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MUSIC
ホームカミングス
Homecomings
[写真左から]福田穂那美(B & Cho)、福富優樹(G)、石田成美(Dr & Cho)、畳野彩加(Vo & G)。2012年、京都にて結成、14年にデビューアルバムを発表。これまで4度のフジロックフェスティバル出演、海外ツアーなども経験し、幅広い音楽リスナーから支持を受けている。最新作の初回盤は、ライヴ映像収録のブルーレイ付きで発売。
「引っ越しが、バンドに新たな風を吹き込みました」
洋楽インディー・ロックの影響を感じる洗練されたバンドサウンドを駆使しながらも、日常のささやかな幸福を感じる楽曲の数々を作る4人組。これまでは京都で独自の活動をしてきたが、メジャー進出し生活拠点も「お引っ越し」。最新アルバムを完成させた。
「メジャーに進出することをきっかけに何か新しいことを始めようという意識はありませんでした。ただ、暮らす『街』を移動したことで少なからず影響はあった気がします」(福富)
彼らにとって初のTV連続ドラマのエンディングテーマ曲に起用されたポップ感あふれる「Herge」を含む全11曲。バンドサウンドを基本にしながらも、打ち込みやホーンなど多彩な楽器を駆使し、広がりのある音世界に。
「これまでは僕と畳野さんで楽曲の土台を作ることが多かったのですが、今回は全員で意見交換をする機会が増えたことで、それぞれが好きな音楽要素をアルバムに閉じ込められた気がします。だから、福田さんは最近BTSが好きなので、彼らのプレイリストに入っている楽曲からインスパイアされた、ソウル音楽っぽい部分もあるし」(福富)
「今までは、どんな音もそれぞれの楽器で表現させることが多かったのですが、今回はあえてドラムをたたかず完成させた楽曲もありました。また『Herge』では、NOT WONKの加藤くんにギターの演奏をお願いしたりとか。私たちらしさを残しながら、新しい風を感じてもらえるかなと」(石田)
また「Moving Day Pt. 2」では、YOUR SONG IS GOODのサイトウ“JxJx”ジュンがプロデュース。新しい環境で暮らすことのワクワク感、不安をみずみずしく、そして丁寧に描いた。
「もともと私たちで制作していた楽曲をサイトウさんにさらに磨きをかけていただいた感じ。進行していくごとに、音が洗練されていく過程は、とても刺激的なものでした」(福田)
「今まで、メンバー以外の方に音をゆだねて制作することがなかったので、そのこと自体が新鮮でしたね。また完成したことで、自分たちの音楽を客観的に見つめることができた。これからの私たちの新しい可能性が見えた作業になりましたね」(畳野)
また、彩りが生まれたサウンドに乗るヴォーカルも変化。より自然かつ生活に寄り添うような優しい声が響く。
「サウンド面で新しいことを取り入れるごとに、自分の声も変化しているような気がしています。結果、より感情豊かな声を残せたと思う」(畳野)
「結局、彼女の歌声をどう響かせるのかを第一に音作りをしていますので。ただ、どの楽曲も自分たちの伝えたいことを残しながら、ポップスとして幅広いリスナーの方々にも楽しんでもらえる仕上がりになったと思う。アルバムを耳にするたびに、この季節を思い出す『装置』のような役割になってもらえたら幸いです」(福富)
畳野彩加さんのプレイリスト
「雨の日に聴きたい曲」
01
「Subside」
Fuvk
02
「Taste」
Forth Wanderers
03
「Smile a little smile for me」
Yo La Tengo
04
「Rom-Com Gone Wrong」
Matt Maltese
憂鬱な季節が少し好きになれます
「[01]の湿度感があるサウンドは本作に強い影響を与えました。[02]もアルバム制作で刺激を受けた曲。聴きながら近所を散歩していました。[03]はどんなシチュエーションでも聴きたい1曲。[04]は音だけでなくジャケットもすてきなので、家でじっくり楽しんでいただきたいです」
『MOVING DAYS』
(ポニーキャニオン/IRORI Records) 5月12日発売
Photo:Kyouhei Yamamoto Interview & Text:Takahisa Matsunaga
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