▼ WPの本文 ▼
大好きな人と一緒に住むこと。いつかは…という憧れはありつつも、未知の世界で不安を感じることもあるのでは? そんな人たちにおくる、僕らと同年代のカップルの暮らしを追ったルポ。二人で暮らすと、世界はより豊かで輝いて見えるはず!
仕事も暮らしも一緒の二人
「お互いの知り合いが集まって友達の輪が広がる」
中村 真さん(クリエイティブディレクター/29歳)× 中村美菜海(みなみ)さん(デザイナー/29歳)
武蔵野美術大学の工芸工業デザイン学科の同級生。真さんはプロダクトデザインを、美菜海さんはインテリアデザインを専攻。同棲を経て、2020年に結婚。その後仲間とともに独立し、デザインチームを組みながら、ショップ「HIIKI」を経営。
仕事も生活の一部として大変なことも素直に共有
美術大学の同級生として知り合った真さんと美菜海さん。遊ぶグループが一緒だったことをきっかけにつき合い、真さんが彼女の家に頻繁に訪れ、半同棲がスタート。それぞれが社会人になると結婚を意識し始め、同時に二人とも「何か一緒に仕事するんだろうな」という想像をしていたそう。
真 僕は家電メーカーで働きながら、車好きが高じて、「CAR CITY GUIDE(CCG)」という車にまつわるウェブメディアを立ち上げ、そのうち独立しようと考えていました。
美菜海 私は地元の千葉で就職していたのですが、彼と住むために都内の会社に転職し、徐々にメディアのデザインなどを手伝うようになったんです。
そして、二人は2020年に結婚。その当時、現在CCGを共に運営している仲間と3人で集まって仕事ができる事務所をつくることに。
真 そこでこの物件に巡り合い、「せっかくいい場所が見つかったから、何かお店をやりたいよね」となり、「HIIKI」というお店をゆるっと始めて、本格的に彼女と一緒に働き始めました。
美菜海 お店は、ウェブサイト、アパレル、店舗など、自分たちでやっているあらゆるデザインを知ってもらうショールーム兼事務所でもあります。他の仲間もいますが、夫とはほぼ365日24時間ずっと一緒にいます。
真 周りの結婚されている方には「すごいね…」って言われますが、僕はストレスないですね。10年くらいつき合ってきて、うれしいこともつらいこともなんでも打ち明けられる仲ですし。仕事仲間としては、会社の同僚とは違って、「今月はもっと売り上げ立てないとね」みたいな危機感など、言いづらいことも素直に共有できる。そこが夫婦で仕事していていいところ。仕事というか“生活”の一部という感覚。
美菜海 私生活でも仕事でも小さな衝突はありますが、彼が言うように生活の中で起こっていることなので、家に帰ってそれぞれお風呂でも入ったら自然と元に戻っています(笑)。
真 学生時代からの共通の友達も多いですが、お互いの知り合いがお店に来てくれるので、交友関係が広く深くなっていっているのもうれしい。
美菜海 家族と働くことで、好きな人たちと好きなことを好きなようにできるのはすごく楽しいです。
「HIIKI」という店舗名は、名作や名品など他人の評価にかかわらず、自分たちが“贔屓(ひいき)”した好きなものを紹介・販売するコンセプトから名づけられた。古着や雑貨、スイーツなど遊び心あふれるアイテムがラインナップ。
「HIIKI(ヒイキ)」
世田谷区上用賀1の7の16
営業日はインスタグラムのハイライトをチェック!
Instagram→hiiki_jp
思い出のアイテム
レッド・ツェッペリンのレコード
好きな音楽が出会いのきっかけ
「二人とも父親の影響でレッド・ツェッペリン好き。私たちの世代では珍しいので、彼も好きだと知ってから音楽の話をして仲よくなりました」(美菜海さん)
二人の愛車
通勤からドライブまで居心地のいい空間
愛車はトヨタのハイラックスサーフの1995年モデル。現在販売されていないネオクラシックカー。「奥さんと通勤するときもお出かけするときも一緒」(真さん)
二人のイチ押し
ヴィンテージチェアをかわいくリモデル
「add normal」というオリジナルブランドにて、ヴィンテージの椅子の座面を張り替えて販売。
[左]古い車のシートの布に張り替えたシリーズも。参考商品。
[右]¥13,200。
Photos:Takahiro Idenoshita Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]
▲ WPの本文 ▲