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MUSIC
チルズポット
chilldspot
［写真左から］ジャスティン（Dr）、比喩根（ひゆね）（Vo）、小崎（こざき）（Ｂ）、玲山（りょうざん）（Ｇ）。全員が2002年、東京都生まれ。19年に結成、高校在学の昨年11月に1stEP『the youth night』をリリース。ストリーミングを中心に話題をさらう。８月１日には大阪・舞洲（まいしま）にて開催のフェス「OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 20>21」に出演決定。
「自分たちならではの、固定観念に縛られない音楽を追求したい」
夜の世界が放つ、ミステリアスで心を潤わせる“チル”な時間を演出するサウンドを展開した、昨年末に発売されたEPが話題に。音楽メディアでは、今年のブレイク確実ミュージシャンの筆頭に挙げられているチルズポット。R&Bやヒップホップ、ロックなどあらゆるジャンルを自由に、そして感情豊かに表現するその楽曲からは、10代とは信じられないほどの円熟が漂う。
「もちろん同世代の友人からの影響もあるのですが、両親や先生など違う世代や自分とは違う感覚を持つ人と話をすると、楽器の知識とか、音の鳴り方など勉強になることが多くて。そこが刺激になって、今の音に結びついていると思います」（ジャスティン）
「実は、バンドを組むまでひずんだギターの鳴るようなロックしか聴いてこなかった。バンドで演奏していくうちにメンバーに刺激を受け、いろんな音楽の知識が増えています」（玲山）
「僕らが大切にしているのは、楽曲が放つ雰囲気。だから、ジャンルに縛られることなく自由に音楽を追求していて、それがchilldspotの魅力につながればいいなと思っています」（小崎）
６月に配信されたシングル「Groovynight」は、ジャズのグルーヴなども取り入れ、軽やかかつスリリングなサウンドを展開。その華やかな音につられて、きらびやかな夜の街（新たな世界）へ一歩踏み出したくなる気分にさせるダンス・トラックになった。
「もともと、ライヴ映えするような楽曲を作りたくて。ある夜ひとりで寝ようとしていたら、ふと寂しい気持ちになったんですけど、そのとき近くを走り抜けるバイクの音がして。その音さえも心地よく、不安がかき消されたというか。人のぬくもりを感じた。それがきっかけで寂しい夜が一瞬で鮮やかな夜に変わるイメージを楽曲にしようと思いました」（比喩根）
「ジャズになる部分もあればロックなフレーズも出てきたり、展開が早い曲。ここで僕らの遊び心を反映できたかなと。前回のEPとはまた違う新たな一面が出せたと思います」（小崎）
「レコーディングでは、僕は展開の早さに対応することで頭がいっぱいだったんですけど、他のみんなはすんなりと演奏できていて。それでまた刺激を受けましたね」（ジャスティン）
現在は次の楽曲制作も進行しているという彼ら。これを聴いていると、今度はどんな音楽世界へとナビゲートしてくれるのか楽しみになる。
「多少見栄を張っても、自分たちのやりたい音を追求したい」（玲山）
「自分たちの世代だからこそ伝えられる感覚を表現したい気持ちもあるし、年齢やジャンルなどの固定観念に縛られない音楽も追求したい気持ちもある。とにかく今は、子どものような純粋な気持ちで、楽曲を丁寧にこだわりを持って制作することが重要なのかなと思っています」（比喩根）
私たちchilldspotを構成するもの
01
「ジャスティンさん」
by玲山さん
02
「ELLEGARDEN『Doggy Bags』」
by小崎さん
03
「96猫『Brand New…』」
by比喩根さん
04
「ラジオ」
byジャスティンさん
［01］「実は一度バンドをやめようと思った時期があって、彼の必死な説得がなければ、今はなかったかも」。［02］「両親の影響でこれを観て、彼らのような一体感を生むバンドを結成したいと思いました」。［03］「楽曲の世界を理解したうえで、自分らしさを表現できる声に影響を受けました」。［04］「小学生の頃から耳にしている音楽ツール。ここで聴いたジャンルレスな楽曲が、今の僕らの原動力だと思う」
「Groovynight」
（RAINBOW ENTERTAINMENT）
配信中
Photo:Kyouhei Yamamoto Interview & Text:Takahisa Matsunaga
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