▼ WPの本文 ▼
おしゃれなだけじゃない、おいしいだけじゃない。自然と面白い人たちが集まってコミュニティが生まれ、流行やパワーの発信地となっているような各都市のすてきな店を、総力特集!
SEOUL
Shop
オーナーのポリシーを感じる、
開かれたアート空間のような書店
PDFという店名は、"フォト・デザイン・ファッションに関わるものを取り扱う"という由来を持つ。印象的な店のロゴマークや店内外のポスターは、デザイナーでもあるオーナーが手がけている。
ADD
16,Noksapyeong-daero 32-gil,
Yongsan-gu,Seoul
OPEN 13:00〜19:00(日)、
13:00~20:00(火~土) 月曜休
TEL 0507-1406-7531
Instagram @pdf_seoul
鍛えられた審美眼に基づく
セレクトで、何度でも通いたくなる
「アニョハセヨ」と若者がひっきりなしにふらりと訪れては、思い思いに目当ての写真集やアートにまつわる本を手に取って読みふけったり、オーナーであるイ・スンヒョンさん(@layer1)と熱心にデザイン談議をしたり、はたまた仲間と長い時間おしゃべりしたりと、いわゆる本屋というよりはサロンのような、ギャラリーのような雰囲気でにぎわう「PDF」。それは、「購入の目的がなく訪ねてきても、まったく迷惑じゃない。すばらしいアートをみんなと共有したいから」と、きっぱりと言い切るスンヒョンさんのオープンなマインドが空間全体に息づいているからだ。デザイナー兼フォトグラファーとしての肩書も持つスンヒョンさんが、自分のクリエイションのために10年かけてかき集めたというレアなアーカイブを、みんなにも楽しく見てほしいという思いで2023年2月にオープン。実際に購入できる新品と古本、購入不可の展示アイテムを含め常時300点ほどが並んでいる。集まった人が心地よい時間を過ごせる空間にするべく、ベルリンを訪れて多数のギャラリーを視察し、店のデザインに生かしたそうだ。入手に苦心した古い雑誌やLP、額装された写真などもバリエーション豊かに披露されており、どれも手に取って見ることができるというから太っ腹。
自分のブランドでアクセサリーを作っている常連のユンヒョンさんは、アイデアを求めてここに来る。「いつ来ても、"こだわってセレクトされているな"というラインナップに驚く。気に入った本をいっぺんに買うことはできなくても、少しずつ買い足していく楽しさがあって、そういうふうに通うことが許されるのもありがたい」と、次に狙っているクラフト系のアートブックを手に取り笑顔を見せた。
オーナーを兄のように慕う、若いフォトグラファー2人。「ここに来れば誰かに会える、というみんなの憩いの場になっている。クリエイター仲間の輪も広がるよ」(ジュンギさん)。「何度か足を運ぶ中で、あの写真集を手に入れたいな、と心に残る1冊が見つかったりします。LPも狙ってたけど、売ることはできないって言われました(笑)」(ソンイルさん)
Item
古民家を改装した店内は天井が高く、壁を効果的に使ってアートピースが飾られている。「ぜひ一度本物を見てみたい!」と、国内外から客が来るそうだ。夜は多目的なスペースとして様々なイベントが行われるため、店の奥にはDJブースが置かれ音楽好きのオーナー自ら回すことも。お酒を片手に踊ったり談笑したりする人たちが店の外にまであふれ、「まさか書店だとは思わなかった!」と言う人もいるほど、夜もアツいスポット。もちろんメンズノンノ読者もウエルカムとのこと!
Snap
キム・ユンヒョンさん
Job|セラミックアーティスト
ホン・ジュンギさん
Job|フォトグラファー
キム・ソンイルさん
Job|フォトグラファー
kiroongさん[左]
Job|カメラアシスタント
bomiさん[右]
Job|アートディレクター
ソン・ジュヒョンさん[左]
Job|俳優
ナム・ジョンハさん[右]
Job|学生
キム・ヘソンさん[中]
Job|モデル
Photos:Heehyun Oh[52Studio] Coordination:Shinhae Song[TANO International]
▲ WPの本文 ▲