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アナログならではの音の味わい、好きな音楽を所有する満足感、仲間とのレコード談議……とレコードの楽しみは尽きない! 音楽通の枝 優花さんとショップを訪ね、その店とそこで見つけたレコードについて話を聞いた。ショップの個性を知れば、世界が広がるはず!
クリエイターの着想源を訪ねる
映画にも音楽はつきもの。カルチャーはつながっていくし、創作する人はアンテナを張っている!
PROFILE
映画監督、脚本家、写真家。公開前から話題となっていた2018年の長編映画『少女邂逅』は、上映館が拡大されたヒット作。映画やミュージックビデオ、テレビドラマの制作に限らず、スチールカメラを担当するなど幅広く活躍する。
Meet
映画監督・枝 優花さんと
文化系カフェバーで寛(くつろ)ぎのレコードタイム
映画監督、写真家として活躍する枝さんは、撮影や現像のために下北沢を訪れることもしばしば。この日は曽我部恵一さんがオーナーを務め、音楽好きが集うカフェでお話をうかがう。
「言葉が好きなので、特に歌詞を聴いています。自分の心にぴったりくると共感して感動するし、制作のインスピレーションになることも。映画を観るときはプロットの面白さではなく、監督の生き方や世界観を感じ取ることが喜びなんですが、音楽も似ていますね。ひとつの制作物を通して作り手とのコミュニケーションがある」と、聴くにも創作者の視点がある枝さん。
「音楽をつねに聴いているのでサブスクに頼ることも多いですが、レコードはフィルムカメラの感覚に近いんです。モノ自体を大切にコレクションしたり、好きなことにあえてもうひと手間かけるという点で共通する部分がある。いろいろなものが画一化されやすい時代だからこそ、一見、面倒なこだわりって魅力的です。こういう個性のあるカフェでひと息つくのはすごく気持ちがいいですね」と、話すかたわらで流れるのはチャーミングで温かなエリザベス・ミッチェルのアルバム。
Dig
好みを伝えるとオススメしてもらえる
Vinyl
Artist——QUEENS OF NOISE
Title——THE RUNAWAYS
洋画のダイナーシーンでかかっているような1枚をリクエスト。店主が数枚を流してくれた中でも枝さんのお気に入りはガールズロックバンド。「常々、日本にもっとダイナーがあればいいのに! と思っていますが、このレコードを聴いていると気分はダイナー(笑)」
SHOP INFO
今泉力哉監督の映画『街の上で』の撮影場所にもなったカフェバー。多数のレコードやアーティストグッズも販売し、手に取りやすい100円ボックスも。
●CITY COUNTRY CITY 世田谷区北沢2の12の13 細沢ビル4F TEL:03(3410)6080 営業時間:12時〜21時 水曜休
※店舗の営業時間や休業日は変わる可能性があります。
Photos:Kyouhei Yamamoto Composition & Text:Takako Nagai
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