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WEB SPECIAL EDITION
舞台『ピサロ』の再演を記念してお届けしている短期連載。今回はメンズノンノ専属モデルとしての5年間の思い出や、気持ちの変化をふり返ります。
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メンズノンノモデルになって、5年経った今思うこと。
――モデルを始めたのが2015年だから、当時はまだ大学生だったね。今は表紙を担当するモデルにまでなったけど、始めたばかりの頃と比べて変わったことはある?
「もちろんモデルとしてもですけど、表に出る仕事をしているっていう意味では、ちゃんと自覚を持つようになったのが、多分ここ2、3年かなって思っていて。最初メンズノンノモデルになった時は、大学3年だったし」
――撮影の時も、教科書や参考書をたくさんリュックに背負ってきて「これから学校行きます」みたいな感じだったよね。
「あはは、授業の合間にメンズノンノの撮影に行ったりしていましたね。夜になってまた撮影現場に戻るとかもあったし。当時も、“これでお金をもらっているしプロとして頑張んないと”という責任感はそれなりに持ってはいたんですけど、今そこから5年経って思い返すと、今の気持ちと、当時抱いてた気持ちは違いますね。その時は多分…なんだろ、うーん、すべてを賭けてなかったなっていう気はします。まあ学校に行っていたというのが大きいかもしれません」
――当時なりに頑張っていたけど、今の意識とは全然違うものだったということ?
「そう、あったつもりでしたけど、やっぱり“これでうまくいかなくても、まだ大学3年生だし、これから違う仕事見つければいいしなぁ別に”っていう。それにちょっと甘えていた気がします。ここ最近思い返してみてわかったことなんですけどね」
プロとして気持ちが変わって来たきっかけとは?
――そういう時期を経て、今はどんなふうに変わった?
「今やっと、この仕事でこれからもやっていきたいという気持ちが本当に強くなったし、そういう自分の中での意識の変化というのが、すごく大事なことだと思っているんです。人にどう見られているかとか、どう見られたいとか、どう見せたいとか…そういうことをだんだん考えられるようになったんでしょうね。それで自分でも気づくくらい、顔つきであったりとか、ふるまいとか、そういうのが変わってきたなって、昔の写真を見たりして思います。モデルになりたての頃は、フレッシュさとか、初々しさとかがあって、それはそれでよかったとは思うんですけど、何年もやっているとそれを求める人も少なくなってきますよね。そこからどう変化していくか、自分の歳に見合った自分の魅せ方というか、意識の持って生き方は意識するようになりましたね」
――テクニック的なことというよりも、自分のマインドみたいなものが一番変わったっていう感じ?
「そうですね。あとは、モチベーションにも変化がありましたね。メンズノンノだけでもこれまでに何本くらい撮影したのかな。月5本撮影としても、5年で300本はいってますよね」
――さらにカット数で言うと、ものすごい量だよね。
「すごいですよね!! でもそれだけ撮っているとだんだん、なんだか良くも悪くも求められているものが分かってくるようになっちゃって…これとこれとこれをすればオッケーが出るんだろうな、みたいな。そういうことにちょっと悩んだ時期がありました。誌面を見ていても、自分の得意な角度とか、ポージング、見せ方が、けっこう偏っちゃってた時期があったなあって思っています。そんな自分にもちょっとイヤになったし」
――ちなみにそれ、いつくらいの話?
「1~2年前とか…まあまあ最近だったと思います。でも今はもっと、なんて言うのかな…うーん、現場で今までよりもいろいろと意見を言ってみたり、ちょっと新しい、やったことのない表情とかポージングだったりも取り入れつつ臨めたらって思っているんです」
――そうやって気持ちが復活したきっかけは何だったの?
「その時はちょうど、メンズノンノモデルの中で自分が中堅と言われるようなポジションになってきた頃だったんです。だから先輩モデルと一緒に撮ることが減ってきていたんですよね」
――そうかもしれないね。氷魚より年下のモデルが増えていったよね。
「そうそう、下の代がどんどん増えて、毎月彼らと撮影していたんですけど。そんな中、ある日の撮影で久しぶりに、先輩モデルである柳(俊太郎)君とか髙橋(義明)君、成田(凌)君とかと一緒になって、「やっぱりすごいなー!」って思ったんですよ。久しぶりに先輩方と撮影をして、“自分はこういうふうにならなくちゃいけないんだ”っていう自覚が湧いたんです。ずっと背中を追ってきた先輩たちなのに、こんなに何年もいてもまだ学ぶことがあるんだっていう感動があって。その時からですかね、ちょっとまた意識が変わったというのが」
――メンズノンノモデルの先輩を見てというのは、素敵だね。メンズノンノならではという感じがする。
「本当にそうですね」
『ピサロ』公演情報
PARCO PRODUCE 2021『ピサロ』
日程:2021年5月15日(土)~6月6日(日)
会場:PARCO劇場
作:ピーター・シェーファー
翻訳:伊丹十三
演出:ウィル・タケット
出演:渡辺謙 宮沢氷魚 栗原英雄 大鶴佐助 首藤康之 外山誠二 長谷川初範 ほか
※公演スケジュールは変更になる場合があります。感染症拡大予防に対する取り組みなど、最新情報は下記から
PARCO劇場公式サイト『パルコステージ』
第3回は、念願だった初表紙への思いを語ります。5月17日公開、お楽しみに!
※このインタビューは、メンズノンノ2020年11月号の、宮沢氷魚表紙撮影時に行いました。
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Photos:Saki Omi[io] Hair & Make-up:NOBUKIYO Stylist:Yoshiaki Komatsu Model:Hio Miyazawa
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