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羊文学「若者たちが成功を掴みたくてもがいている姿を描きたかった」【ウィークエンド・インタビューズ第41週】

羊文学「若者たちが成功を掴みたくてもがいている姿を描きたかった」【ウィークエンド・インタビューズ第41週】

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編集部が気になる人に会いに行く連載「WEEKEND INTERVIEWS」。第41週は、現在放送中の人気アニメ『【推しの子】』のエンディング『Burning』を手掛けたオルタナティブロックバンドの羊文学から、ヴォーカル&ギターの塩塚モエカとベースの河西ゆりかが登場! アジアツアー4都市追加公演を完走したばかりの彼女たちに『Burning』の制作秘話聞いた。さらに、休日の過ごし方やリラックス方法など、プライベートにも迫る。

もっと幸せが欲しいと願う
登場人物の葛藤を注ぎ込んだ楽曲

羊文学 1

――「羊文学 Hitsujibungaku ASIA TOUR 2024」の追加公演お疲れさまでした! 大盛況だったようですね。

河西ゆりか(以下、河西) ありがとうございます。シンガポール、クアラルンプール、マニラ、香港の4都市を回ってきました。その地域ではたぶん上映されていないと思うんですけど、アニメ映画の主題歌「マヨイガ」だったり、メジャー・デビューアルバムの収録曲「あいまいでいいよ」だったり。みんなが一緒に歌ってくれるんです。私たちの曲をちゃんと聴いてくれているんだなって実感しました。

塩塚モエカ(以下、塩塚) 初めて訪れた国もあって。でも、自分たちのペースで良い感じに回れたのが良かったです。国によってお客さんのカラーが全く違うのも面白かったですね。


――そんなアジアツアーがスタートすると同時に、羊文学がエンディングテーマを手掛けるアニメ『【推しの子】』第2期が始まりましたね。

河西 そうなんです。『【推しの子】』は第1期のアニメも観てますし、漫画も買って読むほど大好きな作品。エンディングテーマを担当することが決まった時はとても嬉しかったことを思い出します。

塩塚 私は今回のお話をいただいてから初めて原作を読んだんですけど、男の子も女の子も活躍するストーリーで一気に魅了されてしまいました。

――『【推しの子】』の登場人物たちはアイドルや役者。お二人はアーティストという立場で少し違うかもしれませんが、共感できる部分もあったりしますか?

塩塚 第2期の物語の軸となってくるのが、メインキャラクターのアクアやルビーが出演する人気漫画原作の舞台。みんなで一緒にステージを作り上げるとか、自分が舞台に立つという意味ではすごく共感できる部分がありました。特に舞台の原作漫画『東京ブレイド』を手掛けた鮫島アビ子先生の気持ち。アビ子先生は舞台の都合で書かれた脚本に対してずっと納得できていなくて。舞台稽古を観て「私が一から書き直す!」ってなってお話が進んでいくんですけど、作り手の気持ちがリアルに描かれていて、「わかる」って思いました。

河西 作り手の気持ちは共感できるよね。あと、芸能界の裏側も描かれているので、具体的な部分に関してはわかるなって思うところがあります。

――楽曲がアニメとすごくマッチしていると感じましたが、共感できる部分があるからこその賜物なんですね。

塩塚 第2期は若い役者やアイドルが成功を掴みたくて、葛藤している姿が描かれているんですが、そういう部分をすくいとって、楽曲に落とし込めればいいなという思いで作りました。

私の中には何かを強く推すっていう気持ちがあまりなくて……。だからこそ、その気持ちを曲にするのが難しかった。じゃあ、何を書けるんだろうってなったときに、原作を読んで、「今の自分をうまく認められないけど認めたい」ともがいているアクアの姿が印象的に映ったんです。


羊文学 2

――アクアの気持ちを歌にしたと?

塩塚 そうですね。アクアの気持ちを一番に考えました。彼にとってすごく大きい存在だった母アイの命を奪われてしまったこと。復讐のために役者をやっているから感情の演技がうまくできないこと。本当はアクアも役者として舞台を楽しみたいけど、親の復讐が目的だからと目を逸らす。視聴者がどういう風に物語を読み取るのかはわからないんですけど、私からは「自分の本当にやりたいことに向かっていかないことの言い訳」に使っているようにも見えてきちゃって。自分をなんとか認めたくて、もっと幸せが欲しくて……舞台の上でもがいているっていう、アクアの葛藤を注ぎ込みました。

――歌詞を書くのに、かなり時間がかかったんじゃないですか?

塩塚 1.5カ月くらいです。横に原作本を積んで、読みながら作業する毎日でした。読んでいるだけで1日が終わっちゃうこともあったり(笑)。

――サウンドの面ではどうですか? 羊文学が持つ“音”の中に『【推しの子】』の要素を入れたり?

河西 要素を入れたっていう意味だとちょっと違うかもしれませんが、サビは開放的に、イントロはカオスな歪みで葛藤を表現していて。「Burning」は舞台のステージ上と裏側を歌っているところがあるんです。そういう面ではリンクしていると思います。


今度の休日は二人で
“ベランダ飲み”しよう!

羊文学

――プライベートな質問に切り替えまして、休日の過ごし方を教えてください。

河西 溜まった疲れや汚れを洗い流しに、休日はサウナや温泉によく行きます。家の近くに温泉があるので、自転車でサクッと行くことも多いです。アニメや漫画、ゲームも大好き。最近はオンライン上で戦うFPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)をやって、ストレス発散してます。休日は温泉に入るか、アニメや漫画を見るか、ゲームをするかですね(笑)。65インチの大きいテレビを買ったので、楽しさも増してます。

塩塚 私のリラックス方法は家で、好きなだけ食べて寝る、です。ライブの翌日なんかは半日くらい何もやる気がしないので、本を読んだり寝たり。で、起きて、まだ疲れていたら映画館に行きます。映画館って集中できるし、ボーッとすることもできるのがいい。あと、美術館に行ったりも。ちょっと面白いものを探しに行くと元気が出るんですよね。

――休日はお二人で一緒に過ごされたりするんですか?

塩塚 ほとんどないよね(笑)。

河西 仕事でほぼ毎日会ってるからね(笑)。

――プライベートは各自でゆったり過ごされてるんですね。

塩塚 そうですね。長期の休みが取れたりすると旅行したりもします。この前は友達と箱根に行ってきました。観光など何もしない、休むためだけの宿に行くのも好き。あと、最近ベランダで飲むのにハマってて。ホームセンターで小さいキャンプ用の椅子と丸テーブルを買ったんです。お酒とチーズを用意して、夜風にあたりながらゆったり過ごす時間が幸せで。

河西 めっちゃいい! 真似したいな。

塩塚 うん、おすすめだよ! あ……そういえばついこの前ゆりかちゃんうちに来たね(笑)。

河西 行ったね(笑)。カードゲームしたね。

塩塚 二人とも通っている歌の先生のお家が私の家から近くて、レッスン後にうちに来ることは昔からよくあるんです。じゃ、今度は二人でベランダ飲みやろうか! 椅子も二つあるし。

河西 いいね!


羊文学|Hitsujibungaku

Vo.Gt.塩塚モエカ、Ba.河西ゆりか、Dr.フクダヒロアからなる、繊細ながらも力強いサウンドが特徴のオルタナティブロックバンド。
2020年8月19日にF.C.L.S.(ソニー・ミュージックレーベルズ)よりメジャーデビュー。
2023年9月、 「more than words」 がTVアニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」のエンディングテーマに抜擢。
同楽曲は日本で1億ストリーミングを突破し、Apple MusicやiTunesなど音楽配信サイトで1位を獲得するなど大ヒットを記録。
12月6日(水)には、同楽曲を収録したメジャー3rdフルアルバム『12 hugs (like butterflies)』リリース。
最新曲「Burning」はTVアニメ「【推しの子】」第2期ED主題歌を務める。
ライブではFUJI ROCK FESTIVAL’23に出演し、日中のGREEN STAGE出演アーティストとしては異例の動員数を記録した。
今年4月に開催した、横浜アリーナでの単独公演「羊文学 LIVE 2024 “III”」のチケットは発売開始直後3分で即完し、バンドとして初のアジアツアー「羊文学 Hitsujibungaku ASIA TOUR 2024」も追加公演含む全11公演を完走。
さらに8月からは、バンド史上最大規模となる全13公演の「羊文学 TOUR 2024 “soft soul, prickly eyes”」の開催が決定している。

公式Instagram:https://www.instagram.com/nobrocktv_info/
公式X:https://x.com/nobrock/
公式YouTube:https://www.youtube.com/@NOBROCKTV

『Burning』


発売中
ソニーミュージック
1. Burning
2. Burning (Anime ver.)
3. Burning (English ver.)
4. Burning (Acoustic ver.)
5. Burning (Instrumental)

https://fcls.lnk.to/Burning

Photos:Kaho Yanagi Interview & Text:Mayu Yamamoto

山本真由

山本真由

エディター

出版社の編集を経て2018年に独立。ライフスタイル、カルチャー、ファッションなど、ジャンル問わずにさまざまな紙媒体、WEB媒体で執筆・編集を行う。

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ウィークエンド・インタビューズ

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