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編集部が気になる人に会いに行く連載「WEEKEND INTERVIEWS」。第23週は、来年で活動10周年を迎えるお笑いコンビ・ラランドのサーヤさんとニシダさんが登場。2014年に上智大学のお笑いサークルで出会いコンビを結成し、2019年にはアマチュアながらM-1グランプリでセミファイナリストに。事務所・レモンジャムを立ち上げ、ますます勢いを増すおふたりに、仕事の展望や、オフの日の過ごし方を聞いた!
コンビ結成10周年へ
事務所設立の想いは?
――芸歴6年目。そして、来年でコンビ結成10周年ですね。
サーヤ そうなの? 長い…というかキショ。引きました。自分を褒めてやりたいですね、よくこんな人と…。
ニシダ まぁそう思われてもしかたないかな。解散の危機は常に感じてたから。
――テレビやラジオに多数出演しながらもフリーランスのまま活動を続け、2021年に事務所・レモンジャムを立ち上げました。どんな想いで?
サーヤ はい。それはニシダから話します。
ニシダ それについて俺が何を知ってんだよ! 全部あんたがやってんだから。
サーヤ 特別な想いがあったわけではないんですけど、フリーの芸人って「事務所に入れなかった人たち」っていう風に見られて、雑な扱いを受けるんですよ。それがなくなったのは良かったですね。これからの話でいうと、もっと福利厚生を充実させていきたいです。
――すでに福利厚生がある?
サーヤ いまのところひとつだけあって、レモンジャムの社員は、社長の私に髪を切ってもらえます。
ニシダ 普通にジム半額とかにしてくれよ…。去年、前髪を眉上で切られましたけど、ギリ、パワハラですからね。
サーヤ 福利厚生だよ?
ニシダ 免許取ってこい! 無免許美容師が!
主戦場はYouTube
人気コーナーはラブホ紹介
――会社を立ち上げた頃からYouTubeにも力を入れ始めました。公式チャンネル「ララチューン」の登録者数は現在36.8万人です。
サーヤ ラブホを紹介する動画が人気ですね。ニシダがマッチングアプリで出会った女性と手当たり次第にラブホに行ってるんですけど、その部屋を紹介する動画。再生回数が300万回を超えることもあって、おかげでごはんが食べられています。
ニシダ こないだはYouTubeで7ヶ月間にわたる長期ドッキリをされました。テレビの特番でボディビルの大会に出場する企画だと聞いてパーソナルジムに通ったり食事制限をしたりして、20キロも痩せたのに、嘘だった。
サーヤ テレビはコンプラが厳しくなってきているので、自由のあるYouTubeという場はありがたいですね。
――ラランドをYouTubeで知る人も多い?
サーヤ むしろ、そっちの方が多いですね。YouTubeは1個バズるとすごく広がるから。YouTubeで届かない層にも知ってもらうためにテレビに出ている、くらいの感覚かもしれません。
――20代ならではのアンテナと先見の明を活かして、まだ芸人さんがあまりYouTubeに参入していない時期からチャンネルを開設していました。いま、他にも注目しているサービスはありますか?
サーヤ ん〜…。ツイキャス?
ニシダ いま「モイ!」って言ってるやついねーだろ。
サーヤ クラブハウス?
ニシダ もう息の根止まってるからあのサービス。ないならないって言えよ!
オフの日に没頭するのは
殺人鬼や詐欺師のドキュメンタリー?
――お忙しいと思いますが、オフの日について教えてください。オフをおふたりで過ごすことは?
サーヤ ない。なんのためのオフなんだってなる。
ニシダ ほんとそうだよね。
サーヤ 利害関係があるから一緒にいるだけだからね。
――では、オフの日は何をしていますか?
サーヤ 夜は誰かと飲むことが多いんですけど、それまでは暇なので、スマホでゲームして時間を潰しています。みんなが広告で出てきてスキップするようなクソゲーをやってるんです。ワンオペでハンバーガーショップをまわすゲームとか。あとは、NETFLIXでドキュメンタリーをよく見ています。シリアルキラーとか、Tinderを使って詐欺をしている人とかの。
――それはネタづくりのためのインプット?
サーヤ 単純に好奇心ですね。ネタづくりのためなら映画とか漫画の方が役に立つと思うんですけど、それをやるとオンになってしまうので、オフはドキュメンタリー。最近、健康も大事だって気付いて酵素浴に行ったんですけど、土みたいなのに埋められて、すごく怖かったです。その直前に人が埋められるドキュメンタリーを見ていたから。
読書家ニシダ
ボリウッド進出?
――ニシダさん、オフはありますか?
ニシダ めちゃめちゃあります。信じられないほど。ありすぎて、ありがたみがないです。インドアなんで、本を読んだり、寝たりしていますね。
――読書家芸人としても知られていますが、メンズノンノ読者にオススメの本は?
サーヤ 『FACTFULNESS』?
ニシダ それは途中で読むのやめただろ。7つの重要なことを教えてくれるらしいけど、4つ目でやめた分厚いビジネス書。メンズノンノを読むような方と接点がなく生きてきたので、単純に僕が好きな小説ですけど、小川洋子さんの『密やかな結晶』。島で暮らしていくなかで、イヤリングとか、小説とか、脳からひとつずつ概念が消えていく話で。大切なものって何かを考えさせられる1冊です。
――ニシダさんにとってプライベートで「大切なもの」は?
ニシダ 彼女と同棲しているので…「恋」ということにしておきましょうか。
サーヤ 彼女と過ごしたり、Tinderで出会った女性とラブホに行ったりしています。
――最後に、おふたりの今後の展望を教えてください!
サーヤ 冗談だと思われるんですけど、ニシダをボリウッド進出させたいんです。
ニシダ 「ハリ」を目指させろよ。踊れねえよ。
サーヤ ハリウッド映画はレッドオーシャン。ボリウッドは日本人にとってまだブルーオシャンです。レモンジャムとして、その市場を狙っていけたらと思います。
ラランド
サーヤ(写真左)1995年12月13日生まれ、東京都出身。ニシダ(写真右)1994年7月24日生まれ、山口県出身。2014年に上智大学のお笑いサークルで結成された漫才コンビ。M-1グランプリ2019、2020にてアマチュアながら2年連続で準決勝に進出したことからネットで話題に。多数芸能事務所からのオファーがあったものの、2021年2月にサーヤが社長を務めるラランドの個人事務所・株式会社レモンジャムを設立。マネージャーの橋本が副社長、ニシダが正社員となった。
https://www.lalande.jp/
Photos:Masaki Fujimura Interview & Text:Takeshi Koh[Kakushigoto]
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