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我を忘れるくらい夢中になれるものがあるって、人として最強だ。自分だけの個性にするとともに、楽しく生きるためのエネルギーに変えてるんだから! そんな“沼”に溺れた人の実態を探るべく、話を聞きに行った!
海外ケータイ沼
海外特有の色やデザインに
惹(ひ)かれます!
デザインエンジニア 下郡 学さん
22歳の若きデザインエンジニアとして、さまざまな商品の企画、開発、デザインなどを行う。「スマホには最新の技術が詰まっていて、見るのが楽しいんです。仕事でも『このスマホの発色にしたい』と話すことも」
カッコいいデザインほど分解して中身を見たい!
2016年の春、技術系の高専に進学した下郡さんは、人生初のスマホを探していた。そんなある日、1台のスマホと出会い、5Gの高速電波のごとく、全身に衝撃が駆け巡った。
「自分のスマホのイメージを超える美麗な筐体(きょうたい)でした。それは、いま右手に持っているカナダのブラックベリー社が初めて出したAndroidスマホの『BlackBerry PR IV』で、背面のカーボン調の柄とディスプレイのアルミフレームのツートーン、当時はまだ珍しかった湾曲したディスプレイガラス、そして入力もしやすい物理キーボードがカッコよすぎる。ここから、僕の海外ケータイ沼のスイッチが入りました。日本では2008年頃に携帯電話事業が撤退していたフィンランドのノキアをはじめ、スウェーデンのエリクソン、アメリカのモトローラ、あと元ノキアの開発メンバーが立ち上げたヨラなどなど、片っ端からケータイを見てました。特にノキアが好きで、北欧らしい独特の色がしゃれてるんです。そうなるとどうにも触りたくなって(笑)、ネットで買い集め始めたんです。もともと機械が好きなので、カッコいいケータイは中身も見たい。そのうち筐体の成形方法や内部機構に興味を持ち始め、買っては分解するを繰り返していて(笑)。いまは100台くらい持っています」
時間があるときは、メルカリやeBay、東京の秋葉原や大阪の日本橋などの電気街をパトロールするという。
「好きすぎて、スマホを作りたいという夢ができて、デザインエンジニアになりました。趣味と仕事を兼ねて、これからも集め続けます」
Photos:Norito Ohazama Composition & Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]
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