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冷たいクリームソーダ、小銭入れ片手に向かう一番風呂、ひと手間がいとおしいフィルム写真……。なぜだか惹かれるレトロカルチャーの魅力について、それぞれの「沼」にハマった達人に語ってもらった。ここでのテーマはフィルムカメラ!
フィルムカメラ
いつでも手軽に、スマホで写真を撮れる時代だからこそ少しくらい「面倒」をかけて、大事な瞬間を残したい。フィルムでしか味わえない世界観に惹かれるのは、それが理由なのかも。
増田彩来さん
フィルムフォトグラファー
19歳ながら独特の世界観が人気を集め様々な場で活躍し、インスタグラムのフォロワーは11.7万人(執筆時)。映像作家としても活動し、MV撮影なども手がける。
Twitter:@sara_photo_912
Instagram:@sara_photo_912
増田さんのフィルム作品
"降り積もる記憶"がテーマ。思い出せない記憶も、自分の一部になっているはず。
長野の雪山で。私自身が存在していてほしいと思う世界をイメージした作品。
フィルムと相性がいいから、喫茶店が好き。窓際で撮るのがポイントです!。
高校卒業のときに撮りました。振り返ったときに輝く思い出、カラーになっているんだろうという意味で、モノクロで撮っています。
放課後、河川敷で走る友達をパシャリ
「写ルンです」で
上手に撮る方法
増田さんが伝授してくれた方法と「写ルンです」を樋之津に渡し、自由に写真を撮ってきてもらった!
撮りたいものをつねに探し続ける
視点をがらりと変えてみる
屋内でも外でも、フラッシュを焚く
樋之津のつぶやき
まず靴。いろんな角度からのぞいて"ここだ!"と思ったときにシャッターを切りました。真ん中は走行中の電車。動いているものはどんなふうに写るんだろうって。空はノスタルジックな気分になる。フィルムだと、その雰囲気をより感じられますね。
便利とはいえないからこそ、
他にはない楽しさがある
15歳のとき、初めてフィルムカメラを使ったんです。ファインダーの向こうは映画のようで、「世界ってこんなにきれいだったんだ」と感動しました。
今、いろんな人がフィルムカメラに興味を持ち始めているのはすごくうれしいです。私自身、その輪を広げたいと常日頃から思っています。ネットの情報だけじゃ、使い方とかどこで買えばいいのかとかわからない分野だからこそ、生で語り合える場もどんどんつくっていきたいですね。それに、魅力に気づく人が増えると、その分、文化として残っていってくれますよね。私が一番つないでいきたい魅力は、デジタルのデータと違い、「モノ」として残るところ。私が切り取った瞬間を、より「残している」気がします。
フィルムカメラを好きになったら、まずはコンパクトカメラがおすすめ。フィルムを入れてシャッターを切れば撮れるので、比較的簡単です。でも便利じゃないものって、手間があるからこそなぜか楽しく感じられると思うんです。きっとレトロやフィルムカメラのよさって、そういう部分を切り捨てないところなんじゃないかな。
(増田さん)
シャツ(マービンポンティアック)¥36,300/オーバーリバー パンツ¥29,700/フィル ザ ビル マーカンタイル 靴¥62,700/A.P.C. CUSTOMER SERVICE ネクタイ(ジエダ)¥13,200/キクノブ 東京 ベルト(ユケテン)¥11,000/ランチキ セントリューム トーキョー 胸ポケットに入れたメガネ/スタイリスト私物
Photos:Shinsaku Yasujima(model) Naomi Ito(still) Hair & Make-up:Miki Masue Tatsuya Suzuki Stylist:Masashi Sho Model:Rintaro Hinotsu[MEN’S NON-NO model] Illustrations:Nao Hashibiro
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