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おしゃれな部屋に住む人のインテリアを取材したら、みな“スポット”にこだわっていた。魅力的な空間づくりにひそむそのテクニックを学べば、僕らも自分の部屋をもっと好きになれるはず。今回は、美術大学院生・アイザック・レオンさんのお部屋をご紹介!
アトリエとガレージのある家
アイザック・レオンさん /美術大学院生
Room DATA – 75m²
ひとり暮らしながら一戸建てに住むアイザックさん。「ここはもともと、インテリアデザインを手がける親父が使っていたんです。今は僕が引き継いで、親父と同じようにいろんなところを手直ししながら暮らしています。僕はバイクが好きなんですが、それをいじれるスペースが欲しいと思い、自分で倉庫を改造してガレージを作っちゃいました。暇さえあれば愛車、ホンダのCL400をカスタムしています。オフロードバイクをめざした結果、ほとんど原形をとどめていないんですけどね(笑)。今は東京藝術大学の彫刻科・博士課程に通っているので、2階にあるアトリエも大切なスペース。静かに作品の構想を練られる場所はありがたいです」
ATELIER
多くの道具や材料であふれる。「作業しやすいように、分厚いコンパネを自分で敷きました。空調はないけれど風通しがよくて、夏は窓を開けて涼しい風を感じるのがいいんです。今制作しているのは今度の展示に出す作品」。近所の園芸店で買ったというクワズイモは、ちょうど新芽が出てきたところだそう。
「以前制作した僕の作品。まず寄木し、それをかんなで削って作っています。クスノキを使っているんですが、なんというか“粘り気”のある彫り心地のいい木で、彫刻向きなんです」
KITCHEN
かなり料理好きと見えて、調味料も器具もぎっしり。「窓際に並んでいる瓶は捨てるのが面倒なだけなんですが、カラフルなガラスに光が当たるときれいなので、そのままにしています(笑)。フライパンは水がちょうどシンクに滴るよう、棚の端にフックを取りつけてかけられるようにしました。不便な部分は自分でDIYしちゃいます」
DESK
3Dプリンタのデータ処理やポートフォリオ作りをここで。画集は両親から譲り受けた。[右]ピカソ『闘牛と闘牛士』。[中]ミケランジェロの3つのピエタ像を接写した写真集。[左]ややグロテスクな作風のダミアン・ハーストの作品集。
LIGHT
ライトひとつも
感性が動く
ものを
ベッドサイドに置かれたライトはイケアのもの。「シンプルな電球のデザインがかわいくて気に入ってます。壁には以前、もっとたくさんの絵を張っていましたが…年齢とともに恥ずかしくなってきて、今は厳選しています(笑)」
GARAGE
SWEET SPOT
倉庫だったスペースをバイクのガレージに
アトリエ同様、数々の道具が並ぶガレージ。昔から好きだという、映画『パルプ・フィクション』のポスターが妙になじむ。「バイクのいじり方は親父に教えてもらいました。少しでも間違えると動かなくなってしまうので自己責任。このCL400は車高をかなり上げ、ライトも改造しています。狭いから、壁に作った棚に道具を収納」
Photos:Shinsaku Yasujima Text:Masahiro Kosaka[CORNELL]
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