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晴天に恵まれ開放感たっぷりのロケから戻ってきた成田を、後日あらためて呼び出した。
今までも節目節目での取材において、飾らない率直な言葉で話してくれた彼にとっては「もう話すことないっすよ(笑)」って感じかもしれない。それでも聞きたい、最後のインタビュー。
ラストラストって、
俺はアイドルかって(笑)。
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メンズノンノモデル卒業、最後のロケ、最後のインタビュー…アイドルの気持ちがわかりました(笑)。大変ありがたいことです。2014年からだから、気づけば7年も続けさせてもらっていたんですね。
――もともと編集部との面接で「俳優になるために来た」と宣言、早々に事務所に所属し俳優活動もスタート。
役者の仕事が始まっていき、モデルのお仕事をいつまで続けようかなと考えている時期もありました。だけど撮影に呼んでもらえる回数がどんどん増えていって、坂口(健太郎)くんや栁(俊太郎)さん、髙橋(義明)くんがいて、守屋や清原がいて、みんなとの一緒の撮影が本当に楽しくって。そしたら、いつの間にか時間がたっていたという感じです。
――役者デビュー後、映画やドラマでの露出がどんどん増えていく。話題作や印象的な役柄での出演が多かったこともあり、同世代の若手俳優と肩を並べる存在に一気に駆け上がっていった。もちろんメンズノンノでも、表紙や単独特集を務めることが増えていった。
髙橋くんと坂口くんが卒業していって、栁さんと一緒に自分も引っ張っていく立場なんだろうなというのは感じていました。役者の仕事が増えていくと、しだいに自分ひとりの撮影が増えていって、なかなか他のモデルたちと会う機会がなかった。1年目の子に至ってはまだ会ってないかもしれないですね。去年のイベントもオンラインで欠席しちゃったし…。そんな中、今年の1月号の表紙撮影、あれはよかった。本当に楽しかった。
圧巻なんですよ、
メンズノンノモデルっていうのは。
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ヴィンテージのジャージ¥11,000/タナゴコロータス
――創刊35周年イヤーの始まりとなる2021年1月号は、5年半ぶりとなる専属モデルグループショットの表紙だった。
中田(圭祐)も中川(大輔)もみんなバッチリしぼって仕上げてきてて、ギラギラしたものを感じましたね。そうだよな〜モデルが雑誌の表紙をやるってこういうことだよなと。前に坂口くんと栁さんと髙橋くんと撮った表紙のロケを思い出しました。あの撮影はすごい悪天候で大変だったけど(笑)。そのときもこのときも同じことを思ったんですけど、メンズノンノモデルみんなが集まる場がすごく好きなんですよね。例えばイベントの舞台袖でファッションショーの出順で並ぶときに、僕はだいたいギリギリまで最後尾にいて。スタイルよくてカッコよくておしゃれして…この集団すごくないか⁉って思って見てました。圧巻なんです、メンズノンノモデルっていうのは。
――この7月号で成田が抜けて、メンズノンノモデルは清原翔や守屋光治以下15名の新体制になる。
そうですね、けっこう気になってます。でも、なるようになるんですよ。みんなでいい感じになっていくんだと思います。これから時代に合わせて、いるメンバーに合わせて形が新しくできていくんだと思います。どういうバランスになるのか楽しみです。
――期待してる後輩は?
同じ事務所の井上(翔太)はもちろん。あとは中田。お互い学生の頃から知ってますから。あとは将来、作品で(鈴鹿)央士なんかと一緒になれる機会がありそうかな、そういうのはうれしいですよね。
――『おちょやん』という半年以上を捧げた作品も、くしくもほぼ同じタイミングで最終回を迎えた。(※この取材は5月中旬に行いました)
そうですね、そのラストも重なって、今自分の中でいろんな思いが巡っています。この大きな作品を経て、心が大人になった気がしていて。自分事にはなるんですけど、周りの物事を受け入れられる器にならないとなって。『おちょやん』に捧げてきたあれだけの愛情を、今後の作品にも注いでいきたいです。
――本当にラスト。応援してくださった読者、ファッション好きな若者へひと言。
言ったとおり、物事は時が流れるにつれどんどん形が変わっていくしバランスも変わっていく。しかもすごいスピードで。それを受け入れて、メンズノンノを読むこともおしゃれすることも楽しんでいってくれたらと思います。自分自身としては、お世話になった皆さんにこの先、もうワンステップ上がった役者人生を見てもらえるように努力しようと思っています。
Photos:Kenta Sawada Hair & Make-up:NOBUKIYO Stylist:Shogo Ito[sitor]
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