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名作「KinnPorsche」で主人公の弟を演じたバーコード・ティンナシット(Barcode Tinnasit)が来日。デビューから現在までをロングインタビュー!

名作「KinnPorsche」で主人公の弟を演じたバーコード・ティンナシット(Barcode Tinnasit)が来日。デビューから現在までをロングインタビュー!

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タイドラマが脚光を浴びるようになって早数年。続々と新作が生まれ競争が激化する中で、放送後も語り継がれる名作の一つが『KinnPorsche The Series』(キンポルシェ ザ シリーズ/2022年)だ。BL×アクションという新感覚のジャンルで、タイの裏社会を牛耳るマフィア一家の後継者とそのボディガードのロマンスを描いた本作は、国内外で爆発的ヒットを記録した。

タイの若手俳優Barcode Tinnasit (バーコード・ティンナシット) は、本作に出演しスターダムを駆け上がった一人。オーディションで役を掴み取った当時は若干17歳。人気俳優Apo Nattawin(アポー・ナタウィン)演じる主役Porscheの弟役を熱演し、俳優デビュー作で見事ブレイクを果たした。

バーコード・ティンナシット(Barcode Tinnasit)2

そんな彼が今年8月、日本初のファンミーティングのために来日。勉強熱心で心臓外科医を目指していた学生時代から、『KinnPorsche The Series』のオーディションに参加した経緯、ブレイク後に変化したライフスタイルと俳優業への意識、今後に控えるJeff Satur(ジェフ・サター)との共演作までを、じっくりと聞いた。

用意された中から自ら選んだスタイリングに身を包み、上野周辺で撮影したメンズノンノだけの撮り下ろしカットも必見だ。


Barcode Tinnasit INTERVIEW

バーコード・ティンナシット(Barcode Tinnasit)3

――ドラマ『KinnPorsche The Series』(以下、KinnPorsche)で俳優デビューを果たしたBarcodeさん。出演が決まるまでの経緯を教えてください。

もともと僕の姉が芸能活動をしていて、彼女の歌のレッスンや仕事の現場によく遊びに行っていました。小学生の時に、姉の仕事の現場で声をかけられ、ミルクの広告に出演したことがあって。自分でお金を稼げたことが嬉しくて、芸能界に対する淡い憧れを抱いたのですが、すぐに諦めたんです。当時は医者を目指していて、勉強ばかりしているタイプの子供だったから。たまたま運が良かっただけで、きっと続かないだろうと判断しました。

『KinnPorsche』に出演するチャンスが巡ってきたのは、それから数年後、17歳の時。中学に入ってから趣味で歌やギターを練習するようになっていたのですが、姉の歌の先生が、僕が歌う動画をSNSに投稿したんです。それがドラマの制作を手がけるBe On Cloudのマネージャーの目に止まり、オーディションに誘われました。

――オーディションに参加しようと思った理由は?

チャンスが訪れたので飛びついたのですが……あの時なぜそうしたのか、自分でもわかりません(笑)。ただ、運命的なものを感じた記憶があります。自分から行動したわけではないのに機会が巡ってくるということは、導かれているのかな?と。それから、働いてみたい気持ちも大きかった。子供の頃から働くことが好きで、積極的に色んなアルバイトを経験していたんです。

医者になる夢を諦めたわけではなく、撮影が始まってからもできる限り勉強を頑張っていましたが、どちらかを犠牲にしなければいけないタイミングが訪れて。だんだん成績が下がっていったけど、それでも良いや、と感じて撮影に打ち込みました。自分で仕事を請けた以上は、責任を全うしなければいけないので。

バーコード・ティンナシット(Barcode Tinnasit)4

――17歳とは思えない判断力ですね!

僕は真面目、真剣、紳士です!(笑)

――『KinnPorsche』では、主演のMile PhakphumさんとApo Nattawinさん、Barcodeさんとペアを演じたJeff Saturさんなど、たくさんの先輩俳優たちと共演しています。プレッシャーを感じたことはありましたか?

全く感じなかったです。年齢差よりも、彼らと同じ意識を持って取り組むことが大切だと思っていたので、その点に気をつけました。

――先輩の皆さんと打ち解けたタイミングは?

演技のワークショップ期間だったと思います。実は僕の配役が最後に決まったため、僕は受かってすぐに撮影を始めなければならず、3日間ほどしかワークショップに参加できなかったんです。でもP’Jeffとの演技は、最初からすごくスムーズでした。足りないことを加えたり、逆に余分なものを排除したり、微調整する程度で済みました。

現場では、「もうご飯食べた?」という日常的なコミュニケーションから始まり、だんだん演技の話をするようになっていった記憶があります。僕は人の話を聞いたり助言をもらうことが好きなので、みんなからアドバイスをもらえることが嬉しかった。きちんと自分で噛み砕いてから、取り入れるようにしていました。


バーコード・ティンナシット(Barcode Tinnasit)5

――Barcodeさんが演じた少年Porchayは、ミュージシャンを目指す学生。ギター演奏や歌うことは、昔から得意でしたか? 

どちらも子供の頃からの趣味です。シャワーを浴びながら歌ったり、学校でも友達と一緒に歌ったりして、周りにウザがられていました(笑)。中学1年生のときに友達に誘われてバンド活動を始め、僕はボーカルを担当。中学3年生から高校1年生にかけて、学内や学外のさまざまなコンテストに出て賞を取っていました。残念ながら、高校3年生の時に、それぞれが自分の道を歩むために解散しちゃったんですけど。

ギターを始めたのは12歳くらいで、姉のギターをこっそり借りて練習しているうちに夢中になっていって。そんな僕を見て、姉がギターをプレゼントしてくれました。

――Porchayが憧れるアーティスト、Kim役を演じたJeff Saturさんは、人気アーティストとして活躍しています。Jeffさんにギターや歌のアドバイスをもらうことはありますか?

『KinnPorsche』の撮影中に、ギターの弾き方についてアドバイスしてくれました。ちなみに作中でギターに苦戦する様子は全部演技で、本当はちゃんと弾けるんですよ。歌もわざとリズムをずらしていたので、実際はもっと上手です!(笑) 

――今後、アーティストとしての活動を増やしたいという気持ちはありますか?

そうですね。もしも今まっさらな状態で芸能活動を始めるとしたら、アーティストとしての活動をメインに選んだかもしれない。だからといって、俳優を続けることに対して抵抗があるわけではありません。そもそも、俳優とアーティストは仕事の種類が全く違うので。

まず俳優は、与えられた機会に応じて仕事をするもの。そして共演者や撮影スタッフ、脚本家など、たくさんの人たちと一緒に働きます。でもアーティストというのは、自分がやりたいと思ったときに、自分で曲を書いて演奏することができる。それぞれに異なる魅力があると思います。

バーコード・ティンナシット(Barcode Tinnasit)6

――昨年はJeffさんのプロデュースにより、『No More Dream』という曲をリリースされました。今後、新曲を披露する予定はありますか?

現在、ファンの皆さんに向けた曲を書いているところです。まだ予定はないけれど、いつかアルバムを出せたらいいな。

――『KinnPorsche』は世界的に大ヒットし、タイを代表する人気作となりました。本作に出演し、Barcodeさんの人生や意識はどのように変化しましたか?

作品があれほど成功するとは想像していなかったので、驚きました。全力で挑んだことが良い結果につながり、とても嬉しかった! それまでは、自分から積極的に人とコミュニケーションを取るタイプではなかったし、人に見られることもあまり得意ではなかったんですけど、そういうことに抵抗がなくなりました。自分を隠したり、抑えたりすることをしなくなったのは、良い変化だと思う。

ライフスタイルも大きく変わりましたね。まず、人の多いデパートに行けなくなった。好きな服を着て出かけるとすぐにバレて人に囲まれてしまうので、ファッションを楽しめなくなっちゃいました。外出するときは変装して顔も隠しているから、まるで銀行強盗みたいです(笑)。

――俳優のお仕事に対する気持ちも、変化しましたか?

そうですね。俳優として生きる道をより真剣に考えるようになりましたし、ここまで来れたのだから引き返すのはやめようと、決心がついた気がします。それに、過去を守っていくよりも、前に進んでいくほうが簡単なように思えたから。

もちろん、前進することも難しいんですけどね。知名度が上がっても、永遠に続くかはわからないし。どれだけ良い仕事をして成功できたとしても、一つの失敗で悪評が立ってしまうこともある。名声を守っていくのは難しいけれど、とりあえず進んでいこう!と思っています。それに僕は善人だから、きっと大丈夫(笑)。


バーコード・ティンナシット(Barcode Tinnasit)7

――現在は、名門チュラロンコン大学でコミュニケーションアーツを専攻しているそうですね。どんなことを学んでいるのでしょうか。

本当は医学部を目指していたんですけど、受験期間と『KinnPorsche』のワールドツアーが重なり、受けられなかったんです。タイの大学は入試を何回かに分けて行うため、タイミングが合うポートフォリオ型の入試(日本のAO入試と似た形式)を慌てて受けることにしました。

自分のポートフォリオ(成績などの学修成果)とマッチしていたのがコミュニケーションアーツ学部で、演劇や演技について学んでいます。

――医者になる夢は、諦めていなかったんですね。

心臓外科医になりたかったんです。心臓は、人間にとってとても大事な臓器だから。僕のおじいさんは癌で亡くなったんですけど、癌が心臓にも影響を及ぼしていたそうです。周りの人が泣いて悲しむ姿を見て、子供ながらに、人の命を助けられるような人間になりたいと強く感じました。

――そのために、幼い頃から勉強を頑張っていた。

それもあるし、単純に勉強することが好きなんだと思う。小学生の頃は学年1位をキープし続けるくらい成績が良くて、さらに上を目指すために、優秀な人がたくさんいる学校に転入しました。

中学で有名な進学校に進学したら、ある程度満足して、歌やダンスなどにチャレンジするように。でも、そのせいで成績が落ちたら、自分自身を認められなくなってしまって。再び勉強に励むようになり、GPA(成績評価の平均値で、4が最高値)を3.96まで戻しました。

バーコード・ティンナシット(Barcode Tinnasit)8

――タイでは俳優として成功していても、熱心に学業に取り組む方が多い印象を受けます。

芸能界は不安定な業界なので。タイでは、年齢を重ねても俳優として切り抜けている人もいるけれど、それでも俳優業の傍らサイドビジネスをしていますね。僕を含めて、若手俳優の多くは、将来の自分のために勉強を続けるんだと思う。それに、勉強して損することはありませんから。知識が増えれば増えるほど、仕事をする上での分析力や、物事を考える時の合理性が高まります。

――頑張り続けることに、疲れてしまうことはありませんか?

僕はやる気を元に、自分に対して規律を与えることができるんです。いずれ「やる気の元」がなくなったとしても、規律は定着しているから無理なく続けられる。でも途中で無理だな、もう十分だな、と思ったらあっさり諦めます。

自分の限界を超えて挑戦してしまうと、楽しめなくなってしまうし。より良い結果は得られるかもしれないけど、自分が幸せでいられなかったら意味がない。ちなみに僕が最も幸せを感じられるのは、寝ている時です(笑)。


バーコード・ティンナシット(Barcode Tinnasit)9

――気持ちの切り替えが上手ですね!

勉強も仕事も、メリハリをつけて頑張ることが大事だと思う。昼間は友達とサッカーを楽しんで、夜はしっかり勉強する、とかね。適度に運動をしないと体がひ弱になって、イケメンじゃなくなっちゃうので(笑)。

――イケメンだと自覚していらっしゃるんですね(笑)。

シャワーを浴びている自分を見て、イケメンだな!と気づきました。中3か高1の時だったかな。それを機に、日焼け止めを欠かさずに塗るなど、スキンケアに力を入れるようになりました。タイの学校は毎朝、校庭で朝礼があるんですけど、日に当たるのが嫌でこっそり抜けてサボってた(笑)。

――自分の信念に従い、突き進む性格なんですね。

そうかもしれません。朝礼に関しては校則レベルのものですが、定められたルールが自分にとってどういうメリット、デメリットがあるかをきちんと判断しなければいけないと思う。誰かにとって正しいことが、必ずしも自分にとって正しいとは限らないので!

――タイでは今年、同性婚を認める法案が可決されました。それに対してタイ国内では、どのような反応がありましたか?

XなどのSNSで同性婚にまつわるハッシュタグがトレンドになり、タイ中の国民がそれについて話しているような印象を受けました。同性婚をやっと認めてくれた政府に対して、感謝を述べる人もいた。多くの人が関心を持ち、変化を求めていたのだと、改めて実感しました。つい10年前までは、同性婚や様々な愛の形についてオープンに議論されることはなかったから、とても大きな変化を迎えたと思います。

バーコード・ティンナシット(Barcode Tinnasit)10

――以前、『KinnPorsche』の写真集の撮影で日本を訪れていましたが、印象に残っている思い出があれば、教えてください。

人生で初めて雪を見ました! めちゃめちゃ寒くて、手袋をしないと手がしびれちゃうぐらいだった。粉雪が降る様子がとても綺麗で、思わず空に向かってお願い事をしたんだけど…何をお願いしたか忘れてしまいました(笑)。

それから食べ物がすごく美味しい。今回も、しゃぶしゃぶを食べて感動しました。日本はお肉がとても上質ですね。あと、一味唐辛子が気に入った! ご飯にかけて食べたいくらいです。

――タイの唐辛子とは違うのでしょうか?

味が全く違います。タイの唐辛子は辛味がキツくて、食べた瞬間に辛味しか感じられないから、あまり好きじゃないんです。日本のものは、辛味が程よくて甘さも感じられるから美味しい。

――最後に、今後の活動について教えてください。俳優としては、Jeff Saturさんとの共演2作目となる『Happy Ending』を控えているそうですね。

『Happy Ending』は、ジャンルとしてはファンタジーラブストーリー。僕は人生に奮闘する若者を、P’Jeffは実在しない物語のキャラクターを演じる予定です。まだ脚本が完成していないから、詳しいストーリーはわからなくて。来年4月に撮影が始まる予定です。

それから、『YOU SURE ME Tour』というリアリティショーにも出演しています。内容は、先輩俳優たちをゲストとして招き、一緒にタイの観光名所を巡りながら仲を深める、というもの。P’TutorとP’Yim、P’MaxとP’Nat、P’Bossといった豪華メンバーが出演してくれています。バンコクやチェンマイ、クラビの美しい景色やそれぞれの土地の名物料理なども紹介しているので、ぜひ観てほしいです。日本でも放送予定なので、楽しみにしていてください!


バーコード・ティンナシット(Barcode Tinnasit)11

Barcode Tinnasit PROFILE

Barcode Tinnasit (バーコード・ティンナシット) 2004年8月4日生まれ、タイ・バンコク出身。2022年に放送されたドラマ『KinnPorsche』で俳優デビュー。メインキャラクターであるPorscheの弟、Porchay役を熱演しブレイク。2023年、サスペンスホラードラマ『Dead Friend Forever』に出演。今後はドラマ『Happy Ending』などへの出演を控える。

Photos : Teppei Hoshida Hair : Masahiko Fukuda Make-up : Miki Park Assistant : Aoi Honma Translation : Sho Fukutomi Composition & Text : Ayano Nakanishi Cooperation : A・R・A

シャツ(キミー)¥39,600/サカス ピーアール カットソー¥20,900/ダイリク パンツ¥44,000/パラノイド 靴(フット・ザ・コーチャー)¥63,800/オーセンティック・シュー&コー ネックレス[上]¥19,800・ネックレス[下]¥25,300/ジエダ

中西彩乃

中西彩乃

ライター

インタビューやヒューマンテーマを主に担当。海外ドラマ、東南アジア、セレブのゴシップ、占いをこよなく好む。

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