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つねに嘘のないまっすぐな言葉でインタビューに答えてくれる川村壱馬。これまでもメンズノンノに、アーティストや俳優としての活動についてや、ファッションや美容について、今の自分が考えていることについて…どんなトピックにもたくさんの思いを真摯に語ってくれた。いつも“もっと聞きたいのに、時間が足りない!”と感じるほど言葉があふれてくる彼に、この夏のスペシャル企画として存分に話をしてもらうべく、「川村壱馬に、“壱00(ひゃく)”の質問」と銘打って、今知りたいことをたっぷり聞いてみた!
★3夜連続公開となる今シリーズだが、1回目から爽快なほど歯切れのいい言葉が飛び出す“壱馬ワールド”がさく裂している!
― Q.1
THE RAMPAGEの20枚目となるシングル『Summer Riot 〜熱帯夜〜 / Everest』の発売にあたり、注目してほしいことは?
A. まず楽曲云々の前に、これをちゃんと強めに言っておかなきゃと思っているのは、「両A面」っていうこと! 実はこれ、大事です! どちらかがサブじゃなくて、両方リード曲だよっていうのを結構しっかり伝えたいですね。
― Q.2
では、「両A面」であるからこそ、こだわったことは?
A. 両方の個性が立ってくるような2曲で構成されている1枚にしたかったので、対極のイメージになるようにと考えました。楽曲はもちろん、ビジュアルに関してもカラーが全然違う仕上がりにしたかった! 観たり聴いたりしてくれた人が“え、これおんなじ人たちなん?”て思ってくれる感じでいきたいなって。
― Q.3
…と言いつつ、どちらがお気に入り?
A. 僕はもう、完全なる「Everest」派閥です(笑)。両A面のシングルを出すときって、大体のアーティストは“両方同じくらい好きなんですよ”って紹介することが多いと思うんですが(笑)。
― Q.4
「Everest」の、どんなところに魅力や手応えを感じている?
A. この曲に今の僕がやりたいことを全部詰め込みました。音楽面でもビジュアル面でも、かなり振り切ってできましたね。THE RAMPAGEの楽曲のラインナップに、“黒い”感じの曲がもっと欲しかったんですよ。HIP-HOPとひとことで言ってもいろいろありますけど、僕はガッツリ今の思いをラップに乗せて、声と体、ビジュアルの表現全部で伝えられる作品があったらいいなと思っていたので、“これなんだよ、これ!”と思える一曲になりました。
THE RAMPAGE「Everest」
― Q.5
アーティストとして何かを表現するときには、リアルな思いを伝えることを大切にしている?
A. そうですね。何かを表現するアーティストとしての僕に、自分の中のルールがあるとすれば “ファンタジーをつくる気はない”ということです、今のところは。例えば台本を作るときのように、登場人物を立てて、誰かと誰かの物語に乗せるかたちで歌詞を書いたりすることはあるかもしれないですけど、それでも基本的には自分の中から湧き上がってくるものがもととなっています。そこの感情はノンフィクションでいきたいし、全部リアルな気持ちをちゃんと言っていきたい、というのが自分のルールなんですよね。今回のシングルでは、そういうのがより出せているのが「Everest」のほうなので、好きなんですよね。
― Q.6
今回のライヴツアー「THE RAMPAGE LIVE TOUR 2023 “16”」でのパフォーマンスも、内側から湧き上がるものを重視していますか?
A. そういうことです! 自分のワールド全開でやらせてもらっているステージもありますし、やりたいことや伝えたいものに全振りして表現することを、今は欲しているんだと思います。
― Q.7
自分でリリックを書くときは、リアルな自分の姿を込めている?
A. 全部そのまんまです。たとえば怒りが沸くことに反論するようなときは、一見めっちゃ強気な感じのことを書いているように見えるかもしれませんが、自分としては全部本当のことや本物の気持ちを言っています。聴く人が聴いたら結構グサって刺さるだろうし、“心当たりが自分にもあるかもしれない…”と思うようなことかもしれないですね。言われて痛いところをあえてしっかり言おうという気持ちでやっているんで。すべて自分の経験に基づいて出てきた言葉ですね。
― Q.8
何かへの反抗を表現するのは、エネルギーがいりませんか?
A. いやもう、興奮って言ったら言いすぎかもしれないけど、いい意味で震えます。武者震いですね。“そのくらいのことを言ってんだよ!”っていうマインド。“こういうことだよ、意味わかってんか”って、投げかけていますから。悪意のある言葉に対しては、へこむというよりは、怒りがくるんですよね。でもそれが、その時その時でリアルな表現の糧になったりする。ネット上で誰かが訳わからんことを書いていようが、自分のことに関しては全部言い返せるんですけど、僕はその反論を書き残すようにしているので、実際は自分のメモにやり返してるということになります(笑)。
― Q.9
まわりから何を言われても、自信は揺らがない?
A. もちろん、まったく傷つかないわけじゃないですよ。でも考えれば考えるほど、どっちかっていうとムカついてきちゃって(笑)。“マジぶっ飛ばすぞ”くらいの勢いで、結果的に、“熱”と“糧”にしているんですよね。なんなら、いい歌詞が書けちゃうかもくらいの気持ちでいようと思っています。
― Q.10
思いをストレートにつづれるという点でも、ラップが好きですか?
A. そうですね。でも僕はラッパーとか、音楽としてのHIP-HOPが好きだったりはしますけど、ライフスタイルにまで憧れているわけじゃないんですよ。夜遊び歩いたりもしないですし、悪いこともしないし(笑)。だから何を表現するとしても、自分らしさや、LDHの芯はしっかり持ちながらやれたらいいなと思っていますね。
― Q.11
ライヴは、16名のメンバー1人ひとりがフォーカスされる、見応えのある構成でしたが、その中でのソロパフォーマンスには、どんな意気込みがありましたか?
A. その瞬間は、座長であるくらいの気持ちではやっているかもしれないです。でもそれは、どう考えても結局メンバーたちのおかげなんですよ。大事なタイミングのところで、信頼してパーンとこっちに振ってくれるっていうのが何よりうれしいですね。メンバーが任せてくれているからこそできるステージなので、しっかりやろうといつも思っています。
― Q.12
BATTLE OF TOKYO※も、自分のリアルな部分とシンクロしている?
※編集部注:『BATTLE OF TOKYO』。2019年に始動した、LDHの次世代総合エンターテインメントプロジェクト。音楽、小説、漫画、アニメーションなどのメディアをクロスオーバーさせ、Jr. EXILE世代が集結し、架空の未来都市「超東京」を舞台とした様々なコンテンツを生み出している。川村壱馬は若きファイター「ルプス」として登場。スピンオフ漫画としてLINEマンガにて『BATTLE OF TOKYO 覚醒のルプス』が公開中。
A. あ、BOT(BATTLE OF TOKYO)だとまたちょっと違うんですよ。あれは僕が扮するキャラクター「ルプス」が持つひとつのアイデンティティを使って、そのキャラクターになりきっているという感覚です。だから、BOTでは川村壱馬として出ているつもりはないので、あのときに関しては確かに別人だと思ってもらっていいです。でももちろん、僕という人間を通してはいるし、“こういうキャラクターがいいんじゃないか”っていうのを提案したのも自分なので、もうひとりの自分のような感じというか、“それもまた自分である”みたいな感覚はやっぱりありつつですけどね。ルプスに似た性格を僕も持っていたりするし、自分の引き出しの中に彼の要素はある。ああいう冷たい顔を実際することもあって“あれほんまに俺やし”って思うこともあります。でもアーティストとしては、ちょっと別人格になってパフォーマンスしているのはそのときくらいかな。
― Q.13
「Everest」派閥とのことですが、「Summer Riot 〜熱帯夜〜」の魅力もぜひ教えてください。
A. 「Summer Riot 〜熱帯夜〜」に関しては、「DRUM TAO」※さんとコラボさせてもらっていますが、もうね、パフォーマンスがえげつない迫力なんですよ。素晴らしいグループとのコラボなので、すごくありがたいことだなと思っています。なかなかMVも含めてここまで他のアーティストとがっつりご一緒するというのもないことですし、ぜひ観ていただきたいです。
※編集部注:大分県を拠点に活動する和太鼓演奏グループ。世界観客動員数1,000万人に迫るパフォーマンスが話題。
「Summer Riot 〜熱帯夜〜」
― Q.14
和太鼓との融合ということで、サウンド面で特に注目してほしい点は?
A. 和太鼓は、明確にメロディを奏でるような楽器というよりは、パーカッション的な役割を担うものですよね。土台となるリズムを支えてグルーヴを引き出してくれるので、そこはすごくいい意味でTHE RAMPAGE の音楽とバランスがとれたコラボレーションができているし、僕らのパフォーマンスとも喧嘩しない。すごい迫力で、“ドン! ドン!”っていう振動がガンガンくるんですが、それが気持ちいいです。MVでも僕らはちょっとカッコつけてるけど(笑)、DRUM TAOさんのほうが泥くささもあって、超カッコいいです! だから僕らっていうか、DRUM TAOさんを見てほしいっていう感じ! はははは!
― Q.15
何かを究めている人たちと、一緒にひとつのものをつくることのよさは?
A. いろんな道があって、みんなカッコいい! とリスペクトの気持ちを持って制作ができること。今回のDRUM TAOさんしかり、結局何かを究めている人たちは、みんなそれぞれの道でカッコいいっていうのがよくわかるんですよ。
― Q.16
THE RAMPAGEの楽曲は、これまでもバリエーションに富んでおり、様々なジャンルに挑戦してきました。いつもどのように自分の中で表現方法をギアチェンジしていますか?
A. やることの違いはあんまり気にしたことないです。何が来てもできるんで!(笑) 今まで“これめっちゃ苦労したなー”っていうのも、1、2曲くらいしかないかな。でももうそれもあんまり覚えていないし、そのとき大変だったような気がしただけかなって。新しいことをやるとか、コラボしたことのない人やものとご一緒するというときに、何か構えるということはまったくないですね。
― Q.17
これまでやってきたことを生かして、自分のそのときの実力をつねに発揮できる?
A. いつも、これまでの自分をそのまま出すだけだと思っています! だから逆に、俺はこれでいいのかなって思うときもあるんですけど、あんまり何に対しても新鮮だと感じることはないですね。そこにすごく重きを置いているっていうより、それは手段であって、ゴールや完成したもののほうが重要です。自分のやりたいことが明確だということに尽きるからだと思うのですが、例えば「Everest」みたいにドンズバで気に入った曲に出会えたら“キタ!”ってなるし、そうじゃないものが来てもそれはそれで全力でいいものを作るのみなので、構えるとかもないし、そこは割とフラットです。やりたいことが来たとて、それに対する熱量はめちゃくちゃ語れるけど、舞い上がるわけでもないという感じですね。
― Q.18
多くの人は仕事の内容によってモチベーションが変わると思うのですが、フラットな姿勢でいる秘けつは?
A. もちろん自分の中のモチベーションは変わっていると思いますよ。でもやっぱりプロとしては、何が来ても最高のものをたたき出すのは当たり前というか、まぁ僕はこれ以外ないですしね(笑)。最初はもちろん「EXILE」に憧れて、こんなアーティストになりたい、こんなふうにおっきくなりたいと思って事務所に入ったし、東京ドームに行きたいという強い思いもあるし、音楽自体好きなことだし…っていうのがあるので、そういう大前提の中で取り組むべき何かに対して“そうか、そうじゃないか”で考えたとき、“そうじゃないもの”がきたとしても、大枠でその道の中にあるものだよなって思えるんです。僕はゲームが好きなので、それと同じ感じかなと。メインのクエスト、ストーリーがあるのとは別で、その中にサブクエストがあったとしても、全部やっちゃいたいんですよ(笑)。それにかなり近い感覚っていうか、やっぱり全部糧になるんですよ、結局全部好きなゲームだったら!
― Q.19
サブクエストにも、魅力を見いだすことができる?
A. そのとおりですね。実際にやってみると、達成感や新しい発見はあるし、引き出しにもなる。それに絶対いい挑戦にもなりますよね。そういうところが、僕のあんまり凝り固まらないでいられる要素でもあるかもしれないですね。どんなに好きでも、“これだけしかやらない!”って決めすぎて制限してしまうと、自分の可能性ってそれ以上広がらないと思うんで。人の意見も柔軟に聞きつつ、自分の芯は持ちながら、まぁ、うまいことやってます(笑)。
― Q.20
そのスタンスは昔から? それとも活動していく中で培った?
A. ベースとして、全部好きなことをやらせてもらっているんだという意識は、アーティスト活動をしていく中ではずっと持っていますね!
― Q.21
壱馬さんはアーティストとしてだけではなく、様々なシーンで活躍していますが、スイッチの切り替えは行うほう?
A. メーターを上げたり下げたりしているだけで、すべて地続きだと思っています!
― Q.22
ラッパーとして鮮烈な言葉を紡いでいるときと他の場面を比べると、テンションにギャップがあるのは当然ながらも、驚く人もいるのでは?
A. …なんですけど、どこでも言うときは言うし、本当はめっちゃ口は悪いです(笑)。TPOでちゃんと言葉を選んでいるつもりですが、それも自制っていうわけではなくて“この場面ではこうあるべきなのかな”って、考えながらやっているということですね。それでも言葉を間違えるときは全然あるんですけどね。
― Q.23
16名という大所帯のグループの中で、一人ひとりが自分の意見をどのように主張していますか?
A. そればっかりは、各自が持ち合わせているある種のセンスみたいなものが関係していると思うんですが、全員が同じように意見を言うというよりは、中心になって動かしていく人は決まっているかもしれないですね。どの場面でも、役割っていうものがだいたいつねにあるじゃないですか。こういうときはこのメンバーが引っ張っていくことが多い、みたいな。やっぱり組織化すると一般の会社の現場なんかでも、こう“テキパキ、パキーン!”ってやる人がいて、そういう人についていく人がいて、まあまあなんとなくでいいかっていう人もいたりっていうことがありますよね。どこでもだいたいそうだと思いますが、うちもそれで成立している、みたいな。
― Q.24
壱馬さんが思う、グループの“いい状態”とは?
A. 誰がどうっていう話ではないのですが、グループの在り方としては、熱量が100%、120%の人がいるのに、80%の人のところに合わせにいく必要はないと思っています。全員120%のほうに合わせてこいっていう話なんで。でも、“みんなが同じようにバリバリやってるとケンカしちゃうのかな、いやでもそれに越したことはないのかな”とか、僕もまだ全然模索途中なんですけどね。個々の熱量云々というのは置いておいても、グループとしてはそれで別に成立しているのかな、と思うこともあるし。ちゃんと締まるときに締まって、いざというときにみんなで120%にいければ別にそれでいいかと思ったりもしますし…うん、まだ考えているところですね。
― Q.25
その中でも自負している自分の役割は?
A. グループの色や指針を決めていくときに、信念とか、方向性とか、意図とか、そういう曲げちゃいけないところをしっかり持っているのが自分というふうには思っています。
― Q.26
この人は頼りになる! と思うメンバーは?
A. バキバキに勝てないなって思うのは、やっぱり陣さんですね。やましょーさん(山本彰吾)も本当に頭を使ってグループのためにいろいろやってくれています。陣さんもやましょーさんも信念を強く持っているので、僕を含めそこの3人がやっぱりグループの頭と心臓として、全体を動かしている感覚は正直あります。
― Q.27
昔と比べてグループが成長したなと感じる点は?
A. みんな大人になってきました。物理的な年齢じゃなくて、考え方がそれなりにしっかりしてきたというか。でも、言うことは言うぞという部分は失っていないので、それが今めっちゃいいと思っています。大人になった中でも、みんなちょっとずつ子どもっぽさは残っているんですよね。多分これ、完全に大人になったらマジでつまんなくなっちゃうと思うんですよ。大人と戦えないやつらになったらこのチームは無理かなって常々考えているので、少なくとも僕はそうはなりたくない。でも今の状態って、大人とも戦える子どもっぽさがありつつも、下の世代の子たちを引っ張れるような力は育っている。そういう先導する力や発信力が備わってきたという意味で、大人っぽくなったなと思いますね。
― Q.28
自分の中の、“子ども”の部分はどのくらい重要?
A. その子どもっぽさが、ときには周りに勇気を与えるかもしれないと思っています。僕は結構そういうタイプなんですけど、“別に大人になんてならなくていいから、言いたいことを言って、その姿で勇気がもらえる人がいたらいいじゃん”っていう気持ち。僕はずっとそれでやってきているし、そういう部分がメンバーにもあったりするので、それが今グループの姿勢としていいんですよね。
― Q.29
メンバーとは、気兼ねなく意見を言い合える?
A. そうですね。なので、まぁ『モニタリング』とか絶対俺ら無理っすね(笑)。楽屋で話している内容とか、表に出すの確実に無理だもん(笑)。けど、そのくらいみんなメンバーの前では正直に生きているっていうことです。“これだけ言っても嫌われない、受け止めてもらえる”っていう安心感もあるし、「ホントお前そういうところあるな〜」って、ぎゃっはっはーって笑い合ったり、あきれたりしながらもやってますね(笑)。
― Q.30
グループが今、めざす目標は?
A. チームとしてのまとまりが今めちゃくちゃいい感じですが、さらに“ドーム行くぞ!”っていう気合いが入りまくっています!
― Q.31
「東京ドームに行こう」という言葉はライヴ中も壱馬さん含めいろんなメンバーが言っていますが、目標は口に出していくスタンス?
A. はい! “言霊”じゃないですけど、絶対かなえたいことはちゃんと言っていこうって思っています。マジでファンの人たちみんなで行きたいし、これからファンになってくれる子たちも全員連れて、ドームの景色を見たいなって思っています。
― Q.32
グループが今とてもいい状態ということですが、逆に課題だと思っていることはありますか?
A. 課題ねぇ…挙げだしたら本当にたくさんあるかな(笑)。もちろん今いい状態というのはあるんですけど、課題も同時にあって。でも課題がない状態だったら、すでに世界一のスターになってると思うんで。
― Q.33
その中でも壱馬さんが特に、今グループとして向き合うべきだと思っていることは?
A. ここからの課題で言うと、今のみんなの熱量はいいから、あとは“いい状態だよね”っていうこの状況に、こっから逆に溺れんなよっていうことかな。やっぱり熱量があっても、どんどん慣れてくるとまた、どっかで抜く人が現れてくるかもしれないんですよ。もしかしたらそれが自分だという可能性だってあるし。そこで、それをどう継続できるか。尊敬するHIROさんがよく“継続は力なり”っておっしゃるんですけど、僕、そういう部分でも言えることだなぁって思って。いかに集中力が高まった状態で続けられるか。逆を言うと続けないとパフォーマンスの質は落ちてくると思うんです。年齢的なことよりもまず、何より気持ちの問題で。
― Q.34
HIROさんがロールモデルのような存在?
A. HIROさんってやっぱりすごいと思うのが、パフォーマーとして現役を終える最後の瞬間まで、あの人が一番バキバキのキレキレだったんですよ。昔の映像とかを見返しても、HIROさんの気迫がイッチバンすごい。EXILEはもちろん皆さんパワフルなんですけど、あのパッションを目の当たりにすると、やっぱHIROさんは特別だなって圧倒されます。メンバーとも話したんですけど、“あのレベルの気合いの入り方で、この先俺たちもずっと行けるのか?”って。パフォーマーは特にそう感じると思います。体力も気力も、あのパフォーマンスレベルであのパッションが僕たちにも最後まであったら、すごくいいですね。
― Q.35
熱量をキープしつつ続けていくことが大切?
A. そうですね。例えば“やめる”っていう決断とか選択肢が、メンバー個々に全然あってもいいし、持ってもいいと僕は思う。でも、最後までちゃんと熱量とともに、ファンの人にどうやったら喜んでもらえるのかっていう意識はみんなに持ってほしいです。だから僕は今こうしてインタビューを受けているときでさえも、そういう姿勢でお話ししているつもりです。その感覚をメンバーにもずっと忘れないでほしいし、僕も忘れないでいたいし…っていうところですかね、大切にしたいこととしては。
― Q.36
メンバーに対しては、仲間意識とライバル意識がどんなバランスで存在している?
A. ライバル意識、ゼロ。個人個人では戦っているフィールドが違うし、グループとしては一緒に頑張っているという感覚なので。それこそ『BATTLE OF TOKYO』で、THE RAMPAGE以外の『Jr.EXILE』と呼ばれる他のグループも含めみんなが一堂に会したときも、全員仲間としか思えなかったし、ライバルはいないですね。切磋琢磨っていう感覚も、僕はあんまりないかな。例えばTHE RAMPAGEのヴォーカル3人(編集部注:川村壱馬、吉野北人、RIKU)をとってみても、やりたいことがまったく違うところにいるので、競うとかもないです。
― Q.37
メンバーのことは、どんなふうにいつも応援している?
A. まぁ、全員ひとりの人間じゃないですか。だから例えば、みんなの個人仕事ももちろん応援はしているけど、別にひとりでやっていることなんだから、冷たい意味じゃなくて、勝手にやればいいっていう話じゃないかな、と。もちろん僕のことも、みんなからしたらそうだと思いますよ。応援はするしうまくいくといいなと思っていますが、“それは勝手に頑張ってきて〜”って(笑)。そのくらい軽い感じです。他のメンバーが個人活動を頑張っていたら、それを“グループのために”とか“グループに何か持って帰れるように”なんて思わなくていいよ、自分の人生じゃん、って思うんですよ。だから僕もそういう気持ちでやっているし、それぞれが背負っているものを下ろして、そこで100%、120%楽に頑張って結果を出せば、結局グループにも返ってくるんでね。必要以上に背負って、そのプレッシャーでうまくいかなくなったら、そっちのほうが問題ですし。今後10年、20年、30年と時が経てば、絶対自分ひとりの人生がくる。だからそこはもう、ひとりで戦う気持ちでひとりの現場は行ってこいよって思います。そしてグループで一緒に同じ活動しているときは仲間になる。だからやっぱりライバル意識っていうものは、僕はまったくないですね。
― Q.38
ライヴでは“もしこの曲を知らなくても、好きに楽しんでいってくださいね”“みんなを楽しませます”というMCが印象的でした。初めてライヴに来た人にもウェルカムなマインドを大切にしていますか?
A. 最近僕たちを知ってくれた人たちをどうアットホームに巻き込んでいくか、というのは大事にしていることです。ライヴ中のあおりにしても、ずっと“いくぞー!”じゃなくて、“みんな楽しんでいってくださーい”とか、そういうウエルカムな空気感のポイントをつくることを、実はすごく考えてやっているんですよ。誰も置いていかない!っていう感じにしたくて、今年は特にだいぶ意識していますね。
― Q.39
これまでのツアーとは自分でも違うと感じる?
A. これまでは、結構オラオラした感じを出していたこともありました。LDHって敬語のMCが伝統みたいなのがあるんですけど、自分の中でそういうのを“で?”っていう感じでいたこともありました(笑)。尖ってたんで(笑)。丁寧な言葉を使うというのは素晴らしいことかもしれないけれど、別に「いくぞー!」くらいいいよねと思っていたし、もうとにかくお客さんみんなをぶち上げて、熱量高く会場を盛り上げるほうが大事、っていう気持ちが強かったんですよ。でも最近は、うれしいことに初めてライヴに来てくれる人とか、パパママ世代やファミリー層も増えてきたので、そういう人たちにも向けるようなスタンスで頑張っています。“上のフロアの皆さんもー!”とか、“大人も、子どもも、じいちゃんばあちゃんも”とか!
― Q.40
ステージに立つ前のルーティンはありますか?
A. 個人的にはないですね。メンバーと仲よくいつもどおりしゃべれたらいいかなって思っているくらいです。僕はライヴはかなりメンタル勝負なので、いつもどおりみんなで「よーし!」っていう、いい感じでいけたらいいです。
― Q.41
ツアー中の自分のコンディションは、どう整えている?
A. その最中にちょっと嫌なことがあったりしたら、結構パフォーマンスに影響するんですよね。だから本番直前の過ごし方と重なりますが、メンバーと普通に仲よくしゃべって、しょうもないことで笑ったりしていたいです。必要のないことにムダな注意力を取られて、気にしなくていいことを気にして…っていう状態になってしまうと、かなり影響します。だからいつも、最高の状態で皆さんの前に立ちたいと思っていますね。
★続きはこちらから! 川村壱馬を構成する「3つのキーワード」はじめ、必見の内容。
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Kazuma Kawamura
1997年、大阪府生まれ。現在、大好評のライヴツアー「THE RAMPAGE LIVE TOUR 2023 “16”」中のTHE RAMPAGEのメインヴォーカルのひとりとして活動しながら、俳優業も行う。大ヒットの主演映画『HiGH&LOW THE WORST X』や『貞子DX』にも出演し話題に。
Photos:Arata Suzuki[go relax E more] Hair & Make-up:oya[KIND] Stylist:So Matsukawa
THE RAMPAGE 20枚⽬となるシングルは両A⾯シングル! 世界観客動員数1,000万⼈に迫る、和太⿎演奏グループ「DRUM TAO」とのスペシャルコラボ曲「Summer Riot 〜熱帯夜~」と原点回帰を掲げた2023年にふさわしい、初期のTHE RAMPAGEを彷彿とさせるHIP HOPサウンド「Everest」が、異なる魅力で存在感を放つ。 DVDに収録となる2曲のミュージックビデオはTHE RAMPAGEのみならず、 ⽇本の⾳楽シーンで数々の賞を受賞した久保茂昭監督が1年以上ぶりに担当。
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