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第6回
紫 今(むらさき いま)
20歳のシンガーソングライター。作詞・作曲、編曲、映像編集に加え、MVなどで使用しているイラスト制作まで、楽曲リリースに関する多くを自身で行う。2022年末にTik Tok(@mulasakiima)に投稿された「ゴールデンタイム」が、バズを起こし注目を集める。初のEP『Gallery』が好評配信中。公式YouTubeチャンネルは「@mulasakiima」。
共感を呼ぶ、時代の潮流を
たくみに取り入れたミュージック
最近、注目を集めている新世代アーティストの傾向を分析すると、楽曲制作だけでなく、MVも自身でプロデュースするマルチな才能を持った人が大半! 今回、ご紹介するシンガーソングライター・紫 今(むらさき いま)さんもそのひとりです。
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「凡人様」
MVもショート動画も要チェック
「MVやTikTokに投稿された、数種類の映像を組み合わせたショート動画を観ると、彼女のセンスのよさを痛感」
“天才”に対する固定観念を払拭してくれる「凡人様」は、サウンドや歌詞にトレンドを取り入れた、紫 今さんの感度の高さがわかる曲。まずサウンドは、今の音楽シーンを牽引(けんいん)するNewJeansも「OMG」で採用している、UKガラージ/2STEPを感じます。また、歌詞には、今話題の性格診断で性格を表すアルファベット4文字のひとつである“ENTP”という単語が。こういったキーワードを上手に入れ込んで、若者が抱える悩みに寄り添う曲を作ることができるのってすごすぎです。
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「ゴールデンタイム」
細部へのこだわりが世界観を構築
「Aメロやサビに入ったガヤの声や、ご自身で考案・原画を担当したMVが、曲の持つ世界観を濃くしている」
「ゴールデンタイム」は、常に笑顔でいることの苦しさを描いたダークポップで、セクションごとに変化する歌唱法に驚かされます。例えばAメロはハネるような歌い方をしているけれど、Bメロでは、息を含んだウイスパーボイスを駆使して、この曲の主人公の弱さを表現していて。初配信曲なのに、自分の声の生かし方をすでに熟知している彼女が、次にどんな曲を生み出すのか、今から楽しみで仕方がないです。
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「夢遊病」
歌詞も音も夢想的なラブソング
「〈もう僕は子供じゃないよ ねえ君は大人じゃないよ〉という歌詞が切ない。こういう曲も作れる多才さに脱帽です」
浮遊感のあるメロディが魅力的な「夢遊病」は、ロマンチックなラブソング。先の2曲はトゲを感じるような強い歌い方なのに対して、この曲は艶やかな歌い方で、その表現力の振り幅に感動します。紫 今さんは、アーティスト名の由来や独特な感性のルーツなど、まだ謎に包まれた部分が多いので、いつか話を聞いてみたいです!
imase
2000年11月9日生まれ、岐阜県出身。2021年に「Have a nice day」でメジャーデビュー。韓国人アーティストとコラボした「NIGHT DANCER(BIG Naughty Remix)」や、新曲「Nagisa」が好評配信中。
Text:Rie Kaido
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