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『流通空論』

ラッパーでクリエイティブディレクターのTaiTanがパーソナリティを務める新感覚のビジネスPodcast。「流通」の常識を覆してきた稀代のプレーヤーをゲストに迎え、ヒット商品の誕生秘話など、成功の“裏側”に迫る! 毎週月曜午前5時、Spotifyなどで配信。
「ビジネス書が苦手な人こそ
触れてほしい“聴く”ビジネス書」
数多くあるビジネスPodcastの中でも、個人的に“日本で一番面白い”と思っているのが今回紹介する『流通空論』。
そもそも、ビジネスジャンルの番組ってパーソナリティのキャスティングが難しいと思っていて。知識はあってもトーク力がなければ番組は退屈になってしまうし、いくらトーク力があっても知識がなければ芯を食った話ができない。『流通空論』の“聴くビジネス書”としての内容の濃さと、番組自体の面白さを両立させる要となっているのが、パーソナリティを務めるラッパーのTaiTanさん。Podcast『奇奇怪怪』、TBSラジオ『脳盗』など、パーソナリティ経験が豊富かつ、クリエイティブディレクターとしてビジネス的な視点も持つ稀有な存在です。
読者の皆さんにおすすめしたい神回は、「ドン・キホーテ」などを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス代表取締役社長CEOの吉田直樹さんがゲストの回(#35・#36)。『流通空論』ってゲストの豪華さもすごいんです。かねてからドン・キホーテを「いちばん好きなブランド」と公言していたTaiTanさんが経営の根幹に迫るのですが、インバウンド客が集まる理由などお勉強的な部分はしっかりおさえる一方で、お馴染みの陽気な店内BGMや入口の水槽の話もするのが面白い。ビジネス書ではこぼれてしまうようなエピソードに加え、ゲストの人間性や失敗談に踏み込むところも番組の魅力のひとつ。この回で言うと、吉田CEOがしてしまった採用の失敗談や神保町店の撤退エピソードなど、リスナーの拠り所となる箇所を取りこぼさず掘り下げるバランス感覚はさすが。親近感を持って聴くことができるのに、毎回必ず学びがある。このスタイルこそ『流通空論』の発明だなと思います。
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石井の担当番組レビュー
『林士平の
イナズマフラッシュ』

『SPY×FAMILY』など人気作を手がける編集者・林士平のPodcast。編集者視点で語られる、ゲストとの対談は必聴! 毎週月曜午前6時配信。
ひとりのゲストにつき2時間×2セットの対談で収録を行うこの番組。脚本家の野木亜紀子さんをはじめ、様々な取材を受けている豪華ゲストから“ここだけ”の話を引き出せるのは、多忙な中ゲストの情報を徹底的にインプットし、対話を的確に導く林さんの存在あってこそ。長時間かつ濃い対談から生まれた化学反応が、最近では新たな企画に広がりつつあります。番組発の新企画にもご期待ください!

ラジオプロデューサー
石井玄
1986年、埼玉県生まれ。『オールナイトニッポン』の元チーフディレクター。『オードリーのオールナイトニッポン in 東京ドーム』にも製作総指揮として携わる。2024年に独立。現在は株式会社玄石の代表取締役。
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