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沼にハマっている人はどうやって楽しんでいるのか。気になっていたら団地沼の主を発見! その貴重な一日を追いかけた!
団地沼
会社員 池上郁弥さん
フォトグラファーやデザイナーなどマルチに活躍。団地の魅力を発信するサイト「団地邂逅(かいこう)」を主宰。「時間を見つけてはその街の図書館に行って“なぜその団地が生まれたのか”など都市開発も含めて情報を収集」
一緒に沼体験
奥深~い団地巡りに密着してみた!
10:00 板橋区 高島平団地
珍しいV字!
13:00 北区 旧赤羽台団地
登録有形文化財!
16:30 墨田区 白鬚東アパート
約1.2㎞の長さで
横一列に連なる!
防災という機能を持たせた
唯一無二の団地だ〜
人々の生活を支える特性が味わい深い魅力になっている
日頃から現存する古きよき団地を愛でる池上さん。特に好きな団地を紹介してもらうため、団地巡りに同行した。
「就職で上京したのを機になじみのなかった団地を目にするようになり、構造的な建物が並ぶ非日常的な光景に惹かれました。団地は無機質で古くさいという勝手なイメージでしたが、足を運んでみるとそこには開けた公園があり、若い夫婦が住み、子どもが元気に走り回っている。そんな温かい情緒により魅力を感じ、団地を渡り歩くように」
そんな池上さんが、まず訪れたのは、昭和40年代につくられた高島平団地。
「約1万戸(賃貸+分譲)を有し、30棟が並ぶビジュアルは圧巻。広々とした公園を介し、住人たちが交流する様子もいい。お気に入りは敷地中央にある、すごく珍しい形のV字棟。災害時に分裂して免震する結合部分のエキスパンションユニットがカッコいい!」
次にやってきたのは、日本住宅公団(現UR都市機構)が東京23区内で初めて建てた巨大公団住宅の旧赤羽台団地。
「元の住棟は老朽化が進み、ほとんど新しく建て替わりました。建築的価値のある板状階段室型の41号棟やY字形の通称“スターハウス”の42〜44棟が登録有形文化財として残っています。団地の歴史を感じられる聖地ですね」
最後は、都営白鬚東アパートへ移動。棟が横に連なり、全長約1.2㎞!
「過去の地震の教訓から防災拠点を設ける構想が生まれ、避難する人を火の手から守るために1枚の防火壁としておよそ40年前に建てられました。人々の生活を見守りながら、いざというときに要塞(ようさい)に変身するヒーロー的存在にホレボレしちゃうんです」
Photos:Shintaro Yoshimatsu Composition & Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]
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