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20歳になったらお酒は飲めるようになるけれど、誰かが飲み方を教えてくれるわけじゃない。お酒初心者の僕たちが、まず知っておきたいこととは?お酒と仲良くなるための、お酒ビギナーに向けた本連載。今回のテーマは「日本酒」。
日本酒と仲良くなってみ隊!
日本酒は、読んで字の如く「日本のお酒」。日本で暮らす僕たちにも馴染み深いお酒のはずだけれど、専門用語や銘柄の多さから、なかなか踏み出せない人も多いのでは?そこで今回は、日本酒初心者がまず知っておきたい5つのコトを、唎酒師の伊藤ひいなさんに教えてもらった。
教えてくれたのは…
知っておきたい「日本酒」のコト①
料理とのペアリングが楽しい!
「私が日本酒を好きになったきっかけは、初めてアルバイトをした和食屋さんで『この料理に合う日本酒は?』とお客さまに聞かれたこと。日本酒は、合わせる食材によって楽しみ方が無限にあることに気付かされました。旬の食材とのペアリングを考えられるのも、四季がある日本ならでは。日本酒初心者のみなさんはまず難しく考えずに、『自分の好きな食べ物に合う日本酒はどれなんだろう』という好奇心を持ってペアリングをしてみたら、きっと楽しいですよ」。
知っておきたい「日本酒」のコト②
初心者にオススメの飲み方は「冷酒」
「初心者にオススメの飲み方は、冷蔵保存した『冷酒』。冷たい状態の日本酒の方が、香りが華やかでフレッシュな味わいになるので、初めての方も飲みやすいと思います。おうち飲みなら、冷酒をソーダで割って、レモンを絞るアレンジもオススメです。仕事終わりの一杯に、沁みますよ。(ちなみに少しややこしいのですが、日本酒を冷酒ではなく『冷や』と呼ぶときは、常温の状態を指します)」。
知っておきたい「日本酒」のコト③
ラベルを見れば、自分好みの日本酒が分かる!
「日本酒には様々な用語が存在しますが、まずは『精米歩合』と『アルコール度数』について知っていれば、自分好みかをラベルから判断しやすくなります。『精米歩合』とは、お米の削り歩合のこと。玄米を100%とすると、普段私たちが食べている白米は約92%。そして日本酒造りに使われるお米は60〜70%が一般的。50%ほどになると、米の表層部にある雑味が取れてより甘くリッチな味わいになります。反対に精米歩合が低いと、お米の風味が強く朗らかな印象の味わいになります。次に『アルコール度数』について。日本酒は大体15度を基準に考えると良いでしょう。(22度を越えると規定により日本酒とは呼べません)。度数に関しては他のお酒と同じく、高くなるほど強い味わいになります。以上、二つの項目を掛け合わせれば、ラベルを見るだけで『甘いけど強めだな』とか、『お米感はあるけど軽めだな』といった大体の味わいを予想することができるようになります」。
知っておきたい「日本酒」のコト④
強い「香り」に気をつけて
「日本酒は『香り』も楽しむもの。そのため、それ以外の強い香りを纏って日本酒を飲むのはノットエレガント。香水はもちろんですが、意外と自分では気付けないのが整髪剤の匂い。あまりにも強い香りがする場合は、他のお客様への配慮のためにも入店をお断りする、というお店もありますのでご注意を。(優しく注意してくださるお店がほとんどなのでご安心ください!)」。
知っておきたい「日本酒」のコト⑤
分からないことがあったら、気軽にご相談を!
「日本酒について質問していただいたとき私は、大喜利のお題を出されたような気持ちで、とてもワクワクします。楽しく面白く、日本酒の魅力を伝えたいという気持ちが強いからでしょうか。(自分がお笑い好きというのも関係していると思いますが…笑)。全国の酒蔵さん、日本酒専門店の方も同じく、日本酒を楽しんでもらいたい!という気持ちでみなさんをお待ちしていると思います。分からないことや、気になることがあったら、いつでも気軽に声をかけてみてくださいね。すてきな日本酒ライフを!」。
番外編
唎酒師 伊藤ひいなさんのオススメ日本酒3選
1|風の森 ALPHA1 「次章への扉」(奈良県 油長酒造)
シュワっとした口当たりの先に果実感と米の旨味がぎゅっと凝縮。後味のクリアさで爽やかに飲み進めたくなります。
2|みむろ杉 ろまんシリーズ Dio Abita(奈良県 今西酒造)
ラムネのような透明感のある甘みと果実のようなジューシーさを綺麗な酸味でまとめた、シーンを問わず飲みたいバランスに優れたお酒です。
3|若波 純米吟醸(福岡県 若波酒造)
バナナのような南国感のある甘みと上品な酸味で、ふくよかな米の旨味をライトに満喫できる、高揚感のある1本です。
Illustrations:Oto Hayakawa Composition&Text:Risa Kawamoto
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