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10⽉15⽇(⼟)から11⽉13⽇(⽇)まで原宿・Gallery COMMONにて、ネオンアーティストのWakuの個展「Afterimage」が開催される。
新作のモチーフは、“消費社会的記号”
これまでWakuは、「形に⼀定の意味があることへの違和感」をきっかけに、ネオンの要素としての「光」に焦点をあてた、抽象的な形態のネオン作品を制作してきた。しかし、本展「Afterimage」では、企業ロゴなど、非常にアイコニックな消費社会を表す記号をあえて題材にしている。
今回の出展作品制作当初、Wakuは誰もが知るような消費社会的記号を、従来の作品同様、「光」に焦点を絞るモチーフに変換しようと試みた。しかし、制作中にそれらのモチーフが判読不能なかたちになってなお、認識可能であるという点に直⾯した。
完全な抽象化が困難な記号は、崩れがたく強固な「堅牢なサイン」というモチーフに展開される。これらは、線の太さや⾓度、⾊といった複合的で微細な要素によって鑑賞者の潜在的な意識の深くに印象付けるよう設計されているため、忘れがたく壊しがたい。
制作過程でそのことに気付いたWaku は、消費社会的記号の構造的特徴に着⽬したうえで、その構造を誇張し、誤⽤し、自身の作品を創り上げた。
本作品群の中でネオンの「光」は、何かの意味を⽰すものではなく、あなた⾃⾝の中に既に存在するイメージと、そのありかを照らし出してくれるかもしれない。そんなメッセージ性を感じさせる個展となっている。
プロフィール
WAKU(ワク)
https://marph.com/artists/waku
1996 年東京⽣まれ。ネオンライトの探求を中⼼に活動。仏教寺院の家系に⽣まれ、幼少期 にロウソクを灯して祈りを捧げたときやお寺の本堂で⾦⾊に輝く仏陀が「光の原体験」。2017 年に国内有数の⼯場島⽥ネオンにて職⼈としての修⾏を開始、やがてニューヨークへ渡⽶、20 世紀を代表する芸術家ナム・ジュン・パイクの作品も⼿掛けた著名なネオン職⼈、テイビット・アブロンに師事。帰国後、ネオンサインスタジオ「gokou」を設⽴。CON_とDomicile Tokyoでの個展「素朴光」(2022)、Gallery COMMONでの個展「InPerson」(2020)などを開催。
EXTIBITION / 展⽰会
Waku “Afterimage”
会期:2022年10⽉15⽇(⼟)〜11⽉13⽇(⽇)
場所:Gallery COMMON
住所 : 〒150-0001東京都渋⾕区神宮前5-39-6 B1F
開廊時間:12:00-19:00 (⽔~⽇) *⽉、⽕ 休廊
WEB:www.gallerycommon.com
Instagram : @gallerycommon
Photo by Yosuke Torii. Courtesy of Gallery COMMON.
Text:Emiko Hishiyama
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