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写真家のジェーン エヴリン アトウッド氏が日本初の個展「Soul ジェーン エヴリン アトウッド展」を3月30日(水)~5月8日(日)の間、シャネル・ネクサス・ホールで開催する。
彼女にとって写真とは、感情をストレートに表現するための手段。1976年、パリの路上に立つ娼婦たちの姿をおさめた写真が、彼女の初めてのシリーズとなった。
1980年には、この娼婦たちの写真に加えて盲目の子どものシリーズが評価され、第1回ユージン スミス賞を受賞。その後もエイズ患者の密着取材、10年間にもおよぶ女囚たちの撮影、 4年間を費やした地雷犠牲者の調査など、被写体を深く理解するために多くの時間を共に過ごし、極めて私的で情熱的なアプローチで撮影に没頭した。
“写真を撮ったところで何の役にも立たない、と時に思うこともあります。 それでも、とにかくやらなければならないのです”
−ジェーン エヴリン アトウッド
過酷な現実をそのカメラで捉え生み出したイメージは、直接的でありながらも繊細で、冷酷さや搾取的な印象を与えることは決してない。
悲惨で忌まわしくさえあったであろうその閉じられた世界で、アトウッドは非凡な感性と、被写体に対する思いやりを作品によって示し続けるのだ。
1995年の阪神淡路大震災でも取材を行っていたが、意外にも個展開催は国内初。アトウッドの代表的なシリーズから厳選した作品の数々、報道カメラマンとしての仕事などを紹介しながら、被写体に対する飽くなき探究の軌跡をたどる。
被写体のジェスチャーや表情、イメージの中の光と影、あるいは親密な感情と魂…あなたの心にグッと訴えかけてくるはずだ。
Soul ジェーン エヴリン アトウッド展
会期:3月30日(水)〜 5月8日(日)※会期中無休
入場料:無料
予約:不要
開館時間:11:00〜19:00(最終入場18:30)
主催:シャネル合同会社
会場:シャネル・ネクサス・ホール
住所:東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
URL:https://nexushall.chanel.com/program/2022/soul/
問い合わせ先:シャネル・ネクサス・ホール事務局(TEL:03-6386-3071)
【ジェーン エヴリン アトウッド】
1947年ニューヨーク生まれ。1971年からパリ在住。デビュー作となったパリの路上に立つ娼婦たちを捉えた作品をはじめ、各国の盲学校、フランス外人部隊のレポルタージュ、地雷犠牲者の調査など、数々のプロジェク トを撮りおろし、現在も精力的に活動している。報道カメラマンとしては、1995年の阪神淡路大震災、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ、2004年のアメリカ民主党全国大会などの取材も行っている。これまでに13冊の作品集が刊行されており、その中には権威あるPhotoPocheコレクションに収録されているモノグラフや、10年の歳月をかけて欧州、東欧、米国の40の刑務所や拘置所で取材を重ね、収監された女性に関する資料として今もなお失われることのない価値を持つ『Too Much Time: in Women Prison』などがある。第1回ユージン スミス賞、ライカ社のオスカー バルナック アワード、アルフレッド アイゼンスタット賞など、権威ある国際的な賞も受賞している。
http://www.janeevelynatwood.com/
All photos © Jane Evelyn Atwood
Text by Sayaka Arai
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