん、ありがとうございました!」。
今回案内してくれたのは…
ー INFORMATION ー
今回は特別に見せてもらったエリアもあるが、一般向けの酒蔵見学は、60分製造工程見学 コース(12月〜4月下旬)と、20分見学コース(通年)がある。料金はどちらも無料!気になった方は是非、チェックを。酒蔵見学の予約はこちらから。
朝日酒造
〒949-5494
新潟県長岡市朝日880−1
【HP】
https://www.asahi-shuzo.co.jp/
【Instagram】
https://www.instagram.com/asahi_shuzo_jp
【ACCESS】
・電車→JR来迎寺駅から徒歩15分、JR長岡駅からタクシーで約30分
・車→関越自動車道 長岡インターチェンジから車で15分/関越自動車道 長岡南越路インターチェンジ(ETC専用)から車で5分
・駐車場→約20台
Photos:Kaho Yanagi Model:Kotaro Inai [MEN’S NON-NO model] Composition&Text:Risa Kawamoto
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