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REVIEW
BOOK
『あなたに聴かせたい歌があるんだ』
燃え殻原作、おかざき真里漫画
扶桑社/¥1,210
小説と漫画でそれぞれ人気の2人によるコラボ。高校時代に女性教師から聴かされたキリンジの名曲「エイリアンズ」をキーに、その場にいた生徒たち一人ひとりの10年後を描く。無敵だった高校生もやがて社会に出て現実に向き合わざるを得なくなる。そのときどうやって次の一歩を踏み出すのか。悩める若者たちに向けたシリアスな青春漫画。
『僕の狂ったフェミ彼女』
ミン・ジヒョン著、加藤 慧訳
イースト・プレス/¥1,760
4年ぶりに元カノと再会し、ヨリを戻したいと思った彼。しかし彼女はバリバリのフェミニストになっていた。男女の格差に鈍感な男性と、日々格差を感じている女性のギャップを、男性目線で描いたビターな恋愛小説。現代の「恋愛の障壁」のひとつはジェンダー間にある意識の違いかもしれない。2人はこの壁を乗り越えられるだろうか。
『ラストカルテ –法獣医学者 当麻健匠の記憶–』1巻
浅山わかび
小学館/¥550
法獣医学とは法医学の動物版。動物の死因を調べることで、自然環境の変化や、人間と動物との関わりを明らかにする学問だ。北海道の高校生、健匠と爽介の2人は、爽介の姉で大学の研究者・雷火に協力し、動物の死因を解明する。町のカラスの連続死、ペットのように接していたタヌキの死の真相など、知られざる世界に迫る異色の漫画だ。
Text:Kenji Takazawa
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