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新連載
毎月、異なるゲストが鈴鹿央士を撮影する新連載。鈴鹿とカメラマン、それぞれの影響を受けて、そこに様々な要素が相まって、写真は刻一刻と変化する。定まった形がないからこそ、おもしろい。初回のゲストは、映画監督で写真家の枝優花さん。被写体のまなざしが印象的な枝さんの写真は、あたたかなムードを持ちながら、見た人の想像力をかき立てる。枝さんが鈴鹿の中に見たのは、柔らかさと強さ。
take : 001
枝 優花
YUUKA EDA Film director・Photographer
映画監督・写真家えだ ゆうか●1994年生まれ。映画監督、写真家。2017年に発表した初の長編映画『少女邂逅』が、映画と音楽の祭典「MOOSICLAB2017」で観客賞を受賞し、国内外で高い評価を得る。そのほかMVや、アーティスト写真撮影も手がける。最新監督作はオムニバス映画『イカロス 片羽の街』内『豚知気人生』(U-NEXTにて配信中)、ドラマ25『クールドジ男子』(テレビ東京ほかにて放送中)。
“撮られている”という感覚が少なかった。取り繕わない、和らいだ自分でいられました。
鈴鹿央士
鈴鹿央士
カメラマンさんと1対1で向き合うときはいつも、胸の内を見抜かれているような気がして緊張してしまうんです。でも今日は枝さんとしゃべりながら撮影してもらうのが楽しくて、見抜かれるというよりも、内面を引き出してもらったというほうがしっくりくるかも。力が抜けた、和らいだ状態の僕を撮っていただけました。枝さんは映像のお仕事をされている方だからか、カメラに向かって“決める”というのではなく、しゃべったり動いたりしているところを切り取ってくださって。“撮られている”という感覚が少なく、取り繕わずにいられたと思います。
キラキラした目が熱を持った、その瞬間の表情を切り取れたと思います。
枝 優花
枝 優花
鈴鹿さんには初めてお会いしたのですが、独自のペースと芯の強さを持つ方だと感じました。頭の中で自問自答を繰り返しているような印象というのでしょうか。自分の世界にいる感じもそれはそれで魅力的だったのですが、今回は本人のペースから抜けた、それでいて心地よいところにいる表情を見たいと思いました。しゃべりながら撮影を進めるうちに、私たちの間にあるフィルターが1枚ずつ外れていくのが感じられて、言葉に感情が乗った瞬間、柔らかい鈴鹿さんの目の奥がふわぁっと熱を持つのがよかった。そんな表情を切り取れたと思います。
Hair & Make-up:NOBUKIYO Stylist:So Matsukawa
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あの人が撮る鈴鹿央士「たゆたう」