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MOVIE
NAGISA SEKIMIZU
関水 渚
1998年生まれ。2017年にCMでデビュー。2019年、映画『町田くんの世界』で1,000人を超えるオーディションからヒロイン・猪原奈々役に抜てきされ映画初主演を務める。主な出演作に『カイジ ファイナルゲーム』『アノニマス〜警視庁“指殺人”対策室〜』『八月は夜のバッティングセンターで。』『コンフィデンスマンJP 英雄編』など。
「余興のクオリティが高すぎて面白くなっちゃいました(笑)」
「もう私は今回、あんまり深いことを考えなかったんです。中村倫也さんが演じる夫との新婚生活の中で、晴れて結婚式を挙げることができて、そこに家族や友達が集まってくれる。その幸福な時間をとにかく全力で楽しみたいと思っていました」
脚本・バカリズムによる完全オリジナルストーリーの本作は、「コント『結婚式』」とでも呼ぶべきドタバタコメディだ。関水渚が演じる新婦・新田遥はその中でも一番“まともな人”だと言っていいだろう。「男性陣に比べて私は個性的なことはしていないと思います…」と関水が役を回想するように、他のキャラクターが軒並みクセ者ばかりなのだ。主賓スピーチで笑いを取ることに命をかける男、お祝いVTRの制作にロシア映画好きの血が騒ぐ映像監督、花嫁を奪いに来た元カレ…。篠原涼子が演じるウエディングプランナーがその混沌(こんとん)を制しながら、バカリズムらしい結婚式に対する皮肉とおかしみに包まれる117分。
「バカリズムさんの脚本は一人ひとりのキャラクターの言葉が“生きてるな”と思って。みんなが日常生活で感じることがすごく的確に表現されていて、読んだ段階でとても面白かったです。バカリズムさんの『架空OL日記』も監督である大九さんの『勝手にふるえてろ』も私、大好きで…おふたりの作品に出演できるのは幸せでした。大九監督は撮影現場で一番明るい人です。どんと構えて、何でも好きなように挑戦させてくれ、自然体でいられました」
監督の明るさが牽引(けんいん)していたのか、「きっと撮影現場も楽しかったんだろうな」とスクリーン越しにも伝わってくるような映画だ。思わず役を忘れて笑ってしまった場面もあったのだとか。
「余興のシーンとか、一人ひとりその日のために実際に何日も集まって練習していたので、本番のクオリティが高すぎて逆に面白かったり(笑)。それと新婦友人の4人とは高校時代の元ダンス部の同志という設定で。4人は余興のダンスの練習を重ねて仲を深めていたんですけど、その輪に私も交ぜてくれたんです。本当の同級生みたいな気持ちでいられて、今もマメに連絡を取り合うくらい貴重な出会いでした」
『町田くんの世界』で女優としてデビューしてから3年。今の彼女の芯にあるのは、「現場を楽しむ」という気持ち。
「当時は『ちゃんとやんなきゃ』って考えすぎてしんどいときもありました。もちろん今も演技について悩むことも多いんですけど、『楽しいな』って思える時間がどんどん増えてきています」
『ウェディング・ハイ』
おちゃめだけど根は真面目な石川彰人(中村倫也)と天真爛漫(らんまん)な新田遥(関水渚)のカップルは、敏腕ウエディングプランナーの中越真帆(篠原涼子)に支えられながら結婚式当日を迎えるも、式は波乱の連続で…。芸人・タレントとして活躍するほか、『架空OL日記』や『地獄の花園』などで脚本家としても手腕を発揮する鬼才・バカリズムによる完全オリジナルストーリー。
●3月12日より、全国公開
©2022「ウェディング・ハイ」製作委員会
Photo:Kyouhei Yamamoto Hair & Make-up:Yoko Fuseya[ESPER] Stylist:Shingo Tsuno[impiger] Interview & Text:Kohei Hara
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