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心身をすっきり整える
効果的な入浴法とは
日頃感じるぼんやりとした体調不良、お湯につかれば緩和するかも? サウナも至福だけど家の湯船もあなどれない。心身に効く入浴の素朴な疑問、今夜から実践できるハウツーを入浴のプロに学ぼう。
1. 最近寝つきがイマイチ…

人体には体温が下がるときに眠くなるという性質が。「日中〜夕方は体温が高く、夜にかけて徐々に下がります。その“下げ幅”を大きくするには、入浴で一度体温を上げるのが有効です。予定している就寝時間から90〜120分前に、ぬるめのお湯に胸〜肩までつかると寝つきの改善を感じられるはず」
2. 運動不足で体が重〜

全身の筋肉が十分に使えていないと血流が滞りがち。「入浴の醍醐味(だいごみ)は血流改善。結果的に筋肉のコリがほぐれ、疲労物質も流れやすくなります。おすすめは体を普段以上に温めることを意識した全身浴です。40〜41℃のお湯に無理のない姿勢で肩までつかりましょう。入浴前の水分補給も忘れずに!」
3. 座り姿勢続きで全身ダルい!

長時間同じ姿勢だと筋肉が硬直して血行が悪化。「昨今感じるのは若い世代の男性の冷え性が増えていること。手や足の先まで血液を行き渡らせ、保温効果を長く持続させるのが理想です。同じ全身浴でも、42℃の湯に3分つかるより39℃の湯に15分つかるほうが末梢(まっしょう)まで温まります」
Q. 結局、半身浴は体にいいの?
A. 健康な人はタイパ抜群な全身浴を。
「心臓が弱い方以外は、体を温める温熱・血行を促す静水圧・筋肉の緊張を緩める浮力という3つの恩恵をもたらす全身浴を推します。これらの作用を時間をかけずに得られる点でタイパもいいです」(奥川洋司さん)
Q. 入浴中のながらスマホはアリ?
A. 心安らぐ音楽やラジオはおすすめ。
「動画やゲームで興奮状態になると自律神経がなかなか休まりません。またスマホの操作中は猫背になりやすく筋肉がこわばり、手もとも冷えます。よって端末を安定する所に置いて好きな音をゆったり楽しむのがスマート」
Q. 飲酒した日の入浴の正解は?
A. 入浴はパス。シャワーで済ませて。
「飲酒量と飲んだ時間にもよりますが、入浴で汗をかくと脱水状態に拍車がかかります。“熱い風呂でお酒を抜く”という説のエビデンスはありません。飲んだ日の夜はシャワーで汚れを洗い流す程度にして、入浴は翌朝に」
効果を底上げする入浴剤

1. 有効成分のジンジャー末とトウガラシエキス(保湿成分)を配合。
きき湯ファインヒート スマートモデル 400g ¥880(編集部調べ)/バスクリン
2. マグネシウムの保温効果が持続。ポリフェノールも含み美容にも。
エプソムソルト 赤ワイン2.2kg ¥2,042/EPSOM&CO
3. 炭酸泡の肌あたりが繊細。香りも上品。
ヨル リラックスナイトドリーミング バスタブレット 40g×6錠 ¥1,760/I-ne
奥川洋司
「バスクリン」製品開発部の有用性評価グループを束ねる。主な研究領域は入浴(温熱、スキンケア、健康増進)と生薬(植物)。
Illustrations:HONGAMA Composition&Text:Nana Hotta
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