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自身のYouTubeチャンネルでルームツアーやDIYの様子を公開し、大のインテリア好きとして知られる上杉柊平さんが、家づくりにおいて大切にしていることとは? リノベーションをしたご自宅に伺い、インテリアへのこだわりに迫った。
「“統一感”にこだわらず、
気になる色やものは全部取り入れる」
好きなものを自由にミックスした、
心地よい空間
昔から変わらず、胸を張って
ずっと好きだと言えること
「父が内装やインテリアの仕事をしていた影響もあって、昔から家の環境を整えるというのが当たり前のことだったんです。僕は飽き性なのですが、インテリアだけは昔から変わらずずっと好き。胸を張って、インテリアが一番好きなことだし、家が一番好きな場所だと言えます。家づくりにおいて大切にしているのは、“色を取り入れることを恐れない”こと。特に好きな色は、ブラジルミッドセンチュリーやモロッコのムードを感じさせる、くすんだピンクやブルー。僕にとっては統一感があることが必ずしも好きなインテリアというわけではないので、素材や年代の違いに縛られず、好きだと思った色は全部取り入れるようにしています。その分、木材を多く使うことで全体のバランスをとるのもこだわり。
家の中でも特に、このダイニング(上の写真)は好きな場所のひとつ。お気に入りの小物を並べた棚と自分でデザインしたキッチンが見える、好きなものに囲まれた空間です。テーブルと椅子はイギリスのブランド『G-PLAN』のアイテムで、ダイニングテーブルは京都にある『70B』というインテリアショップで昨年末に購入したばかり。アンティーク家具を直輸入しているお店で、店内を見ているだけで楽しいんです」
こだわりを詰め込んだ、
7つのスイートスポット
1. 思い出の品とオリジナリティの融合
DIYで作製したレジンの丸テーブルとイエローのイームズチェアがいい雰囲気。「チェアはひとり暮らしを始めた際に、当時アルバイトをしていた古着屋の店長からお祝いとしていただきました。ライトは祖母から譲り受けたもの。自分で作ったテーブルも含め、思い入れのあるアイテムが集まったコーナーです」
2. 壁色に合わせたなじみのよいレコード棚
レコード棚はDIYで作製。「よく聴くレコードを入れる上段は横向き、下の段は縦向きに収納できる棚が欲しかったのですが、思い描いたデザインのものが見つからなかったので作ってしまいました。後ろの壁と同じ色を塗って、インテリアになじむ理想的な棚が完成!」
3. グリーンに囲まれた休息のための空間
ル・コルビュジエの名作椅子「シェーズロング」は読書やゲームをするのにぴったり。「鉢や陶器が好きなので、まず鉢ありきで、そこに合う植物を探すことが多いです。赤い椅子は母が学生時代に使っていた勉強椅子。レトロな色合いとシンプルなデザインが魅力」
4. 実家から引き継いだ美しき名作照明
ひときわ存在感を放つリビングの照明は、ルイスポールセンPH 5のオリジナル。「照明が好きで、部屋ごとに異なるデザインのものを使っています。このPH 5は、実家から持ってきたもの。曲線美が感じられるシルエットがお気に入り」
5. 日常の中に溶け込むアート作品たち
いたるところに様々なアート作品が。「キッチン横の柱にかけている絵は友人が描いてくれたもの」
「リビングに飾った大きな絵は、モデルとしても活動しているアーティスト、中瀬萌さんの作品です」
6. 様々なテイストがそろった花瓶のコレクション
壁に飾られているのはN.Y.で自ら撮影した写真。棚には色とりどりの花瓶が並ぶ。
「デザインにグッときた花瓶を衝動買いすることも多いです」
7. 素材、色、サイズ、すべてにこだわったセルフデザインのキッチン
ブルーグリーンのタイルが目を引くキッチンスペースは、上杉さん本人のデザイン。カウンターの高さや食器棚の幅を1㎝単位で調整し、コンロやシンクの種類、引き出しの取っ手までこだわり抜いてセレクトを行った。「タイルと木材がシックで落ち着いたトーンなので、赤い照明を差し色として取り入れ、アクセントをつけました」
本当に欲しいと思える家具を
少しずつ集めていきたい
「家具の配置や選び方に特にルールはなくて、完全に直感でインテリアを組んでいます。部屋全体を俯瞰(ふかん)で見てみて、“ここに赤が欲しい”とか、“あの椅子を置いたらハマりそう”みたいな感覚が自分の中にあって。知らず知らずのうちに、親のインテリアや、過去に見てきた映画や写真の蓄積から影響を受けているのかもしれません。
特に好きな家具は椅子。ベランダに置いているものも入れたら、全部で18脚くらい持っています。座り心地は見ていなくて、デザインのみ重視(笑)。色も形も素材も、様々な椅子がそろっています。少しでもいいなと思うものを見かけたら、つい買ってしまいますね。
最近の楽しみは、スイスの老舗メーカーのモジュラー式家具『USMハラー』の棚が来月届くこと。パネルの色を自由に組み合わせることができ、さらにアイテム同士をくっつけて拡張していけることから『大人のレゴ』と呼ばれています。今回は白をベースにオレンジと黄色の差し色を入れたデザインの棚を注文したのですが、これから時間をかけて、少しずつ増やしていきたいと思っています。それから、いつかは階段がある家に住んでみたいです。天井が高かったり吹き抜けだったり、空間が広く使える家に憧れます」
Photos:Go Tanabe Hair & Make-up:NOBUKIYO Model:Shuhei Uesugi
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