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メンズノンノ6月号では、現在放映中のテレビアニメ「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」の魅力や見どころについて、四人の声優の視点を通して迫る特集を掲載。その名も『テレビアニメ「鬼滅の刃」 声優たちの肖像』! ウェブでは、特別に撮り下ろしたポートレート写真の中から未掲載カットを紹介する。竈門炭治郎役を務める花江夏樹さんの、優しく爽やかな笑顔に惹き込まれる!
大きな経験を経た今だから
炭治郎の成長にグッとくる
カメラの前に立つ花江さんはいつもと少し違う雰囲気で、より爽やかな笑顔を向けていた。それは、クリーンなイエローをベースにホワイトで抜け感をつくった、大人なリラックススタイルを着こなしていたからかもしれない。
「『鬼滅の刃』のキャストで取材を受けるときは“アノ人”がいるので、あまり黄色の衣装を着る機会がありませんでした(笑)。なので、今回は思い切って挑戦。一応、肩に市松模様みたいな柄が入っているカーディガンを選んで、炭治郎らしさも取り入れました。着こなしでは、Tシャツをシャツからちらっと見せたり、まとめてパンツにインしたり、普段しないテクニックを使ったので新鮮でしたね。服が好きなので、新しい発見があってうれしいです。このニット、どこで買えますか?(笑)」
今回の撮影で、また新しい一面を見せる花江さんに出会えた。新たに始まった「刀鍛冶の里編」では、長年声を務めてきた彼もまた、これまでと違う炭治郎の成長に引き込まれたという。
「『遊郭編』までの炭治郎は、柱に頼りながら限界ギリギリで戦っていましたが、上弦の鬼と戦った経験や『刀鍛冶の里編』での修業を経て、新たな能力を獲得するなど成長を感じました。演じていても、これまでの経験が生きているなという感覚がありますね。以前まで本当にいっぱいいっぱいの声や叫び声を出していたところも──『刀鍛冶の里編』の戦いも過酷なので基本的には同じだけど──要所要所で演じ方を変化させています」
「そのほか、今回ともに戦う不死川玄弥(しなずがわげんや)とのバランスも考えて演じました。玄弥は上弦の鬼と戦うのはおそらく初めてで、焦ったり動揺したりして声を荒らげることが多く、それによって敵の手ごわさも表されている。玄弥の声を務める岡本(信彦)さんが彼の必死な様子を演じているので、その対比をつくることで炭治郎自身の成長を出せると考えています」
原作の大ファンであるという花江さん。アニメでの表現もリスペクトし、炭治郎の変化をつぶさに見つめながら、等身大の感情を吹き込んでいる。
「原作を読んで、『このシーンが来たらどうやろうかな』とシミュレーションをして、プランを何パターンかやっぱり考えています。収録現場では、最初は僕が考えてきたものに任せて演じさせていただいていて。たまに『この表情をやるならこれはどうですか?』とか『この表情好きなのでこう言うのは?』といった話し合いをしてキャラクターをつくることもあるんです。なので、他のキャストもどんなふうに演じているか、どんなふうにいい意味で期待を裏切ってくれるか、新シーズンが始まる際はいつも楽しみですね」
そう語り、さらに「原作を読んで想像していた声が聞こえてくるとうれしくなる」と子どものように笑う。
「『刀鍛冶の里編』では禰豆子が今まで以上に戦っているので、鬼頭(明里)ちゃんの気合を感じています。甘露寺(蜜璃)さんは声がつくとさらにかわいいですし、花澤(香菜)さんが演じると華やかなキャラクターがより立体的に感じます。(時透)無一郎くんは、柱合会議で見たように一見ぼんやりとした感じですが、繊細な心の揺れ動きがある男の子で、河西(健吾)さんが見事に表現されていて、役者としてご一緒できてすごくうれしいですね」
花江夏樹(はなえ・なつき)
1991年6月26日生まれ、神奈川県出身。2011年、『ゴールデン☆キッズ』でデビュー。近年の代表作に、『NieR:Automata Ver1.1a』(9S役)、『Opus.COLORs』(都築純役)、『アンデッドアンラック』(シェン役)、『チェンソーマン』(ビーム/サメの魔人役)などがある。
カーディガン(タイガ イガリ)¥49,500・シャツ(アンフォロー)¥19,800・Tシャツ(ジャックムス)¥26,400/アンフォロー トウキョウ パンツ(ギャルリー ヴィー)¥36,300/トゥモローランド メガネ(10 アイヴァン)¥80,300/アイヴァン PR ベルト/スタイリスト私物
Photos:Kyouhei Yamamoto Hair & Make-up:Yui Kato[Hair&Make-up fringe] Stylist:Masanori Takahashi Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]
©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
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