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様々な競技で活躍する注目のアスリートにインタビュー。今回は、バスケットボール・Wリーグ(トヨタ自動車アンテロープス)の平下愛佳さん。
BASKETBALL
― バスケットボール ―
「日本のスピードは
世界でも通用する。常に
最後まで走りきりたい!」
成長著しい女子バスケ界にまたひとり注目すべきホープが現れた。精度の高いアウトサイドシュートと圧倒的な運動量が魅力の22歳、平下愛佳。今年2月、強豪国との接戦を制して3大会連続となる五輪出場の切符をつかんだ日本代表でも、若くして存在感を発揮しており、現在パリ五輪の最終メンバー候補に名を連ねている。所属するトヨタ自動車アンテロープスにおけるキャッチコピーは“速攻の先頭は任せてください!”だ。
「中学生のときに基礎をたたき込まれた速攻の走り出しは、周りからも評価してもらえているのでうれしいですね。私のような選手は、試合を通してしっかり最後までスピードを落とさずに走りきることが何より重要。とくに代表戦では自分よりも身長の高い海外選手とマッチアップすることがほとんどなので、走り勝つことでチャンスが生まれる。そして日本のスピードは世界でも通用すると信じて、とにかく走ることを止めないようにしています!」
もちろん強みは走るだけではない。思い切りのいい3ポイントシュートこそ彼女の何よりの持ち味だ。20-21シーズンに22.95%だった成功率が翌21-22シーズンには42.22%に飛躍的に向上。以降も安定したパーセンテージを継続。最近はより速い流れの中でシュートが打てているそう。
「3ポイントに関しては外しても気にせず、1試合を通してしっかり打ち続けることを意識しています。私はコートを離れても、性格的にあまり落ち込まないタイプ。普段の生活からポジティブに物事を捉えられるように意識しています。落ち込んでいてもプラスになることは何もないので!」
23-24シーズンは惜しくもプレーオフのクォーターファイナルで敗れて優勝を逃した。その悔しさを糧に、さらに飛躍することを誓った。
「リーグと皇后杯制覇の2冠をずっと目標に掲げているので来季は必ず達成したいですし、個人としては3ポイントの成功率が常時4割を超えられるようにしたいです。そして目下の目標はパリ五輪の代表選手に選出されること。バスケを始めたときから憧れた五輪の舞台に立つチャンスがあること自体がすごく光栄ですし、そこでメダルをとりたいという思いは人一倍強いですね。残りの期間で、代表に選ばれるように精いっぱい頑張りたいです!」
平下愛佳 AIKA HIRASHITA
2002年1月14日生まれ、愛知県出身。身長177㎝、ポジションはSF(スモールフォワード)。小学3年生からバスケットボールを始める。名門・桜花学園高で1年生から主軸としてプレーし、3年時にはキャプテンとしてチームをウインターカップ、インターハイ、国体の主要タイトル3冠に導く。高校卒業後にトヨタ自動車アンテロープスに加入し、2020-21シーズンからのWリーグ2連覇に貢献。各世代別の日本代表を経て、2022年のW杯でチーム最年少の20歳で日本代表デビューを果たす。以来、コンスタントに招集され続けている。
Photo:Shintaro Tohyama Interview & Text:Sayako Ono Composition:Kai Tokuhara
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