▼ WPの本文 ▼
シティ・ポップを愛するあのアーティストは、どんな聴き方をしてきたのか。藤原さくらさんに、シティ・ポップの楽しみ方を教えてもらった。
SAKURA FUJIWARA
藤原さくらさん
1995年、福岡県出身。2015年3月、「à la carte」でメジャーデビュー。女優としても活躍しており、TBS系・火曜ドラマ『ファイトソング』に出演。最新デジタルシングル「mother」配信中。
詠み人知らずで歌い継がれる
音楽って憧れます
大滝詠一さんの「君は天然色」は、サビよりもAメロのほうがよくCMなどで耳にする機会がありますよね。全部のメロディが、サビのようなインパクトがあるというか、音像も世界観も華やか。どうやったらこんなメロディが思いつくんだろう…ってカバーさせていただいてあらためて驚きました。
海外、日本問わず、私は音楽を聴くときに歌詞よりもメロディやリズムに意識が向かいます。耳に残る、自然と歌ってしまうキャッチーさって、とても大事だと思っていて。シティ・ポップは50年近くたっても新鮮で色あせないポップさがあるからこそ、海外でサンプリングされたり、TikTokなどを通じて今なお愛され続けている。洋楽的な要素を取り入れつつ、日本ならではの都会のキラキラした側面や哀愁などが歌われているのが特徴で。「日本のポップ・ミュージック」としてうまく洋楽がアウトプットされているから、エバーグリーンな魅力があるんだと思います。
大滝詠一さんは生前、「自分の曲が詠み人知らずになるのが理想」と語ったそうです。確かに「この曲みんな知ってるよね。めっちゃいいよね」って、昔の曲がずっと愛され続けるのは理想ですしステキなことだなと憧れます。
FUJIWARA’S
CITY POP PLAYLIST
▶︎ シティ・ポップを初めて認識した曲
カンバス「丑三つ時に君を想う」/
『アイランド』(2018)収録
ⓒHappiness Records
高校生時代、地元・福岡でよく対バンしていたカンバスさん。初めて「シティ・ポップ」を認識したのは彼らの音楽でした。
▶︎ シティ・ポップといえばこの曲
大貫妙子「都会」/
『SUNSHOWER』(1977)収録
ⓒ日本クラウン
大貫さんは「蜃気楼の街」もよく歌わせていただいていますが、「都会」はまさしく都会的な、哀愁もありつつ華やかな曲ですね。
▶︎ 2022年にあらためて聴きたい曲
小坂 忠「しらけちまうぜ」/
『ほうろう』(1975)収録
ⓒソニー・ミュージックダイレクト
「しらけちまうぜ」っていう言葉が最高ですよね。若い子たちがカラオケで、盛り上がって歌っているのを聴きたいです。
あわせて聴きたい、藤原さんの曲
「君は天然色」(2021)
ⓒビクターエンタテインメント
1981年リリースの大滝詠一の大ヒットソングのカバー。「想い出はモノクローム 色を点けてくれ」のフレーズが、コロナ禍の日々と結びつき、現代にまた新たなメッセージを届けている。
Photos:Takahiro Idenoshita Hair & Make-up:Rika Tsutsui[Cake](for Fujiwara) Stylist:Nobuko Ito(for Fujiwara) Text:Kohei Hara Shunsuke Kamigaito
▲ WPの本文 ▲