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様々な競技で活躍する注目のアスリートにインタビュー。今回は、プロ野球(中日ドラゴンズ)の石川昂弥さん。
BASEBALL
―野球―
「球場の雰囲気をガラッと
変えるようなホームランを
たくさん打ちたい」
打球を遠くへ飛ばす。その才能を指して、多くのOBや識者が「モノが違う」と評するのが中日ドラゴンズのプロ3年目、石川昂弥である。1軍での実績はまだゼロに等しいものの、打席で醸し出す雰囲気は間違いなく生粋のスラッガーのそれ。立浪和義新監督率いる新生ドラゴンズの旗印として、期待を一身に背負う若竜が“覚醒”をめざして日々奮闘中だ。
「期待されていることはありがたいことですので、プレッシャーに感じず、常にプラスに考えています。バッティングに関しては、秋季キャンプを機にそれまでやってきた自分のスイングを初めて大きく変えたり、試行錯誤しながらですが1軍の投手との対戦を重ねる中でいい感じで振れてきている実感はあります」
プロに入って2年間はケガもあって思うような結果を残せなかったが、その苦い経験さえも今ではポジティブにとらえている。
「離脱していた期間に体を大きくしたり柔軟性を高めるなど筋力トレーニングに時間を割けましたし、野球を客観的に見て勉強することもできました。その経験を生かして、今季は143試合必ず出る、また打てなかったら守る、守りでエラーをしてしまったなら打つという強い心構えでプレーしていきたいです」
東京ヤクルトの奥川恭伸、千葉ロッテの佐々木朗希ら同じ「2001年世代」の選手たちの昨季の飛躍も大きな刺激になっているという。
「同学年に活躍する選手がたくさんいるというのはうれしいことですし、自分たちでプロ野球を盛り上げたいという気持ちももちろんあります。ドラゴンズでも同学年や近い世代の選手みんなで常に元気に若々しくプレーしてチームに勢いをつけたいです。僕らが打って、勝てる試合を1試合でも増やしたいですね」
打った瞬間それとわかる、パワフルで、美しい放物線。そんなロマンあふれる石川昂弥のホームランをぜひとも堪能してもらいたい。
「球場全体やベンチの雰囲気をガラッと変えられるのがホームラン。ホームのバンテリンドームは広いですが、いっぱい打ちたいですね」
PROFILE
石川昂弥 TAKAYA ISHIKAWA
2001年6月22日生まれ、愛知県出身。186㎝・104㎏。右投げ右打ち・内野手。名門・東邦高校で1年時からベンチ入りし、3年時にはエース兼主砲として春のセンバツ甲子園優勝。2019年秋、3球団からドラフト1位指名を受け、抽選により中日ドラゴンズ入団。ルーキーイヤーの2020年に1軍デビューを果たし、プロ初ヒットも記録。3年目の今季はキャンプ、オープン戦からフルに1軍に帯同し、レギュラー定着をめざして天性の長打力に磨きをかけている。
Composition & Text:Kai Tokuhara
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