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世界的に活躍するピアニスト、YouTuber「かてぃん(Cateen)」としてもおなじみの角野隼斗が、アンバサダーを務めるカシオの電子ピアノPrivia(プリヴィア)の発売20周年記念イベントに出演し、演奏を披露した。イベントの後にはミニインタビューも敢行!
世界各地で開催された
記念イベントを締めくくる
「Privia 20th Anniversary
Showcase in Japan」
12月4日に日本橋三井ホールで開催された「Privia 20th Anniversary Showcase in Japan」は、カシオの電子ピアノ、Priviaの発売20周年を記念するイベント。アメリカ、ドイツ、中国と世界各国で行われ、東京はその集大成としてアンバサダー角野隼斗と、親交の深い菊池亮太、浪岡真太郎(Penthouse)によるコンサートを企画。
コンサートの前には、従来の電子ピアノとは一線を画すPriviaが生まれた背景や、最上位モデルのPX-S7000がどのように開発されたのか? 貴重なストーリーや企画シート、デザイン画も初公開された(プロダクトデザインに興味のある人にはかなり響くはず!)。
数多くのデザインの中から、APPEAR(アピア)とFLOAT(フロート)の2モデルがモックアップ(試作品)としてつくられ、こちらも実物が会場のホワイエに展示され、多くの人が関心を寄せていた。
壁際に置くのではなく、部屋の真ん中においてもスタイリッシュ。そんな生活の中に溶け込むデザインを打ち出したPX-S7000は2022年に発売されて以来、ライフスタイルピアノとしてプロから初心者まで幅広い層に歓迎されている。
角野隼斗がソロ&セッションで
華麗に、そして熱くPriviaを演奏
Priviaの紹介が終わると角野がステージに登場し、まずこの時期らしいクリスマスソング「そりすべり」から演奏がスタート。
ステージにはインテリアブランド「Ligne Rose(リーン・ロゼ)」の協力のもと、リビングルームのように家具が配置され、Priviaが置かれた部屋のような空間に。
一曲弾き終えると角野からPrivia20周年を祝う挨拶が。
「個人的に使い始めてから5年ぐらいですかね。長いこと愛用させいただいていますが、Priviaの20歳の誕生日を皆さんといっしょにお祝いすることができてうれしいです。この後も盛りだくさんの内容となっておりますので、皆様、楽しんでいってください」
続いて、テンポの速いリズミカルなピアノ独奏曲「トッカティーナ Op.40-3」(カプースチン)、世界デビューとなったアルバム『Human Universe』から静謐で抒情的なオリジナル曲「ノクターン After Dawn」と、“実家の飼い猫が大好きすぎてつくった”という軽やかなピアノ曲「大猫のワルツ」をソロで披露。
「大猫のワルツ」ではトイピアノのようなキラキラしたエレピ音を響かせるなど、それぞれ曲調に合わせてPriviaの音色を変え、電子ピアノならではの演奏を聴かせた。
ソロ演奏のあとは
ユーモアを交えながらのトークタイム
ソロ演奏の後はトークタイム。改めてPrivia20周年のお祝いを述べ、司会者からの質問にリラックスした様子で、ときおりユーモアも交えながら答える。
「2021年からアンバサダーとしていっしょに仕事をさせていただいていることもあり、20周年は本当に感慨深いです。ライフスタイルピアノという新しいコンセプトにも非常に共感しているので、ここにいることがうれしいです」
アメリカ、ドイツでの「Privia 20th Anniversary Showcase」に出演した感想や、Privia PX-S7000の魅力についてもコメント。
「アメリカはNY、ドイツはハンブルクで開催され、現地の方々にもPriviaは愛されているのだな、ということが実感できました。Priviaの魅力はたくさんありますが、何よりピアノの音がいいですし、エレピの音もいろいろ収録されています。魅力的な音がたくさん詰まっていて、弾いていて高い満足感を得られる電子ピアノだと思います」
また多くのアーティストが共感するデザインコンセプトや、展示を見て感じたことにも答えた。
「このデザインは、世界的に見ても新しいと思います。日常に調和するデザインを考えたというのが今の時代にも合っていますし、求められていたピアノなんだろうなと感じました。ホワイエで展示されているプロトタイプも拝見して、新たなライフスタイルというコンセプトはまだまだ花開いていくんだろうなと、僕も個人的に楽しみです」
トークタイムの後は
友人でもあるアーティストたちが登場!
トークタイムの後は角野の友人でもあるアーティスト、菊池亮太が登場。オルガン風、コーラス風、そしてピアノと多様な音色を駆使してクイーンの名曲「Bohemian Rhapsody」をドラマティックに演奏した。Priviaならではの“ひとりクイーン”に会場からは大きな拍手が。
菊池はPrivia20周年のお祝いの言葉を述べるとともに、「電子楽器フェチ」ならではのPriviaの機能を紹介。フラメンコギターやドラムの音を奏で、「Priviaはいろんな楽器が一台で演奏できるのが素晴らしい」とコメントすると「こういうことを菊池さんにやらせると止まらないですね。ふたりでセッションしたらあと5時間くらいやっちゃいそうです」と角野。
実はそんなふたりがセッションをするのも1年半ぶり。「お互いのソロがあって即興的に盛り上がる曲なので、リラックスして聴いていただければ」(角野)と、映画「ルパン三世 カリオストロの城」の挿入曲としておなじみの「サンバ・テンペラード」を演奏。
菊池が弦楽器風の音からスタートし、やがてピアノでの激しいセッションに。ふたりはお互い顔を見合わせるなど、とても楽しんでいる様子。演奏後は菊池がトークを失念して退場するハプニングもあったが「まだまだこれだけではないんですよね」(角野)と、続いて角野も参加するバンド、Penthouseのボーカル浪岡真太郎がステージに。
Penthouseは東京大学の音楽サークル「東大POMP」のOBによって結成されたバンド。最近ではドラマの主題歌や挿入歌を担当していることでも注目されている。
「Penthouseの楽曲と誰もが知っているポップスナンバーを用意しております」(角野)と
配信のR&Bチャートでも上位にランクインしたPenthouseのオリジナル楽曲「…恋に落ちたら」とビリー・ジョエルの名曲「New York State of Mind」を披露した。浪岡のソウルフルなボーカルと息の合った角野のピアノが会場を包む。
出演者や来場者への謝辞が述べられたイベントのエンディングの後には「角野さんとPriviaから早めのクリスマスプレゼントをご用意いたしました」と写真&動画撮影がOKのアンコールステージが。
「これからもPriviaは進化し続けていくと思います。僕もいっしょに進化…あ、かんだ(笑)。音楽のあるライフスタイルをこれからも楽しみましょう。きょうはありがとうございました!」(角野)
オーディエンスは嬉々として一斉にスマホを掲げ、メロウな「きよしこの夜」に聴き入る。
大きな拍手で締めくくられた後は、出演者3名による記念撮影会。会場を背にした写真撮影も行われファンを喜ばせた。
イベント終了後に
ミニインタビュー!
ラペルのステッチがピアノの鍵盤を彷彿とさせるスーツ姿の角野さんに、イベント後に話を伺った。
――アンバサダーになる前の2019年から愛用していたとのことですが、数ある電子ピアノの中でもカシオのPriviaを選ばれた理由は何だったのでしょうか?
僕が最初に使っていたのはPX-S1000という鍵盤だけのモデルでした。YouTubeなどの配信に愛用していましたが、スリムで持ち運びがしやすく、かつ性能も使い勝手もよかったのが選んだ理由です。当時はベッドや、ときには屋外に持ち出して配信など、いろいろなことができました。
――アンバサダーになってからは世界中でPriviaを演奏されてきました。海外での思い出深いエピソードなどを教えてください。
シンガポールの有名なホテル、マリーナベイ・サンズのホテルで演奏したときは夜景がすごくきれいだったことを覚えています。ロサンゼルスのハウススタジオの庭で大自然を感じながら演奏したこともあります。そういうシチュエーションにアコースティックピアノを持ち出すのことはいろいろな面で難しいので、電池駆動もできるPriviaは便利です。
――Priviaのおすすめの機能はありますか?
チューニングやリバーブでサウンドが変えられるのはもちろんですが、スピーカー機能もついているので、Bluetoothでスマホと繋げてオーケストラの演奏を流しながら自分のピアノを足して、協演するという遊び方もできます。
――現在はNYを拠点に世界中を飛び回られています。クリスマスや年末年始の予定、過ごし方、楽しみにしていることがありましたら教えてください。
年末は神戸でコンサートがあります。年始は香港、ドイツのハンブルク、スイスと海外での演奏が続きます。年末年始のどこかで、実家には帰りたいと思っています。妹(ピアニストの角野未来)は多分帰ってこないと思いますが、妹がいたらリコーダーとピアノでセッションをするのが楽しみです。
ちなみに会場では…
「Privia」は「Private」と「Piano」を掛け合わせた造語。今回のイベントではプロトタイプのほかにPriviaの未来を感じるデモンストレーションも行われた。入口すぐのホワイエでは演奏する曲調を生成AIが瞬時に解析し、イメージに合う映像をつくりだすIMMERSIVE×TRAVELLER Powered by MT®の試作が実演披露され、注目の的となっていた。
またデザイン研究の一環としてインテリアデザイナー、家具工房と協力して製作された家具調のピアノ「mobile Piano(モービレ ピアノ)」も初披露。
イベントでも紹介された試作品、APPEARとFLOATの展示も。FLOATはPX-S7000に近いが、画面が縦に収納されデジタルディスプレイが現れるAPPEARは斬新で近未来的な印象。
来場者の記念撮影のためのフォトブースも設置され、イベントは大盛況。Priviaが欲しくなった人もきっと多かったはずだ。
角野隼斗 プロフィール
角野隼斗 HAYATO SUMINO
ピアニスト・音楽家。1995年生まれ、千葉県出身。幼少期からピアノを始め、才能を発揮。東京大学大学院在学中の2018年に、国内最大級のピティナ・ピアノコンペティション特級でグランプリを受賞。コロナ禍中にかてぃん名義のYouTubeチャンネル登録者数が急増し、脚光を浴びる。2021 年にはショパン国際ピアノコンクールでセミファイナリストに。
2023年からニューヨークに拠点を移し、2024年にソニークラシカルとワールドワイド契約を締結。10月30日に発売された世界デビューアルバム『Human Universe』 はクラシックアルバムとして、異例の好セールスを記録している。作曲家としても、ドラマやCMへの楽曲提供を行うなど精力的に活動。2025年2月には国内ツアーのほか、ドキュメンタリー映画『不確かな軌跡』の公開が控える。
角野隼斗 公式サイト
https://hayatosum.com/
Instagram
https://www.instagram.com/hayatosumino/
YouTube
https://www.youtube.com/@cateen_hayatosumino
Photos:Kenta Watanabe Composition & Text:Hisami Kotakemori
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