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スポーツのこと、もっと読みたい!
東京パラリンピックに向けて様々な競技やアスリートの魅力に迫る本連載。今月は、抜群の身体能力を生かした力強いプレーと端正なルックスで注目度を高めている車いすバスケ界のホープが登場。そのまっすぐな視線の先に描く未来とは?
WHEELCHAIR
BASKETBALL
【 車いすバスケットボール 】
髙柗義伸 /
YOSHINOBU TAKAMATSU
1999年11月20日生まれ、栃木県出身。中学3年の春に骨肉腫を発症し、高校2年時に再発して左脚を切断。中学時代は野球の有力選手であったが、病気を機に地元クラブチームの栃木レイカーズの体験会に参加したことで高校から車いすバスケを開始。高校3年時には日本代表としてU23世界選手権に出場し、卒業後は日本体育大学に進学。2019年には強化指定選手に選ばれ、日本代表の将来を担うセンターとして注目を集めている。
「ポジティブさこそが自分のウリ。
常に前を見据えて挑戦したい」
才能豊かな若手がどんどん出てくる車いすバスケ界に、またひとり、注目すべき選手が現れた。髙柗義伸は日本体育大学に通う21歳。高校時代に骨肉腫によって左脚を切断し、車いすバスケを始めた。
「車いすを巧みに操作しながらドリブルしたり、車いす同士が激しくぶつかって一回転するシーンを目の当たりにして『健常のスポーツよりすごいんじゃない!?』と感じたのが興味を持ったきっかけ。『これを極めていろんな動きができるようになりたい』と思い、本格的に始めました」
そこから驚異のスピードで日本代表の強化指定選手に。今やU23世代の要を担うセンターにステップアップしている。
「攻守の切り替えの早さは誰にも負けないと思っていますし、オフェンスリバウンドやカットインも自分の武器。特に体の大きな海外の強豪と戦うときは、よりいっそうフィジカルに頼らず、自分の持ち味であるスピードや鋭い動きで勝負することを心がけています」
ちなみに彼が車いすに乗るのは競技中だけ。日常生活では義足で歩き、長距離移動も自ら車を運転する。バッティングセンターやゴルフの打ちっ放し、古着屋巡りなど趣味も多彩。自身を「くそポジティブ」と評するだけあってコートの中でも外でも実に前向きで快活だ。
「中学の頃に最初に病気が判明したときは、翌日の野球の試合に出られなくて監督から怒られるんじゃないかと、そっちのほうが心配でした(笑)。その後、脚の切断が決まったときも『なんとかなるでしょう』と。もちろんつらいこともありましたけど、それ以上に自分は面白い経験ができているなと思っています。その考えは車いすバスケでも同じ。東京パラリンピックにはもちろん出たいですが、しっかりとその先、2024年パリ大会でメダルをとることも視野に入れながら自分を磨いていきたいですね」
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Photos:Go Tanabe Composition & Text:Kai Tokuhara
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