▼ WPの本文 ▼
globeはJ-POPの最高傑作といえるグループ! グループを率いた小室哲哉さんはJ-POPとともに生きた。彼はプロデューサー全盛時代の象徴で、なんといっても大胆不敵で斬新。彼は新たな音楽を探し求め、これまで触れたことがない世界を僕らに提供してくれた。そんな彼の代表曲が最終回の今回取りあげる「DEPARTURES」だ。JR東日本のCMソングになったこの楽曲は今でも色あせない冬のスタンダード。視聴者に刺さった15秒の世界観は、静かなイントロと叙情的な「どこまでも~♪」のサビ部分のみ。そこにモデルから役者に転身したばかりの竹野内豊と江角マキコが新幹線に乗り込む初々しいシーン…美しいメロディと映像が見事にシンクロして後世に残るCMとなった。
小室さんはグループのメンバーとしてキーボードを操るプレーヤーでありながら、作詞、作曲、編曲、ディレクション、そしてプロデュースをひとりでこなす。ちなみに80年代の歌謡曲はすべて分業制、1曲に複数の人間が携わるんだ。これは注目に値するね。小林武史さんだってプロデューサーとして数々の名曲を作りあげる傍ら、My Little Loverのメンバーとしても活動した。90年代はプロデューサーの時代。彼ら個人の内面から湧き出したエネルギーが作品にストレートに宿りCD化され、普通に200万〜300万枚売れた時代でもある。今じゃありえないよ。J-POPに僕たちはとにかく熱狂したんだ。
ATSUSHI MOMIYAMA
ヘアメイクアップアーティスト、代官山の理髪店『BARBER BOYS』主宰。1990年代を彩ったJ-POPを丹念に再評価していくシリーズ。メンズノンノウェブではプレイリストも公開中!
▲ WPの本文 ▲