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熱い思いを胸にアニメ制作に奮闘する女子高生の青春を描く人気漫画『映像研には手を出すな!』。密度の濃い世界観ゆえに、「実写化に手を出してはいけない」と思われていた本作だが、主人公である個性豊かな映像研(映像研究同好会)の3人を演じたのは、国民的アイドルグループ、乃木坂46の齋藤飛鳥、山下美月、梅澤美波というから、気になって仕方ない。
プロデューサー的立ち位置の金森さやかを演じた梅澤は、映像化にあたって「この濃厚な世界に入ってもらえるように、観ている方に近い目線で演じたかった」と振り返る。
「金森は、監督を務める浅草(みどり)氏やアニメーターの水崎(ツバメ)氏と違って、アニメに詳しいわけではなく、また冷静なキャラクターなので、映像研の活動や2人がやっていることを現実的に見ている。実際、今まで私の周りにはこんな個性的な人はいなかったので(笑)、作品と観客の橋渡しになる役だと思っていました」
©2020 「映像研」実写映画化作戦会議
©2016 大童澄瞳/小学館
クセの強い映像研メンバーに加え、舞台となる芝浜高校の400以上ある部活動、および学生組織を束ねる大・生徒会との思いがけないトラブルに巻き込まれる金森。そんな中、一見冷ややかな態度の裏には、ものづくりとその担い手への熱い気持ちが見え隠れする。
「彼女自身は、仲間の扱いや目上の人への対応に長けていて、高校生より大人な雰囲気を持っています。役作りでは、アニメ制作に関する情報は入れず新鮮味を持って物語に触れられるようにしながら、周りの方にプロデューサーさんからよく聞く言葉を聞いて取り入れたり。原作で見る金森は機械的な人間で、表情があまり動かないので、そんな女の子を演じるところはすごく難しかったです。映像作品なので、実際彼女が生きていたら、ここではこんな顔をするんじゃないかなと考えながら演じていました。どこか高校生っぽさも出たらいいなって」
梅澤は映画初出演となるが、グループメンバーである齋藤と山下のおかげで、演じやすく、音楽活動とはまた違った化学反応を経験できたという。
「それぞれが真面目で、家でしっかり作ってきたものを現場に持ってくる。そのお芝居を撮影のリハーサルで合わせてみて、お互いの空気感をつかむ。そういうところが3人似ていて、話し合うより察していく感じがすごく心地よかったです。劇中の迫力あるVFXシーンでは、目の前に何もない状態で演技をするのですが、リアクションひとつとっても息がぴったり。お芝居をしながら、改めてメンバーのつながりを感じて、うれしくなっちゃいました」
『映像研には手を出すな!』
アニメ制作を志し、人並み外れた想像力を持つが極度の人見知りの浅草みどりは、中学校からの同級生・金森さやかと芝浜高校に入学。カリスマ読者モデルでアニメーター志望の水崎ツバメと出会い、「映像研」を結成! しかし、映像研の活動をよく思わない大・生徒会に目をつけられてしまう。そこで3人は、ある部活と手を組むことに…。監督:英 勉 出演:齋藤飛鳥、山下美月、梅澤美波
9月25日より、全国公開
映画公式サイト
梅澤美波 PROFILE
1999年1月6日生まれ、神奈川県出身。2016年に乃木坂46の33期生オーディションに合格。18年、舞台『乃木坂46版ミュージカル 美少女戦士セーラームーン』に出演し、『七つの大罪 The STAGE』でヒロインを務めた。シングル「ジコチューで行こう!」で初の選抜メンバー入りを果たす。
公式インスタグラム @ume1st_minami
Photo:Toshiyuki Tamai
Interview & Text:Hisamoto Chikaraishi
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