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刺激的で危険なドキュメンタリーはまだまだある。ドキュメンタリーをよく観ているあの人に、「ヤバい」という観点でおすすめ作品を挙げてもらった。これを観れば、どんどんその魅力にのめり込んでいくこと間違いなし!
ドキュメンタリー好きがガチリコメンド!
気になるあの人の
ヤバいドキュメンタリーの愉しみ
加賀 翔が選ぶ
ヤバいドキュメンタリー
かが屋 加賀 翔さん
お笑い芸人
1993年生まれ、岡山県出身。賀屋壮也と2015年に「かが屋」を結成。第3回かが屋単独ライヴ「瀬戸内海のカロ貝屋」が、5月27〜29日に東京・草月ホール、6月4日、5日に大阪・ABCホールで開催。
『ジム&アンディ』
役に入り込みすぎて暴言を吐いてしまう喜劇俳優
喜劇俳優のジム・キャリーが、演じた役に入り込みすぎて暴言を吐き出す『ジム&アンディ』は問答無用にヤバいドキュメンタリーです。ジムは、1999年公開の『マン・オン・ザ・ムーン』で、実在の伝説的コメディアン、アンディ・カウフマンを演じました。現場で撮られていた裏側映像を見ながら、ジムが当時の心境を振り返る『ジム&アンディ』。
面白いのは、ジムがずっとアンディになりきっていること。撮影中だけでなく、カットがかかって「ジム!」と呼びかけても「俺はアンディだ」と言って引きません。厄介なのはアンディ・カウフマンという人がとても破天荒な性格だったことです。それに異様なまでに入り込んでしまっているからもう大変。撮影スタジオの近くに大監督スティーブン・スピルバーグのオフィスがあると聞きつけると、殴り込むように入っていって「サメの映画(『ジョーズ』)以外は面白くないぞ!」と大声を張り上げるなどやりたい放題(笑)。ただ、それもこれもジムがアンディを熱烈にリスペクトしているからこそだと徐々にわかっていきます。
俳優とか芸人であることを突き抜けて、演じることのひとつの極致を見せてもらいました。
『マスク』や『トゥルーマン・ショー』で活躍するジム・キャリーが、アンディ・カウフマンを演じた当時を振り返るドキュメンタリー。「自分でも制御不能だった」とジムが語るほどの暴れっぷりは狂気。ただ、自分がどう思われようと関係なく、アンディに向けてささげられたような演技のパワーに感銘を受けました。Netflix独占配信中。
この作品もおすすめ!
『ダンシング・ウィズ・バード 驚きの求愛ダンス』
フウチョウと呼ばれる体や羽が色鮮やかな鳥を追ったドキュメンタリーです。雄鳥たちはつがいを求めて嘘みたいに麗しく踊るのですが、その姿はまるでフィギュアスケートの演目を見ているみたいに芸術的で美しい。彼らにとっては繁殖を懸けた必死のダンスでもあって。恋人なんかと観たらすごく楽しいと思います。Netflix独占配信中。
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『フリーソロ』
アレックス・オノルドというロッククライマーに迫っているのですが、彼は命綱なしで1,000m級の断崖絶壁を登っていくんです。高所恐怖症の僕としては目をそらしてしまうシーンがあるくらい臨場感たっぷり。僕が感じるあの恐怖感が、クライマーにとってはそのまま快感なのかもしれません。アルバトロス/DVD¥3,080
Illustrations:Goro Nagashima Text:Kohei Hara Shunsuke Kamigaito
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