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様々な競技で活躍する注目のアスリートにインタビュー。今回は、バスケットボールの河村勇輝さん。
BASKETBALL
―バスケットボール―
「何より大切なのは準備。
その信念とともに日本を
代表するPGをめざす」
今Bリーグで最も目が離せない選手が横浜ビー・コルセアーズのポイントガード(以下、PG)河村勇輝だ。東海大学に在籍しながらプレーする特別指定選手ながら、1月にはキャリアハイの26得点を記録するなど今季は持ち前のパスワークに加えてスコアラーとしてのスケール感も増した。大学バスケとの“二足のわらじ”で奮闘する20歳は飛躍の要因をこうとらえる。
「昨季に大きな壁を感じたんです。技術面ではゲームメイクやパスだけでなく得点も含めてすべての面でスキルアップが必要で、当たり負けしない強い体幹も身につけなければいけないと。それでシーズン終了後に大学に戻って自分のプレーをイチから見つめ直しました。そこから試行錯誤しながら培ってきたものをBリーグに戻って発揮できているのだと思います」
バスケはNBA好きだった父親の影響もあって物心がついた頃には日常の一部だったという。
「家に小さなリングがあったのでずっとそれで遊んでいました。本格的にクラブに入ったのは小学2年の頃。初試合でバスケの展開の早さに惹(ひ)かれて一気にのめり込みました。最初はシュートが好きでしたが、父からマイケル・ジョーダンや田臥勇太選手のプレー映像を観せてもらううちにパスやアシストに魅了されていき、体が小さい自分はやはりPGで勝負しようと」
昔から勝つためならどんな厳しい練習も苦にならなかったという、根っからの負けず嫌いだ。
「最初は300本シュートが入るまで、から始まって、500本、600本、プラス数だけではなくて実戦的なシューティング、というふうにどんどん増えていきました。練習への向き合い方は当時からまったく変わっていないですね」
夢は日本代表のPGとして五輪や世界選手権で世界を相手に勝つこと。ビジョンも明確だ。
「僕が何より大切にしているのが『準備』。その試合に向けて100%の準備ができたという強い信念があれば、いいときも悪いときも必ず次につながる何かが得られる。その考えをぶれさせず、これからもどんどん成長していきたいです」
PROFILE
河村勇輝 YUKI KAWAMURA
2001年5月2日生まれ、山口県出身。172㎝・68㎏。ポジションはPG(ポイントガード)。福岡第一高校でウインターカップ2連覇など4つの全国タイトルを獲得し、2020年1月には高校卒業前ながらBリーグ特別指定選手として三遠ネオフェニックスに加入してB1史上最年少出場&得点記録を更新。同年4月に東海大学に進学後は、大学バスケと並行しながら2020-21シーズン、そしてこの2021-22シーズンとBリーグ特別指定選手として横浜ビー・コルセアーズでプレー。今年2月にはアジア競技大会の日本代表候補に選出。
Photo:B-CORSAIRS/T.Osawa Composition & Text:Kai Tokuhara
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