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様々な競技で活躍する注目のアスリートにインタビュー。今回は、陸上・走幅跳の橋岡優輝さん。
LONG JUMP
―陸上・走幅跳―
「より高く、より遠くへ
跳びたいというブレない
気持ちが自分の原動力に」
調整レベルの練習で軽くステップを踏む姿を見ただけでも、その圧倒的なバネを感じるのに十分。橋岡優輝は東京五輪に向けて今最も注目を浴びる走幅跳ジャンパー。父は棒高跳の元日本記録保持者、母は100mハードルの日本選手権覇者。まさに陸上一家に生まれながら、彼が走幅跳で世界をめざしたのはあくまで自分の意思である。
「幼い頃に両親から選手時代の話を聞かされることはなかったですし、すすめられたこともありません。2008年の北京五輪で(ウサイン・)ボルトの鮮烈な活躍に衝撃を受けて陸上に興味を持ち、なんとなく人よりも足が速かったので自分もやってみようと。そして高校から走幅跳を選んだのは純粋に跳ぶことが好きだったから。今でもその気持ちにブレはないですね。単純に人間が8mも跳ぶなんてすごく面白い競技ですよね(笑)。だからもっともっと遠くへ跳びたいんです。それに走幅跳って、助走して跳ぶというシンプルな動作の中に高度な技術がぎゅっと凝縮されていて、そこを突き詰めていく感じも楽しいんです。また一瞬で決する試合のために日々練習を積み、それが報われる瞬間と報われない瞬間の両方あるのも醍醐味(だいごみ)だと思っています」
2年前にたたき出した8m32の自己ベストは日本歴代2位。さらなる伸び代をしっかり自覚しながら、今夏の大舞台に向けてレベルアップを期している。
「とくにこの1年はコロナ禍と自分なりに向き合いながら、東京五輪という目標をより明確に定めて練習を積むことができましたので、6月の日本選手権で必ず結果を出して、まずは本大会の切符をつかみたいですね。自分にとって東京五輪は大きなターニングポイント。3年後のパリ大会で本格的に金メダルをめざし、さらにその先のロサンゼルス大会を競技人生の集大成にするためにも、世界で戦えることを東京で証明したいと思っています」
Favorite Item
SHIFTH「アスリートの湯」
サッカー選手ら多くのアスリートが愛用している温泉プロバイオティクス理論を基に開発された薬用入浴剤。「オンとオフの切り替えはすごく大事。その点で自分の中のリフレッシュスイッチを入れるアイテムになっています」
PROFILE
橋岡優輝 YUKI HASHIOKA
1999年1月23日生まれ、埼玉県出身。183㎝・76㎏。中学入学と同時に陸上競技を始める。八王子高校で本格的に走幅跳をスタートし、3年時にインターハイ優勝。そして日本大学入学後、日本選手権3連覇に加え、U20世界選手権、アジア選手権、ユニバーシアードでそれぞれ金メダルを獲得するなど日本を代表するジャンパーに成長。2019年8月に自己ベストの8m32をマーク。また今年3月には8m19で室内日本記録を22年ぶりに更新。この春から富士通に入社。
Photos, Composition & Text:Kai Tokuhara
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