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すべての人が自分らしく生き、多様な性への理解を進める社会、その指標のひとつに挙げられる総称が、“LGBTQ(性的少数者/Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender, Questioning)”の概念とされている。
その中で、“Gay(ゲイ)”が内包する社会問題に向かい合う映画『his』が本日公開。メンズノンノモデル宮沢氷魚の初主演映画だ。
完成披露舞台挨拶には、宮沢氷魚のほか、共演の藤原季節さん、外村紗玖良さん、今泉力哉・監督が登壇。まだ気分はお正月ということで、監督以外、和装での登場となった。
まずは、今泉力哉・監督のコメントから。
今泉監督:「この映画は、同性愛というだけではなくて、人と人との恋愛ものだと思います。さらに家族の物語としても描けると思い引き受けました。誰も悪い人がいなくて、それぞれ弱さを持った人たちの物語です。」
今泉監督は、昨年公開の成田 凌出演映画『愛がなんだ』の監督も務めた、愛のかたちを如実に描く若手敏腕監督。
『his』のあらすじは…。
ゲイだと知られることを恐れ、1人で田舎暮らしを送る井川迅(宮沢)のもとに、元恋人の日比野渚(藤原)が娘(外村)を連れて現れる。居候の申し出に戸惑う迅だったが、周囲の協力のもと3人の暮らしが始まる。そして、渚と妻の離婚調停が進むなか、自分たちを取り巻く厳しい環境に改めて向き合うのだった。
映画初主演となる宮沢も堂々の挨拶。
宮沢氷魚:「僕は幼稚園から高校までずっとインターナショナルスクールで、周りに同性愛の人がいました。だからLGBTQも僕にとっては当たり前のこと。でも、いざ大人になって社会に出てみると、LGBTQのみなさんが差別や偏見にさらされていることを知りました。だから、この作品への出演をオファーされたときは光栄に思いましたし、僕だからこそ、役者としてできることがあると思いました。」
ここで、宮沢氷魚と藤原季節さんの和装全身をファッションチェック! 暖色の宮沢と寒色の季節さんで相性もバッチリ。ちなみに、宮沢にとって、“初”は主演映画だけではなかったよう!?
宮沢氷魚:「役者として初のキスシーンがありました。ファーストキスが藤原季節くん。」
この発言に、会場となったスペースFS汐留もどよめいた!藤原さんも動揺を隠せない模様…。
藤原季節:「知らなかった…。」
宮沢氷魚:「放送ではドラマ『偽装不倫』での杏さんとのキスシーンが先だったけど、撮影としては季節くんとのキスが先でした笑。」
舞台挨拶後の控え室にお邪魔。宮沢氷魚×藤原季節さんのツーショットを激写! 撮影にあたって2人は10日間の共同生活を行ったそう。
藤原季節:「超濃密な10日間だったよね笑。」
宮沢氷魚:「最初はイヤでした。撮影で朝から晩までみんなといて、寝るときくらいは自分の時間が欲しいなと。でも一人になると不安になるくらい撮影も大変だったから…。」
藤原季節:「真面目な話もたくさんしたし、テレビを見たり、楽しい日々でした。」
もちろん、『his』に出演する2人のインタビューが掲載されているメンズノンノ最新2月号を持参。ぜひ、本誌を読んで、劇場へ。
迅と渚が裁判中に弁護士たちから浴びせられる心無い言葉は、とてつもなく重く響くはず。
最後にメンズノンノ読者へメッセージを。
宮沢氷魚:「たった1つの正しい答えがある作品ではなくて、観てくれた皆さんがそれぞれ考えて、それが1つ1つの答えになるような映画です。メンズノンノ読者の皆さんにもぜひ観てもらって、一緒に考えたいです。」
2020年1月24日(金)新宿武蔵野館ほか全国ロードショー/出演:宮沢氷魚 藤原季節 松本若菜 松本穂香 外村紗玖良ほか/監督:今泉力哉/配給:ファントム・フィルム/(C)2020映画「his」製作委員会
映画公式サイト:
https://www.phantom-film.com/his-movie/
Photos by Hiroaki Horiguchi
Text by Takafumi Hojoh
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