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おしゃれな部屋に住む人のインテリアを取材したら、みな“スポット”にこだわっていた。魅力的な空間づくりにひそむそのテクニックを学べば、僕らも自分の部屋をもっと好きになれるはず。今回は、フリーランスPR・田中 遥さんのお部屋をご紹介!
厳選された家具とレイアウト
田中 遥さん /フリーランスPR
Room DATA – 2LDK / 75m²
SWEET SPOT
インスタレーションさながらこだわり抜いた配置
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「以前住んでいた都内の狭小マンションでは、せっかく気に入って買った家具もあまり見栄えがせず、つまらなかったんです。だから昨年思いきって郊外への引っ越しを決意しました! パシフィックファニチャーサービスが、アメリカの都市近郊の家をモチーフに設計した集合住宅。結果、都心からは少し離れてしまいましたが、暮らしやすさうんぬんよりも自由に家具を置けることが最優先でした。家具はフランスやイタリアのミッドセンチュリー期のものを中心にセレクトしていて、すべて妥協していません。訪ねてくる友人に『落ち着かない』と言われることもありますが(笑)、隅々までストイックにこだわった部屋づくりをするのが理想ですね」
ART
こまめに
リニューアル
する場所
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キャビネットの上は「家に入って、真っ先に目に入るので」と置くものを頻繁に入れ替え、レイアウトも細かに調整している。小さな卵型のオブジェはファットラヴァのもので、その右側にピーター・アイビーのキャニスターなどを飾っている。マックス・ビルのシルバーの掛け時計は、前職を辞めるときの送別品だとか。
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「このベンチはコム・デ・ギャルソンとアアルトのコラボ。他にも色々な型がありますが、一番部屋になじみそうだったこれを選びました。座ることはありません(笑)。左側に置いてある器は、近所で“ご自由にどうぞ”と置いてあったものを拾ってきました」
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「田中美佐さんという方の器。学生時代に僕が初めて美しいと感じた器で、原初体験的なものというか…ずっと忘れられないんです。これは「静かな空」というテーマで作られた作品。お店で見かけるたびに在庫すべて買ってしまうほど好きで、光が当たるとますますきれいです」
WASHROOM
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タイルとステンレスで統一された洗面所は、朝の支度の時間が気持ちよさそう。「すごく凝ったことをしなくても、最低限の心配りだけで印象が変わると思います。余計なものは置かないようにして、インテリアになじむアイテムをそろえるだけでも十分なはず」
LIGHT
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「照明はその空間の印象を大きく左右すると思いますが、いわゆる定番以外の選択肢が、あまりにも少なくて…」とセレクトの難しさをにじませながらも、ダイニングには福岡のモアライトで購入したペンダントライトを、2階の寝室にはイタリアのアルテミデをそれぞれ設置している。
WORK SPACE
雰囲気の合う
オブジェどうし
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「無印良品とトーネットのコラボデスク。合わせているピエール・ガーリッシュの椅子は、この素っ気ないデザインがいいんです。デスク横のキャビネットに置いているオブジェの中では、手前にある、スウェーデンのガラス作家エリック・ホグランの小さなアッシュトレイが気に入っています」
Photos:Shinsaku Yasujima Text:Masahiro Kosaka[CORNELL]
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