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REVIEW
MOVIE
『英雄の証明』
『別離』と『セールスマン』で二度のオスカーに輝いたイランの名匠アスガー・ファルハディ監督。今作は金貨が入ったバッグを拾った服役囚の数奇な運命を描く。正直者の囚人として美談の英雄に祭り上げられる彼だが、まもなくSNSの噂(うわさ)で一気にペテン師扱いに。現代社会の倫理観をめぐって手に汗握るストーリーが展開される。昨年のカンヌ映画祭グランプリを受賞。
●4月1日より、Bunkamura ル・シネマほか全国順次公開
©2021 Memento Production-Asghar Farhadi Production-ARTE France Cinéma
『アネット』
カルト人気を長年誇る米国のバンド、スパークスの原案・音楽によるロックオペラ。製作も兼ねる主演のアダム・ドライバーと、マリオン・コティヤールがカップルを演じ、愛の大渦にのみ込まれていくダークなおとぎ話。フランスの鬼才レオス・カラックスがカンヌ映画祭監督賞を獲得。全編140分をライヴ収録した歌で語り切る。まさに破格の異色ミュージカル!
●4月1日より、ユーロスペースほか全国公開
©2020 CG Cinéma International/Théo Films/Tribus P Films International/ARTE France Cinéma/UGC Images/DETAiLFILM/Eurospace/Scope Pictures/Wrong men/Rtbf(Télévisions belge)/Pianoreserved.
『猫は逃げた』
本誌連載でもおなじみの今泉力哉監督が、リスペクトする先輩監督・城定秀夫と互いに脚本を提供し合うコラボ企画「L/R15」の『愛なのに』に続く1本。飼い猫と暮らす離婚寸前の夫婦と、それぞれの浮気相手という男女4人が珍騒動を繰り広げるラブコメディ。ほっこりした愛と笑い、細やかな人間洞察が光る珠玉の好編だ。伊藤俊介(オズワルド)の怪演にも注目!
●3月18日より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
©2021『猫は逃げた』フィルムパートナーズ
Text:Naoto Mori
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