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木彫り熊生誕100周年を記念して、柴崎重行作品集「PENKERU」の発売記念イベントが開催される。
イベント当日は、柴崎重行の木彫り熊作品が非売展示されるほか、未公開カットも含めた写真展示、さらには八雲町特産のホタテを使った軽食の販売なども行われる。
柴崎重行作品集「PENKERU」
写真/田邊 剛
写真/田邊 剛
2024年は、木彫り熊が誕生してからちょうど100年目に当たる記念すべき年。日本における木彫り熊の発祥地として知られているのは、北海道の道南に位置する八雲町。
この地域では、尾張徳川家が深く関わり、スイスの木彫り熊の影響を受けた熊彫りの文化が、現在でも受け継がれている。
写真/田邊 剛
写真/田邊 剛
ルーツであるスイスのスタイルを元にアレンジを加えた“毛彫り”に始まり、後にその毛を彫らず
に面だけで熊を表現した八雲独自のスタイル“面彫り”が誕生。
さらにそれをアレンジして“ハツリ彫り”というオリジナルの作風を確立させたのが、八雲を代表するレジェンド作家の柴崎重行だ。柴崎は単なる民芸品ではなく、アートとしての木彫り熊を追求し、人里離れた山林「ペンケル」で生活をし、木々に囲まれたアトリエで黙々と熊を彫り続けてきた。
写真/田邊 剛
写真/田邊 剛
彼の作品は、重厚な木の質感と繊細な彫り込みで、見る者に自然の生命力を感じさせるだけでなく、熊という動物の威厳と愛らしさを同時に表現している。昨今では、彼が残した“抽象熊”を中心にアートとしての評価が高まり、国内外を問わず人気となっている。
今回の作品集『PENKERU』は、そんな柴崎重行の歴史的な作品を収めた貴重な一冊で、八雲町
民である千田健悦さんが長年にわたり蒐集してきた柴崎作品の集大成だ。
写真/田邊 剛
写真/田邊 剛
千田氏は柴崎の作品の深い理解者であり、1974年に発足した「柴崎木彫鑑賞会」のメンバーとして、柴崎の作品を継続的に蒐集し、その価値を世に広めてきた。この作品集には、柴崎が長きにわたり磨き上げてきた彫刻の技術と、木彫り熊に込めた思いが凝縮されている。
さらに、今回の特別エディションは、通常八雲町でのみ販売されるものを100部限定で、東京・
代々木にある寄/Vektor shop®内Garage Galleryにて販売。柴崎作品と木彫り熊文化の魅力をより多くの人々に伝えるための特別な機会になっている。
写真/田邊 剛
写真/田邊 剛
八雲の歴史と木彫り熊文化、そして柴崎重行氏の奥深い世界に触れられるまたとないチャンス。週末はこのイベントに行ってみよう!
イベント詳細
日時:2024年10月12日(土)、13日(日)、14日(月・祝)
11:30~19:00 場所:Vektor shop® Garage Gallery 東京都渋谷区代々木3-38-10 1F
お問い合わせ先
03-6381-6131
Text:Taro Ohayashi
大林太郎
エディター
主に最新のファッションニュースを執筆。趣味は好きなブランドのネットサーフィンで、頻繁に争奪戦アイテムのオンライン抽選に申し込んでいるが、当選したことがほとんどない。
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