▼ WPの本文 ▼
パフォーマンスはもちろんのこと、ファッションも世界中から注目を集めるNCTのユウタとショウタロウ。これまでたどってきたファッション遍歴からはじまり、それぞれに譲れないポイントや今大切にしたいこだわり、そして最近のベスト・バイを、メンズノンノにあますところなく語ってくれた! 2人が通ってきた道や好きなテイストは違えど、ファッションには自分の生き方やスタイルも表れるということをあらためて感じられるような、彼らのポリシーと個性に満ちたファッション談議をここに!
☆ユウタさんは、本誌掲載時のインタビューがNCT 127の東京ドーム公演直後のタイミングだったため、その所感についても冒頭で話してくれました。タイドアップのトラッドな装いでキメた、未公開の最高にカッコいいアザーカットとともにお届けします。
今はまだ“ギラついていたい”という気持ちでマイウェイを突き進んでいますが、最終的には『キングスマン』のようなダンディな男になりたい。今よりもっと大人になったとき、そこにどうたどり着くのか楽しみです。
そして最近は永く愛用できるものを見つけたいなと思っています。服もアクセサリーも、作った人の思いを感じて、そして自分の思いも込めてずっと大切にしていけたらいいですね。
スタイルが人をつくる!
ファッションにおけるユウタの
マイウェイ!
まずは、NCT 127の東京ドーム公演を
振り返ってのエピソードから
——ユウタさんこんにちは、本日もよろしくお願いします。
「よいしょー! よろしくお願いしまーす!」
——NCT 127の東京ドーム公演、大成功おめでとうございます! 京セラドームも控えていますし(編集部注:インタビュー時)、まだまだ興奮冷めやらぬ中だと思います。東京ドームは編集部みんなで拝見しました。
「うわ、ありがとうございます!」
——ユウタさんがステージで話されたコメントには、全員感動してしまって。みんな10年前から応援していた親戚みたいな顔で涙ぐんでいましたよ(笑)。
「あはは! でもそれくらいの濃いおつき合いがありますよね! うれしいな〜!」
——6月号のインタビューで、ユウタさんのソロステージである「Butterfly -JP Ver.」のお話を伺ったというのもあり、迫真のパフォーマンスに鳥肌が立ちました。会場中が大きな拍手を送っていましたし、すばらしかったです。
「ありがとうございます。僕自身もすごく楽しかったです! でも、本当に目標にしていた場所ではあるんですが、終わってみると、“あ、これからだな”っていう感覚のほうが強く残ったんですよね。公演前は、終わったらちょっと燃え尽きた感じになるのかなとか、放心したりするのかなって思っていたんですけど、そんなこと全然なくて。まだ大阪公演が残っている(編集部注:インタビュー時)というのもあるかもしれないけれど、意外とこれからの未来が楽しみというか、“頑張らないとな”っていうほうが強かったです」
▼NCT 127の大阪・京セラドーム公演と記者会見の、メンズノンノのレポートはコチラ
——前の週に、同じく東京ドームでユウタさんの大好きなL’Arc〜en〜Cielが公演を行っており…。
「(うなずきながら、大きく拍手)僕、そのインタビューが聞きたい!!!(笑)」
——(笑)。30年間、日本の音楽シーンをトップランナーとして走り続けているバンドがステージに立った次の週に、その人たちのことをずっと好きだったユウタさんが、初めて自身のグループの単独公演で同じ場所に立つっていうのが、より感動的だなと思いました。
「それ実は、僕もちょっと考えていたんですよ。ラルクさんがやって、そのすぐ後に僕たちも同じステージに立つってすごいことだよなって、勝手に思っていました」
——ちょっとhydeさんの気配残ってました?
「感じてました!(笑) “ハイドパワー”を感じながらのButterflyでした! なかなかそういうことってないと思うんで、より特別だなと思いましたね。東京ドームはYOSHIKIさんも観に来てくださったんですよ」
——メンバーの皆さんとYOSHIKIさんとで“Xポーズ”をしていた写真がアップされていましたよね。最高のロックスターたちがユウタさんの守護神として集結…!
「いやもう、最高でした!! すごく勇気をいただきました」
スタイルが人をつくる!
ファッションにおけるユウタのマイウェイ!
——さて、それでは今回の本題に入ります。これまでメンズノンノでは、ユウタさんがどんな人か、どんなことを頑張ってきたかをいろいろとインタビューしてきましたが、意外に“ファッション観”をがっつりと聞いたことがなかったなと思い、深掘りしたいと思っています。
「おー、ファッション! 楽しそうですね。メンズノンノですしね!」
——ユウタさんといえばアクセサリーに強いこだわりがあり、“つけていると元気をもらえる”と以前のインタビューでも話していましたし、自分で撮った私物のアクセサリーの写真を送ってくださったこともありました。自分がアクセサリー好きだと思ったのは、いつ頃からですか?
「けっこうませていたので、小学生くらいからずっと思っています! ワックスを初めてつけたのも小学生だったな(笑)」
——おぉ~、イケてる小学生!
「そうなんですよー! それこそhydeさんやMIYAVIさんに憧れていましたし、かなり影響を受けたと思いますね。今日もこのオンラインインタビューの後、僕は表に出るスケジュールはないんですけど、アクセサリーはしっかりフル装備で来ました(両手指や首もとにつけているブレスレット、指輪、ネックレスなどを見せながら)。やっぱりおしゃれをしていると、気持ちが締まります。僕のお仕事って、現場にスタイリストさんもヘアメイクさんもいるから、別にジャージに寝ぐせで5分でパッと家を出るとかでもいいんですよね。でもそうしていくとどんどんだらしなくなっていく気がして。人って、身にまとっているもので顔つきとか雰囲気ができあがるし、モチベーションにも関係してくると考えているんですよ」
——それはユウタさんの美学という感じがしますね!
「そう! よく“髪は大事なスケジュールの1週間前に染めるのがいい”と言うじゃないですか。例えば初めて金髪にしたときは違和感があっても、しばらくしたら全体的なスタイルがそれに合うような感じになっていく。そういうのと一緒じゃないかなって。僕は服もこうしてロックなスタイルですけど(『Babylon LA』のタイダイ地にプリントのTシャツを見せながら)、それが好きだったらやっぱりこうやってちゃんと普段から着ていないと、服が浮いている感じになっちゃうと思うんですよね。それに、ステージでも好きなロックスターたちのイメージで振る舞うことがありますが、そういうのを自然とできるのは普段からスタイルができているからだと思います。将来的には『キングスマン』とか『華麗なるギャツビー』の世界観みたいな、ダンディな男になれたらとは思いますけどね。今はまだギラついていたいです!」
——ギラついていたい、とストレートに言える感じも気持ちいいですね。
「そこはやっぱり“マイウェイ”なんですよ。実際、僕みたいなファッションの人って韓国では少なくてめちゃくちゃ浮いているんですけど(笑)、そこが逆にいいんです。“こんなファッションしてるけど、僕だけだぞ!”みたいな。それが自分にしかない個性につながると思うんで。それこそ1回きれいめだったこともあるけど、もうひとりのユウタが“出てけっ! お前はそっちじゃない!”と言うので結局元に戻りました(笑)。あ、でも、帰国したときに表参道を歩いたら“僕よりとがってる人いっぱいいるな〜!”ってうれしくなりましたよ。買い物をする時間もあったのですが、僕好みのアイテムもいろいろ見つかりました。今はいている『WHO DECIDES WAR』というアメリカのブランドのダメージジーンズもそのときに買って、自分のロックな感じのファッションとマッチするので、最近よく登場しています。“これだ!”と思うものに出会えるのって、本当に幸せですよね」
影響を受けた人と、
そのスタイルへのリスペクト
——ユウタさんのスタイルは、先ほどからご自身でもお名前を挙げている、ロックスターの大先輩たちからの影響を受けているというのはファンの皆さんにも浸透していますよね。
「そうそう、もうみんな大正解! ファンの方々は本当によく僕のことを見て知ってくれているなと思いますね。さっき、僕のステージ上での振る舞い方にも影響を与えているとお話ししましたが、“トーキョー!!”って叫ぶときも、ロックスターの雄たけびみたいなイメージで、“後ろまで届けー!”と思っていますからね」
——これまでに観た、憧れのアーティストの作品やステージなどで、この衣装はすごいなと特に感じたものはありますか?
「あー! 最近だと、HYDEさんのソロ名義の楽曲で『AFTER LIGHT』っていう曲のMV! ネオンカラーでバッチバチにキメてる感じの世界観なんですけど、ああいうコンセプトのファッションというか、ステージを一回やってみたいなって思います。自信はあります!」
大切にしている“自分の見せ方”と
密接につながるファッション
——ユウタさんにとっての服を着るときの楽しさって、なりたい自分のイメージを具現化できるという点があるように感じました。
「きっとそうですね。やっぱりちゃんとおしゃれして、自分はこういう人ですって見せることを大事にしているんですよね。それってつまり、誰かに見られるのが好きということでもあるのかもしれないです。だからカメラで撮られるのも楽しいんだろうな。僕、雑誌の撮影とかむちゃくちゃ好きなんですよ、実は」
——いつも撮影の様子から伝わっていますよ。
「本当ですか、ありがとうございます。自分の写り方がわかっているのって、すごく大切だと思うんです。“こういうふうに自分が撮られているな”ってイメージするのって、必要なことじゃないですか。ただカッコつけるんじゃなくて、客観的に“今自分がこんな感じでポーズしているから、ちょっと肩が落ちて見えているんだろうなー”とか、よく考えてますもん。だからどんなときも見せ方がカッコいいロックスターに憧れがあるのかもしれないですね」
——昔から、鏡の前で自分がどんなふうに見えるかチェックしている、と言っていましたよね。
「あ、それめっちゃ大事!」
——いまだにやっていますか?
「やってます、やってます。玄関に大きな鏡があるんですけど、今日も僕、出かける前にパッと立って“イケてるかな、どうかな”みたいなのは、しっかり見てきました(笑)」
思いが込められているものが、
自分にとってのベスト・バイ
——先ほど表参道のお話が出ましたが、帰国時は東京でいろいろお買い物をしたようですね。その中でもベスト・バイを挙げるなら?
「“ハイロー”(映画『HiGH&LOW THE WROST X』で共演したRYOKI(BE:FIRST)がちょうど誕生日だったときに、おそろいで買ったクロムハーツのピンキーリングです。初めて映画に出演して、RYOKIとも仲よくなって、思い出にひとつ何か残したいと思っていたので、2人で日本で買えてよかった! ファッションって作った人の思いも込められているだろうし、自分たちの思いもこれから込められていくものですよね。だから特に毎日つけるようなアクセサリーはこだわりたいと思っているんですが、記念に買ったものは特に大切です。ドームツアーを完走したら、また何かご褒美に買いたいです」
——トレンドを追うより、気に入ったものを永く愛用したい、という感じがします。
「最近特にそう思うようになりました。昔は“これ僕っぽいんじゃない?”というだけで買っていたこともありますが、今はブランドの背景とか、どう作られたのかまで知ってから服を選んだほうが面白いし、愛着も湧くなって。ただ通り過ぎていくものとしてではなく、大事に永く着て、次の世代に受け継いでいくのも憧れます」
——最近はルイ・ヴィトンとのフレンドシップ契約を結ばれましたよね。歴史と伝統のあるラグジュアリーブランドとのお仕事では、まさに永く愛用できるものとの出会いがたくさんありそうです。
「そうですね。ブランドの持つポリシーを勉強できるいい機会をいただきました。僕のもともとのスタイルを全部変えるというよりは、すてきなところを取り込んで、新しい自分のファッションに昇華できたらと思っていて、僕自身もとても楽しみです。ルイ・ヴィトンのアイテムは、小物でもポイントになるものが多いんですよ。クラシックなイメージがあるかもしれないけれど、最近はネオンカラーのものとかもあって、すごく新鮮です。最新のコレクションに触れることで、今の自分のスタイルに足りないトレンドの部分を補える感じがします」
——すでに自分の確固たるスタイルがあるユウタさんが、そこに老舗ラグジュアリーブランドのエスプリをどう取り入れていくのか…ファッションが好きな若い人たちの関心も集めそうですよね。
「そうだとうれしいです! この間、ルイ・ヴィトンのレインボーカラーのシューズを履いてみたんです。これまでは自分で持っていないタイプのデザインだったんですが、すごくポイントになるなと思って、さっそく愛用しています!」
パフォーマーとしての自分を、
助けてくれる衣装
——その人がどういう人かを表すという意味では、演技のお仕事での衣装というのも重要な役割を果たします。映画『HiGH&LOW THE WORST X』での衣装も、リアルクローズとはかなり遠いところにありますが、それぞれのキャラクターによく合っていますよね。見るとディテールもすごく凝っている。
「めちゃくちゃよかったですよ、あの衣装! いろんなチーム(学校)ごとに色が出ていて面白いんですよね。僕の衣装は、実は初め短ランにするか長ランにするかっていうのがあったんですよ。でも結局、“短ランでお願いします”って」
——へー! いや、大正解ですね。よく似合っていました。
「ですよね! 着たときの感じもすごくよかったです! 自分が出たかった作品、やりたかった役の衣装を着られるっていうのはすごくいいですよね。赤が僕自身も大好きな色っていうこともあって、よりうれしかった。全身赤で、インナーが黒で、最高!」
——その役をしっかり演じているからだと思うんですが、普通に見たらけっこう奇抜な “衣装”なんだけど、観ているうちに何だかなじんでくるんですよね。
「おぉ~! それは最高ですね。僕も含めて出演者のみんなは、かなり役になりきっていたので、その世界の中でスッとなじんだのかもしれないですね。でも衣装って、演技のお仕事もそうだし、アーティストとしてステージに立つときも、本当に僕を助けてくれる存在なんですよ」
その時々の自分にとって、
ベストなスタイルを探していけたら
——逆に着ているものがしっくりこないと…。
「なんかやっぱり集中できない。プレーヤーとして人前に立つうえで、相当影響を与えるものだと思うんですよね、着るものって。好きな人に会うここぞっていうときに、“服や髪型が気に入らないな、どうしよう”っていうことが皆さんもないですかね。置き換えてみてもらえるとわかると思うんですが、めっちゃ気になりません?(笑)」
——わかります(笑)。逆に、自分の中でこれがベスト! というのはどんなスタイルですか?
「うーん、それがまだないかもしれないんですよね、僕。普段の生活の中で、今日はコーディネートがキマったな、みたいなちょっとした満足感とかはあるけれど、これが一番カッコいいって言いきれるものって何なんだろうなぁ、とよく思います。そしてそれが人から見てカッコいいかということまで考え始めると、難しいですよね。僕の場合、こだわりもありすぎて、なかなか人に伝わらないこともあるし(笑)」
——今後ファッションでやってみたいことはあるんですか?
「ステージの衣装を全部セルフプロデュースしてみたい! こだわりが強いのでもともとバチバチに意見を言うほうではあるんですが(笑)。そのときの曲に合わせて、イチから自分で考えたら楽しそう。僕けっこううまいと思うんだよな〜! それに合わせて、ヘアとかも考えたいですね。僕にとって、ファッションってモチベーションを維持してくれるものでもあるんですよ。これからもそういう存在であり続けると思います。年齢によって変わっていく部分はあるだろうけど、でもそこには自分なりのこだわりがずっとあるだろうし、ずっとつき合っていくものだと思います」
——キングスマンにたどり着くまでに、これからユウタさんがどんなスタイルを経ていくのかが楽しみです。
「そうですね。来年にはいきなり全然ちがう格好してるかもしれないし(笑)。でもその時々で、自分が心地いい姿でいるのが大事なんじゃないですかね。クローゼットを見たときに、いつでも“うん、僕だな”って思えるものが並んでいるのが理想ですね」
「せっかく連載だから、毎月ガラッと絵作りを変えたいという編集部からの今回のお題は“トラッド”。まずは今の2人それぞれに似合うセットアップを探すところから始めました。ショウタロウさんはまだ若いので、あまり年齢と乖離(かいり)したテイストにならないよう、カレッジっぽさも感じるかわいげのあるタータンチェックのセットアップに。もう少し大人のユウタさんは、品のあるノーカラージャケットでジェンツな雰囲気に仕上げました。タイは僕の個人的なラグジュアリーブランドのコレクションだったり、靴はクロケット&ジョーンズというクラシカルなものだったりしますが、今のモダンなセットアップにもマッチします。細部にこだわるとトラッドにも個性が出ますよね。2人がリンクするよう、足もとをそろえたり首もともタイで合わせたりと、並んだときの面白さも考えました」
「RESONANCE」
NCT
NCT 127、NCT DREAM、WayV、そしてNCT Uと、さまざまなユニットが大集結している多国籍ボーイズグループNCT。圧倒的なパフォーマンススキルや最先端のファッション、彼らが個々に持つ魅力的なキャラクターで、世界中に多くのファンを持っているボーイズグループだ。歌、ダンス、ラップなど、どれをとってもハイレベルで、一度観たら忘れられない!
Models:YUTA SHOTARO[Both are NCT] Photos:Heehyun Oh Hair:Songhee Han Make-up:Seongeun An Stylist:Youngjin Kim Coordination:Shinhae Song Asaki Kan Sachiko Tanno[TANO International] Logos:ZUMA
※この特集中の衣装は韓国で用意されたものであり、日本国内の問い合わせ受け付けはありません。
▲ WPの本文 ▲